「教科書を読んでも、いまいち内容が頭に入ってこない」「ちゃんと勉強して覚えたつもりなのに、いざ試験を受けると答案が書けない」という人は多いのではないでしょうか。「一問一答は答えらえるけど、思考力や記述力を問われる問題はお手上げ」という悩みもよく聞きます。

そうした悩みは、勉強の仕方を少し見直すことで解消することができます。その方法とは、教科書や参考書の読み方を変えること。今回は、次の内容を推測しながら読む「予測読み」について紹介します。

予測読みとは

今回紹介する「予測読み」とは、次の内容を推測しながら読む方法です。

読む作業というのは、ただ文字を目で追うだけの流し作業になってしまいがちですが、それでは十分な学習の効果は得られません。教科書や参考書を読む作業を有意義なものにするためには、ただ「読む」だけではなく、「考え」「繋げて」「思い出す」作業をプラスすることが肝心です。

そこで有効なのが、予測読みです。予測読みでは、読み進めてきた内容を考えて理解し、情報同士を繋げながら、次の内容を想像します。復習のために読む場合であれば、推測するのではなく、一度覚えた知識を思い出してみてください。

このように予測読みは、初見での学習にも、復習としての学習にも、どちらにも使える勉強法です。次からは、予測読みで大事なポイントを見ていきましょう。

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ポイント1 自分の頭で考えながら読む

予測読みでは、自分で教科書や参考書の内容をしっかりと思考して読んでいきましょう。自発的に次の内容を予測しながら読み進めていくことで、何気なく読んでしまって内容が頭に残らない、といったことを防ぐことができます。しっかりと考えながら読んだ方が内容の理解は深まりますし、次に書かれている内容が何なのか前もって予測してから読んでみることで、その予測が当たっても外れても、記憶に残りやすくなりますよ。考えもせず何となく読んでいるだけだと他のことに目移りしてしまう可能性がありますが、しっかりと考えることができていれば周囲に気が散ってしまうこともなくなります。

授業を受けている時のことを思い出してみてください。自分に発言の機会でもない限り、先生が一方的に話すのを、BGMのように何となく聞いてしまいがちですよね。受け身の姿勢で聞き流した授業のことは、あまり記憶に残らない。そんな経験は誰しもあるでしょう。

教科書なども、何気なく読んでしまうのは、授業にただ行くのと同じ状態です。教科書を読み流してしまうことになります。内容を理解しようとするには、やはり自分の頭で考えなければなりません。予測読みは、その手助けをしてれるのです。

書かれている内容を受動的に受け取るのではなく、それについて考えながら、積極的に知識を取り込んでいきましょう。

ポイント2 一連の流れを理解して読む

前の内容から次の内容を予測するのが予測読みですから、予測読みをすることで頭の中で一連の流れが繋がりやすくなります。予測読みは、記憶するだけではなく、論理的に考えたり、順番を理解したりする上でもとても有効です。

例えば数学。次の内容を予測してみるという作業は、論理的な解法を順を追って考える作業と同じです。数学に予測読みを用いれば、「わかったつもり」をいち早く発見することもできます。本当に理解していなければ、解法の続きなど予測できるわけがありませんから。

また、歴史であればこのような感じです。何という時代に、どんな出来事がどういう順番で起こり、どのような結末を迎えたのか。予測読みをすることで、どういう経緯で歴史が進んでいったのか理解しながら読むことができるようになります。

このように、1つ1つの重要事項を覚えるだけでなく、前後の関係や全体の流れを押さえる上でも、予測読みは効果的なんです。流れがきちんと理解できれば、話がつながり、エピソードの記憶として残すことができるので、しっかりとインプットすることができますね。

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ポイント3 知識の確認をしながら読む

「内容をきちんと理解し、しっかり記憶にインプットできたぞ」というときにも、予測読みは有効です。予測読みを、復習の過程にも活用するのです。復習で予測読みをすることで、読むという単純作業にアウトプットの作業を追加することができます。人は、たくさん出会ったものより、たくさん思い出したものの方が重要だと判断して記憶にとどめようとするそうです。記憶を定着させるには思い出す頻度が重要なのですね。

ただ読むだけの作業にはインプットの効果しかありませんが、次の内容を予測し自力で思い出す作業を追加することで、アウトプットの効果が得られるのです。インプットとアウトプットを組み合わせた予測読みは、インプットして覚える、アウトプットして定着させるという勉強の枠組みを押さえた効果的な勉強法です。

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予測読みで重要なポイントと、得られる効果について紹介しました。

同じ読むでも、ただ読むだけはもったいない。推理しながら読むつもりで、楽しく予測読みをしてみれば、勉強の効果を楽に高めることができますよ。ぜひ勉強に予測読みを取り入れてみてください。

(参考)
記憶の力・記憶術および記憶力アップ法|読書術
山口真由著(2014), 『東大首席弁護士が実践! 誰でもできる<完全独学>勉強術』, SBクリエイティブ.