数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bを完全攻略

少ないながらも良質な問題の解説を通じて、東大や京大をはじめとする難関国公立・私立大学への橋渡しとなる問題集です。「1対1対応の演習」あるいは「標準問題精講」レベルの問題集を一通り終わらせたけれど、いざ入試問題に挑むのはちょっと不安だったり、実際に入試問題にチャレンジしても解けなかったという方にはうってつけ。素直なアプローチの方法できちんと正解にたどり着くための秘策が書かれています。

合否の鍵を握る問題をしっかり取りに行く。

合計44題。問題集として考えれば決して豊富な問題量とはいえませんが、著者は駿台予備学校で長年教鞭を振るうベテラン中のベテラン講師。圧倒的な解説の質の高さによって、量の少なさを補っています。

さらに掲載されている問題は、本番では合否の鍵を握るものばかり。このアプローチを身につけずして入試に挑むのは無謀とも言えるくらい重要なテーマばかりが扱われています。

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看護学部を卒業後、医学部受験に挑戦。卒業後わずか1年で合格を勝ち取った「教科書レベル」からの挑戦
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1問を1問で終わらせない

本書の謳い文句は「1問を1問で終わらせない」こと。1問に対して、およそ5ページほどの解説がなされているのは、本書くらいなものでしょう。それほど解説が手厚ければ、もはや予備校の授業にほかなりませんね。問題と解答がただ羅列されているだけの問題集とは確かに違う、ベテラン予備校講師だからこそ出せるバリューが発揮されています。

解説の部分は大きく分けて4つの項目「アプローチ」「解答」「フォローアップ」「例題」があります。

「アプローチ」では、問題文の読み取りや図示を通じて出題者の意図を考えます。出題のパターンを見抜き、次回似たような問題を見たときにどう考えればよいのか、ということにしっかり言及しています。
「アプローチ」を踏まえて作られる答案が「解答」という項目で紹介されています。ベテランだからといって、やたらと難しい解答を紹介しているわけではありません。きちんと再現可能なレベルですよ。
そして、その後にある「フォローアップ」が非常に有益です。ここでは「解答」にあった小難しい部分の補足説明をしたり、使用した公式の内容を復習してくれます。その上、解答を一般化して当てはめられる類題を豊富に紹介してもらえますので、いかに価値の高いテーマを学習しているかが実感できますね。
最後に「例題」の問題に取り組んで、ここまでで得られた考え方が理解できているかきちんと確認してみましょう。

最低2周。1周目は理解を、2周目は実戦力を求めよう。

この問題集を1周で終えてしまうのは非常にもったいないことです。ぜひ、最低でも2周はして、完璧に自分のものにしてしまいましょう。ただし、1周目と2周目では取り組み方に差をつけるのがポイントです。
1周目は1日に何問も取り組もうとするのではなくて、解説部分すべての項目をじっくり読んで深い理解を得ることを優先しましょう。1日1問のペースだとしても約1ヶ月半で1周することができますよ。
しかし、2周目は1日6問のペースで取り組み、実戦力が身に付いているかどうかを確認していきましょう。2周目に関しては、センター後に取り組むのがおすすめ。マーク式から記述式へのリハビリに最適です。1週間程度で2周目を終え、そのあとは過去問演習に入っていきましょう。