社会人になると、同僚や上司とチームを組んだり、他社と合同でプロジェクトを立ち上げたり、他人と一緒に働くことが増えますよね。そのような状況で、仕事上の付き合いとはいえ、「やりづらい」「この人とは一緒にやりたくない」などと感じた経験のある方もいるのではないでしょうか。一方で、「一緒に働きたい」「また協力してほしい」と評価する人もいたはずです。

後者のような人になりたいと思いつつ、自分には無理だと諦めてはいませんか? 実は、簡単なポイントを押さえるだけで、周囲の人から「一緒に働きたい」と思ってもらいやすくなるのです。今回は、その具体的な方法をご紹介します。

「一緒に働きたくない」と思われると、損ばかり

はじめに、「一緒に働きたくない」と思われてしまうことのデメリットを確認してみましょう。

真っ先に挙げられるデメリットは、チーム全体の仕事のパフォーマンスが落ちてしまうことです。皆さん、一度は「一緒に働きたくない」と思う人と同じ仕事に取り組まねばならなかった経験があると思います。

そのような場合、当人は仕事だからと割り切っているつもりでも、知らず知らずのうちに仕事に身が入りづらくなり、生産性が落ちてしまう可能性も。一人の生産性の低下は、やがてチーム全体の生産性の低下を招きます。チームの仕事の質が落ちてしまえば、チームメンバーそれぞれの評価も下がってしまいかねません。

また、あなたが担当している取引先などがあれば、「一緒に働きたくない」と思われるあまり、直接、「担当を変えてくれ」と要求されてしまうかもしれません。そうなれば、当然担当からは外されるでしょうし、場合によっては降格させられる可能性も出てきます。相手が同じ企業の人だとしても、「一緒に働きたくない」と思われていては、仕事がやりにくくなってしまいますよね。

どれもビジネスパーソンとして致命的。能力や成果だけでなく、周囲の人と良い関係性を築いていくことも仕事をする上ではとても重要なことなのです。

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「一緒に働きたい」と思われる人の特徴

では、反対に「一緒に働きたい」と思える人はどのような人なのでしょうか。

1つ目は、話しかけやすい雰囲気であることです。常に笑顔でいる人と、常に仏頂面でいる人とは、どちらが話しかけやすいかは一目瞭然ですよね。機嫌の良さそうな表情の人には気軽に話しかけられますし、もっと話を聞いてみたいと思うのではないでしょうか。一緒に働く以上、日々のコミュニケーションは必要不可欠。話すことでお互いの人となりが分かるでしょうし、いざという時にも質問や相談がしやすくなります。

2つ目は、相手を尊重すること。相手の話を聞くときに、つい手元の資料にばかり目を向けてしまうことはありませんか? 人は、自分が話をするときに目を見てくれる人がいると、「私の話をしっかりと聞いてくれる人だ」と感じます。些細なことですが、こういった小さな行動の積み重ねにより、相手を尊重しているということが伝わるのです。誰しも、自分を尊重してくれる人とは一緒に働きたくなるのではないでしょうか。

3つ目は、きつく否定しないこと。たとえどんなに優秀であっても、相手の意見を否定してばかりでは、やがて人は離れていきます。意見を伝えることは仕事をする上で大切なのですが、周囲との人間関係を壊さないことも大切。同じことを言っているとしても、「一緒に働きたい」と思われる人は、常に言い方に気を配っているのです。

これら3つが、「一緒に働きたい」と思われる人の特徴です。次に、この3つの特徴それぞれと関連付けた、具体的な方法をご紹介します。

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1. フェイク・スマイルを意識しよう

フェイク・スマイルとは、作り笑顔のこと。作り笑顔というと少々イメージが悪いかもしれませんが、実はとても良い効果をもたらすことが分かっています。アメリカのカンザス大学で行われた研究によると、笑顔を作るだけで、ストレスが軽減されてネガティブな感情を抱きにくくなったそう。

また、先ほど述べた通り、笑顔でいる人はそうでない人に比べて話しかけやすくなるため、周囲に人が集まりやすくなります。さらに、笑顔には周囲の人を笑顔にさせる効果もあるそうです。赤ん坊の無邪気な笑顔を見たとき、つい微笑み返した経験はありませんか? 大人になっても、その効果は発揮されるのです。人が集まり、皆が笑顔になれば、チーム全体の雰囲気も良くなるに違いありません。

作り笑顔のポイントは、「目」。もちろん口角を上げることも重要ですが、目が笑っていなければせっかくの笑顔が台無しです。普段、笑顔の少ない人は、目の周りの筋肉が衰えがち。顔を動かさずに眼球だけを上下左右に動かし、その後ぐるりと一周してみましょう。この動きは目の疲れを取る効果もありますから、仕事の合間や移動中などにぜひ取り入れてみてくださいね。

2. 会話の内容を覚えておく

相手を尊敬していることを伝えるには、会話の内容を覚えておくのが効果的です。会話の中で、相手の誕生日や好きなもの、趣味などの話題が出てきたら、欠かさず覚えておくようにしましょう。例えば、チームメンバーの誕生日が分かった場合。手帳に書き留めておいて、当日は誰よりも早く「おめでとう」と祝うのです。特別なプレゼントなどが用意できなくても、それだけで相手は尊重されていると感じてくれます。

話した内容をすべて覚える必要はありません。相手が喜びそうな、ポジティブな内容のものだけでかまいませんので、ぜひ記憶しておきましょう。相手の名刺の裏や手帳にメモして会う日の前日に見返しておくと、当日の会話にも生かせそうですね。

3. 合意から始める

最後は、意見を上手に伝える方法です。

人は基本的に、「肯定されたい」という感情を抱いています。まずは肯定し、その欲求を満たすことが大切です。そこから、相手の意見を拡大するような形で、自分の意見を伝えていきましょう。

例えば、新商品のターゲットについて意見が分かれている場合。相手は「20代前半の男性をターゲットにするべきだ」と主張していますが、あなたは新規顧客の獲得のため、ターゲットを広げたいと考えています。その際には、以下のような手順で話を進めていきましょう。

(1)まずは合意をします。「なるほど、確かにそうですね。この商品の強みである〇〇は、20代前半の男性に好まれる要素です」
(2)相手の意見に近い位置で、拡大させます。「これまでの調査から考えると、〇〇は、30代男性のお客様にも好まれるものではないでしょうか」
(3)さらに拡大させながら、自分の意見を盛り込んでいきます。「20代~30代の男性に対しては、この商品は好評でしょう。そして、さらに顧客を獲得するには……」

このように、相手の意見に賛同していることを示しながら、少しずつ自分の意見も伝えていくのです。仕事をより円滑に進めるためにも、相手への「合意」は欠かさないようにしましょう。

***
「一緒に働きたい」と思われれば、チームのパフォーマンスも上がりますし、自分自身も楽しく仕事ができるようになります。今回ご紹介した方法を実践して、「一緒に働きたい」と思われる人になりましょう。

(参考)
マイナビウーマン|男子の本音!一緒に「仕事しづらい同僚」の特徴・6つ
nikkeiBPnet|その表情で仕事して大丈夫ですか?(1)
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堀田秀吾著(2017),『科学的に元気になる方法集めました』,文響社.
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