Busy office girl talking on mobile phone and looks at black folder.

一生懸命仕事をしても、お客さまから感謝されるどころか、嫌な言葉を投げかけられる。
そんな「督促」の仕事について書いた本、『督促OL 修行日記』がある。

(この本での)督促とは、借りたお金を支払い日までに返していないお客さまに入金のお願いをする仕事のこと。
電話をかけると怒鳴ってくる人もいるらしく、大変な様子が伝わってくる。
本では、そんな大変な仕事をしている著者の榎本まみさんが実践している、仕事をうまくやっていくための「督促OLのコミュ・テク!」が紹介されている。
今回のコラムでは、このテクニックを勉強に活かす方法を3つ紹介する。


『督促OL 修行日記』

榎本 まみ著
文藝春秋 2015年

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badge_columns_10017111:計画通りに勉強できるテクニック

計画を立てたとしても、計画通りに勉強できるとは限らない。
ついサボってしまったり、予想より長く時間がかかってしまったり、他にやるべきことが見つかってしまったり、と計画を阻む要因はたくさんある。
では、できるだけ計画通り実行できるようにするにはどうすればいいのか。

榎本さんは新人時代、「入金の日にちと入金の根拠は絶対にお客さまの口から言ってもらうこと!」と先輩に言われたらしい。
理由は、万が一入金の約束を破られてしまった時に、お客さまの口から日時を言ってもらっていれば「お客さまがおっしゃるからお待ちしていたのに~」と相手の罪悪感を刺激することができるから。
約束を破られたあとの交渉の材料として「罪悪感」を利用できるということである。

自分が言った約束を自分が破ってしまうと罪悪感が生じるものだ。
それなら、勉強でもこれを利用すればいい。
計画を立てたら、できるだけ多くの人に宣言しよう。
「今日はこれを必ず実行する!」

実行できなければ自分への罪悪感と宣言した人への恥じらいが生じる。
だから、実行しようと頑張れる。
宣言する相手がその場にいなかったら、FacebookやTwitterで宣言すればいい。
1回投稿するだけで多くの人の目に晒すことになり、効果的だと思う。

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badge_columns_10017112:新しく勉強を始められるテクニック

勉強しなければならないとわかっているけれど、部活動や仕事で忙しく、なかなか始められない。
そんな悩みを抱えている人も多いはず。
たしかに、忙しい中、テキストを買ってきて全部やり終えなければならないとしたら、やる気はなかなか湧いてこないだろう。
ではどうすれば実行できるのか。

榎本さんは「お金を返して!」と言わずにお金を回収するテクニックを紹介している。
それは、「何日に払える?」と期日を聞く方法だ。
日にちがわからないと言われたら「いくらだったら払える?」と質問を変える。
人間の脳は疑問を投げかけられると、無意識にその回答を考え始めるものらしい。
だから、こちらの要求を押し付けるのではなく、質問を投げかけて脳に回答を考えてもらうようにしているのだ。

勉強も一緒。
このテキストを完璧に覚えなければならない、と自分の脳に要求しても、忙しくて疲れている脳は応じてくれない。
だったら質問を投げかければいい。
「いつだったら勉強できる?」
「どこまでだったらできる?」

忙しくて勉強なんて無理、と思っていても、こう質問されたら案外回答できるのではないだろうか。

「電車の中だったら勉強できる」
「寝る前の10分だけだったら勉強できる」
「週末の1時間だけだったら勉強できる」

「演習問題を解くのは無理だけど、例題を読むだけならできる」
「2、3章は難しそうだけど、それ以外の章は読める」

回答できたら、あとはその通りに実行するだけ。
完璧に勉強することはできなくても、まずは少しでも始めることが大切。
何もしていないときに比べたら、「勉強を始めた」という事実は大きな一歩だ。

Young beautiful girl reading news and drinking coffee. Isolated on white.

badge_columns_10017113:気合いを入れるテクニック

勉強机の前に座り、参考書も広げた。でもやる気が湧いてこない。
そんな日もあるはず。
あるいは眠くて眠くて仕方なかったり。
そんなとき、気合いを入れて勉強するにはどうすればいいのか。

督促の電話では、お客さまから大声で怒鳴られることがあるらしい。
慣れていないと、緊張とショックで固まってしまうことがあるとのこと。
体がフリーズしてしまうのだ。
榎本さんが一番効果的だという対策は、怒鳴られて体が固まってしまったら、その瞬間思いっきり足をつねる、というもの。
もしくは足の小指をもう一方の足で踏んづけるなどして、下半身を刺激する。
足を踏ん張るだけでもだいぶ違うとのこと。
有名な動物学者のデズモンド・モリス氏は「下肢(足)には本当の気分が表れやすい」と言っているらしい。
榎本さんは、この逆も真なのではないかと言っている。
つまり、足を整えれば心も整えることが可能だということだ。

勉強していて眠くなってきたら、足をつねろう。
やる気が湧いてこなかったら、足にグッと力を入れて気合いを入れよう。
眠いときややる気が出ないときに足を見てみると、おそらくだら~んとしているだろう。
それをビシッと正すだけでも、気分が大きく変わるはず。
気合いは足元から!

***

以上、3つのテクニックを紹介した。
宣言して自分を追い込むテクニック。
自問自答するテクニック。
足から気合を入れるテクニック。
どれも今すぐできる簡単なものばかり。ぜひ、今日から実行しよう!

【参考資料】
榎本まみ、2015年『督促OL 修行日記』文藝春秋


東京大学文学部行動文化学科社会学専修課程。ノートルダム清心高校卒業。大学ではセクシュアリティについて勉強している。忍者が好き。服のセンスとユーモアのセンスがほしい。著書に「数学嫌いの東大生が実践していた『読むだけ数学勉強法』(マイナビ、2015)」