『夢を叶える秘訣 byウォルト・ディズニー』を科学的に検証してみた。

beautiful girl happy smiling in the costume of a mouse

 

夢をかなえる秘訣は、4つの「C」に集約される。それは、「Curiosity – 好奇心」「Confidence – 自信」「Courage – 勇気」そして「Constancy – 継続」である。ーウォルト・ディズニー The special secret of making dreams come true can be summarized in four C’s. They are Curiosity, Confidence, Courage, and Constancy.ーWalt Disney

 

かの有名なミッキーマウスの生みの親であり、ディズニーランドの設立者であるウォルト・ディズニー。

今もなお、世界中のこどもたちに夢と希望を与え続ける彼の「夢を叶える秘訣」がこれだ。

夢と希望に満ち溢れた…とは言い難い今日。殺伐とした現代社会を生き抜くコツを、夢の国の創造者、ディズニーの言葉から学びたいと思う。

badge_columns_1001711Curiosity – 好奇心がもたらすもの

著名な脳科学者である茂木健一郎氏は、「好奇心がなければヒトではない」と語る。

今でこそ脳科学の権威として名を馳せている茂木氏であるが、彼の科学者としての始まりは、子供のころ野原で追いかけた小さな蝶、なんだとか。

私は蝶を追いかけている間に、驚きの念に満たされたんです。本当に豊富な生命が溢れているんですね。私だけじゃなくてこの小さな虫も含めて、全部そうなんです。どうして彼らはここにいるんだろう? 何が彼らをここに存在させているのか。これは本当に私に興味を持たせたものなんです。特に、多様性の……オリジンですね。   (引用元:logmi「好奇心がなければ”ヒト”ではない」脳科学者・茂木健一郎氏が語る、科学がもたらす2つの恵み」  )

そのあと茂木少年はその地域に住む52種類の蝶を徹底的に調査。大人顔負けのプレゼンを行ったんだとか。純朴な自然への好奇心が、彼を自然科学の道へと導いたのかもしれない。

日常のちょっとした発見を、ないがしろにしてはいないだろうか。好奇心からくる子供の質問を、面倒臭いと感じていないだろうか。好奇心が教えてくれるもの、それにはきっと大きな意味があるはずだ。

badge_columns_1001711Confidence – 夢に自信をもつために

夢を叶えたいと思う時、自信がないから…とあきらめてしまう人は多いだろう。

リーダーシップ研究というものをご存知だろうか。どんな資質が必要なのか、優れたリーダーはどんなことを考えるのか……。そんなことを研究している学問だ。

九州大学大学院人間環境学府の池田氏は、「リーダーの持つ自信」について述べている。それによれば、自信というものは「外的経験よりも経験の認知的もしくは内的処理によって獲得されるものだ」とのこと。

簡単に言えば、他人にどう言われるかよりも、自分で振り返り分析することで、自信は培われるんだとか。

そのプロセスは、①経験の意識化「たとえ単調な作業でも、今自分が何をしているかをじっくり考える」②原因の帰属「うまくいった原因は、自分にあると考える」③振り返り「最低一時間でも、自分の行動を振り返る時間をとる」 の三つに分けられるそう。

特にこの二つ目、「成功は自分のおかげだと考える」というのはなかなか難しいかも。うまくいったら素直に自分をほめてあげる。そんな些細なことから自信は身につくのかもしれない。

Game Of Thrones

badge_columns_1001711Courage – 勇気ある一歩があなたを変える

8000人規模の学習セミナーを主宰し、効率的な学習法を提案している園善博氏は著書の中で、「新しい習慣を取り入れること」の重要さを説いている。

成績や業績が伸び悩んでいる時、今までと同じやり方を続けていては、結果は変わりにくいかもしれません。(中略)「新しい習慣」を取り入れたり、いままでの習慣をあらためなければ、いつまでも「今と同じ自分」がいるだけです。     (引用元:園善博著「4日で脳が変わる習慣」)

「変わりたい!」と思っていても、変わる勇気がなければ意味がない。しかし、そうは言ってもすぐに習慣をチェンジ、というわけにもいかないだろう。それなら、古い習慣と新しい習慣を一緒に試してみる…「ハイブリッド方式」をとってみてはどうだろう。

たとえば英語の勉強。「英単語は寝る前にやる」習慣から「電車移動中にやる」習慣に変えたいとする。それなら、まずは両方をつまみ食いすればよいのだ。そして、やりやすい方法に徐々にシフトしていく。そうすれば、新たな一歩を踏み出す勇気も少しで済む。

badge_columns_1001711Constancy – 継続は力なり!

継続は力なり。実際にはどうなのか、脳の構造を観察することで検証した研究がある。

国立精神・神経医療研究センターの花川氏は、4ヵ月間の英語語彙学習プログラムに参加した24名の日本人大学生と、参加しなかった20名の日本人大学生からTOEICテストの結果と、脳MRIデータを採取。参加したどの学生も、点数アップだけでなく脳体積の増加がみられたとのこと。

問題なのがその後。継続的に勉強を続けた群と、そうでない群の両方から、1年後にもう一度データ採取を行ったのだ。

その結果、継続していた群は点数はもちろん、脳の体積もキープされていたんだとか!脳のボリュームというわかりやすいかたちで、「継続は力なり」ということを示してくれている。

***

ウォルト・ディズニーの作り出した傑作の数々。常人離れしたクリエイティビティと閃き、圧倒的なセンスによって華々しく作りだされた……そんな風に思っていた人、結構いるんじゃないだろうか。

彼の言葉を紐解き、検証することでわかってきたのは、「夢を叶える秘訣」は決して特別なものではないということ。

「誰にだって、夢は叶えられるんだよ。」そんなことをディズニーは伝えたかったのかもしれない。

(参考)

logmi「好奇心がなければ”ヒト”ではない」脳科学者・茂木健一郎氏が語る、科学がもたらす2つの恵み」

池田浩, 古川久敬, イケダヒロシ, & フルカワヒサタカ. (2005). リーダーの自信研究の新しい展開: その概念と測定尺度および自信の源泉. 九州大学心理学研究, 6, 119-131.

園善博著「4日で脳が変わる習慣」

Hosoda, C., Tanaka, K., Nariai, T., Honda, M., & Hanakawa, T. (2013). Dynamic neural network reorganization associated with second language vocabulary acquisition: A multimodal imaging study. The Journal of Neuroscience, 33(34), 13663-13672. http://www.jneurosci.org/content/33/34/13663


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福田伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。

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