東大・京大を余裕で乗り越えられる力を

入試標準レベルの問題演習を一通り終えて、いざ東大や京大の過去問をやるぞ! と意気込んで取り組むものの、結局できない。あるいは、うまくいくときと、いかないときの差が激しい。何に着目すればよかったのか? どうやって発想すればよかったのか?
こういった課題や疑問を抱えている方は、本書に取り組んでみると、その壁を突破できるかもしれません。このように、入試演習も一通りやったけれど、もっと高みを目指したい! あるいはこれまでの演習してきた問題の解法はわかるが、その裏にある内容まで踏み込んで知りたい! という方にうってつけなのが、この『難関大入試数学 解決へのアプローチ』。名前にある通り、解決へのアプローチをさらに高い視点から提供してくれます。
『新数学スタンダード演習』『上級問題精講』など標準〜応用レベルの演習を一通りやった方が読み物として通読するという使用方法がおすすめです。他科目とのバランスを見つつ、さらに数学を得点源にしていきましょう。

整数と不等式を中心に難関大の考え方のヒントを伝授

整数と不等式といえば、難関大では難易度が青天井となることが頻繁にある単元です。どこまでも難しい問題が出てしまうので、巷にある単元別問題集や例題集を一通りやったとしても、入試レベルまですぐに対応できるようになるようなものではありません。単元別に解法をマスターしたら、入試演習を通じて、さらに上の問題に取り組む必要があります。しかし、これらの単元では、それでもまだ対応力が身に付かないということがあります。『解決へのアプローチ』では、「帰納的に考える」「順序よく考える」といった考え方の源泉、姿勢をテーマ別に解説してくれます。何か具体的に解法を覚えるというのではなく、これまでの難問を例に、考え方の姿勢を伝えるものなので、素人には少々抽象的に感じるかも。しかし、入試問題集を一通りやった皆さんなら決して難しいということはありません。

tonaki-mjtp-ec
受験にこそパーソナルトレーナーを。4年間、一次試験すら通過できなかった僕が『医学部合格』を勝ち取れた理由
人気記事

問題を解くのにいちばん大切なのは「構想力」

本書では「はじめに」でも問題を解くのにいちばん大切なのは「構想力」と述べており、問題の捉え方、解きほぐし方、考え方の解説が第一の目的。これが伝わるように、各章とも、語り口調の講義形式で書かれており、途中途中に例題が挟まれている流れとなっています。問題集ではないので、問題がまとめて記載されているページがあったり、別冊の解答集がついているわけではありません。あくまでも考え方についての視野を広げるための説明が書かれています。一行一行丁寧に読んで、普段自分が問題を解いているときどのように考えているかということを比べながら読んでみましょう。原理原則の部分で大きな変化を得られるはずです。

「凸不等式」「斜交座標」など有名だが難易度の高いテーマも掲載

「凸不等式」「斜交座標」「格子点」といったテーマは、塾・予備校の講義であればよく紹介される内容ですが、一般的な問題集では、多くのページを割いて紹介することなどあまりありません。しかし、高校数学を正しく理解する上では、必要不可欠であったり、実は入試に頻出のテーマであったりすることなどがあります。例えば、凸不等式は、教科書では紹介されないものの、入試問題では証明問題として難関校では定番のテーマとなっています。こういったものをアラカルト的に紹介して解説してくれているので、問題集では、数回しかお目にかかれなかったものについて深い考察を得られることになります。

読み物としてさらっと通読、でも例題は紙とペンで試行錯誤

使い方は、じっくり一行ずつ読み込んで、筆者の上質な講義を体感しましょう。途中途中にある例題はすぐ解説を見るのではなく、紙とペンで必ず手を動かして考えてみること。まず最初に自分でじっくり考えることで、その後の解説がより興味・関心を持って頭に入ってくることでしょう。
テーマは合わせて13。各章収録の例題は合計しても70問強ほど(難易度は様々)しかありません。3日で1テーマずつ程度のペースで読んでいけば、1ヶ月半ほどで読み終えられることでしょう。受験数学の問題を解く面白さを存分に味わうことができますので、楽しみながら読んでみてくださいね。