今回見ていきたいのは、面接シーンの後半です。前回はアンディとミランダのやり取りでしたね。今回ミランダは一言も発さず、代わりに彼女の右腕、ナイジェルがアンディの自己PRを遮るように編集長室に現れます。ナイジェルを演じるのはスタンリー・トゥッチ。
この映画で共演したエミリー・ブラントの紹介で、彼女のお姉さんと結婚したというのはご存知でしょうか?
ちなみにスタンリーはクリスティーナ・アギレラ主演のミュージカル映画『バーレスク』でも似たようなゲイのキャラクターを演じています。
こちらはニューヨークのモードな雰囲気から一変、LAを舞台にした最高にセクシーな作品です。(何よりアギレラがかっこいい!)
興味がある方はこちらもどうぞ。

それでは今日のシーンを確認していきましょう。
鬼編集長のピリリと効いた小言にもめげずに、アンディは面接でいかに自分が優秀か、必死でスピーチを続けます。(0:09:21~0:09:58)
まずは日本語字幕で観てみましょう。日本語をヒントに英語でなんと言っているのか“意識して”聞き取ってみてください。

 (この動画では1:16から)

Andy: Yeah, you know, okay. You’re right. I don’t fit in here. I am not skinny or glamorous and I don’t know that much about fashion. But I’m smart. I learn fast and I will work very hard.
Nigel: I got the exclusive on the Cavalli for Gwyneth. But the problem is, with that huge feathered headdress that she’s wearing, she looks like she’s working the main stage at the Golden Nugget.
Andy: Thank you for your time.
Nigel: Who is that sad little person? Are we doing a before-and-after piece I don’t know about?

一度は退室しようとしたものの、あきらめずに自己アピールを続けるアンディ。さすがのミランダも心を動かされたようです。音声変化に加え、聞き慣れない固有名詞が詰まったナイジェルのセリフには最初こそ焦ってしまいますが、何も難しいことはありません。ひとつずつ確認していきましょう。

Vocabulary Check

・fit in「適応する、馴染む」
・learn fast「物覚えが良い」
・exclusive「独占記事」
・look like「~のようだ」
・piece「記事」

<訳>
アンディ:確かに私は ここに不向きです 体は細くないし――魅力もないし ファッションの知識はゼロ でも頭は切れるし 物覚えも…
ナイジェル:カヴァリを着たグウィネスの 写真だ 頭に付けた 巨大な羽飾りのせいで――
ベガスのショーガールに見える
アンディ:お邪魔しました
ナイジェル:何て みっともない子だ “読者の変身”大特集?

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Phrases Check

第1回目でご紹介したように、英会話(=output)に挑む前に、まずは様々な表現や言い回しを覚える必要があります。心ときめく素敵なフレーズに出会ったら、片っ端から覚えていきましょう。

・The problem is, with that huge feathered headdress that she’s wearing, she looks like she’s working the main stage at the Golden Nugget. 「問題というのは、頭に付けている巨大な羽飾りのせいで、まるでゴールデンナゲットのメインステージで踊っているようだ(=ベガスのショーガールのようだ)」
-the problem is (that) SV. 「問題はthat以下である」
文の構造としてはthat節を取ったり、それが省略されたりとありますが、英会話においては構造は気にせず「問題というのは」という前置き程度に考えてしまって問題ありません。
※ちなみに「ゴールデンナゲット」とはラスベガスの超ゴージャスなホテルのこと。

Sound Changes

では、単語とフレーズを確認したところで、ふたりのセリフを聞きながらスクリプトを見てみましょう。

Andy: Yeah, you know, okay. You’re right. I don’t fit in here. I am not skinny or glamorous and I don’t know that much about fashion. But I’m smart. I learn fast and I will work very hard.
Nigel: I got the exclusive on the Cavalli for Gwyneth. But the problem is, with that huge feathered headdress that she’s wearing, she looks like she’s working the main stage at the Golden Nugget.
Andy: Thank you for your time.
Nigel: Who is that sad little person? Are we doing a before-and-after piece I don’t know about?

さて、文字を読んであなたが想定した音と、ふたりが発した音は同じでしたか?
実はこの文章の中で、こんな音声変化が起こっていたのです。

Andy: Yeah, you know, okay. You’re right. I don’t fit in here. I am not skinny or glamorous and I don’t know that much about fashion. But I’m smart. I learn fast and I will work very hard.
Nigel: I got the exclusive on the Cavalli for Gwyneth. But the problem is, with that huge feathered headdress that she’s wearing, she looks like she’s working the main stage at the Golden Nugget.
Andy: Thank you for your time.
Nigel: Who is that sad little person? Are we doing a before-and-after piece I don’t know about?

 赤 :脱落
 緑 :連結
 黄 :弱形
 水 :ら行化

【脱落】あるべき音が発音されないこと
・don’t fit, that huge, that she’s ※次の単語の頭が子音のとき、[t][d]は脱落
・and ※[n]の後の[t][d]は脱落
・got the, but the, with that, headdress, at the ※同じ子音が続くとき、前の子音が脱落
・about 語末の[t]は脱落

【連結】音が繋がって発音されること
※単語の最後の子音と、次の単語の最初の母音がつなげて発音される
・and I 「エナイ」※[t]が脱落するためnとIがつながり、このように発音される
・exclusive on「イクスクルーズィヴォン」
・problem is「プォブレミz」
・and-after「エナフタ」※[t]が脱落するためnとaがつながり、このように発音される
・piece I「ピーサイ」

【ら行化】
※母音に挟まれた[t][d]の音は日本語のら行に近い音になる
・fit in「フィリン」
※母音と[l]に挟まれた[t][d]の音は日本語のら行に近い音になる
・little「リロー」

【弱形】※文中の助動詞、代名詞、前置詞は弱形で発音される
・you:「ユー」→「ユ」
・’re:「アー⤴[aːr]」→「ァー[ər]」※【発音tips】参照
・don’t (know):[dən]※【発音tips】参照
・will:「ウィル」→「ウォ」
・we:「ウィー」→「ウィ」

【発音tips】
・are, don’t:[ə]:『千と千尋の神隠し』に登場するカオナシが発する「ア、ア」という音がまさにこの発音です。短く「ァ」と言ってみましょう。

ここまで音声変化を確認できたら、もう一度二人のセリフを聞いてみましょう。
苦手な音声変化は、ぜひスクリプトを見ながらの“オーバーラッピング”にトライしてみて。

「もっと詳しく音声変化を身に付けたい!」というあなたはこちらのアプリをチェックしてみて。→『Listening Hacker』

Tips

全て確認できたところで、前編後編あわせて、今回の面接シーンのシャドーイングを行ってみましょう。ひとつひとつていねいに確認してきたあなたなら、最初よりずっと簡単に感じられるはず。余裕のある方はそれぞれのキャラクターを意識してみて。それでは、いってみましょう!

Miranda: Who are you?
Andy: My name is Andy Sachs. I recently graduated from Northwestern University.
Miranda: And what are you doing here?
Andy: Well, I think I could do a good job as your assistant. I came to New York to be a journalist and sent letters out everywhere and then finally got a call from Elias-Clarke and met with Sherry up at Human Resources. Basically, it’s this or Auto Universe.
Miranda: So you don’t read Runway?
Andy: No.
Miranda: And before today, you had never heard of me.
Andy: No.
Miranda: And you have no style or sense of fashion.
Andy: Well, I think that depends on what you’re–
Miranda: No, no. That wasn’t a question.
Andy: I was editor in chief of The Daily Northwestern. I also won a national competition for college journalists with my series on the janitors’ union, which exposed the exploitation of–
Miranda: That’s all.

Andy: Yeah, you know, okay. You’re right. I don’t fit in here. I am not skinny or glamorous and I don’t know that much about fashion. But I’m smart. I learn fast and I will work very hard.
Nigel: I got the exclusive on the Cavalli for Gwyneth. But the problem is, with that huge feathered headdress that she’s wearing, she looks like she’s working the main stage at the Golden Nugget.
Andy: Thank you for your time.
Nigel: Who is that sad little person? Are we doing a before-and-after piece I don’t know about?

紆余曲折ありましたが、ついに“100万人の女の子が憧れる仕事”に採用されたアンディ。しかし相変わらずの冴えないファッションで、ここ“ランウェイ”のアシスタントは務まるのでしょうか?
まだまだ物語は始まったばかり。世界中の女子たちを夢中にさせた、アンディの華麗なる変身シーンまであと一息。シャネルのブーツをお楽しみに♡

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『映画で学ぶ英会話』連載中の松本夏織トレーナーは、ENGLISH COMPANY有楽町スタジオでも活躍中。
トレーナーとしての活躍はこちらの記事をチェック! →『45日でTOEIC825点に到達! 外資コンサルが選んだ、パーソナルトレーニングという英語学習の形。

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