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ディスカッションとは

ディスカッションは、その名の通り、テーマについて議論し合うこと。
近年、英語でのスムーズなやりとりのためのトレーニングとして注目されています。

「英語で議論をする」と聞くと、難しいと思うかもしれませんが、やり方に慣れてしまえばそれほど難しいものではありません。

ディスカッションでは、事前に話し合うテーマを決めておくことが普通です。そのため、
関連する語彙や表現などを、自分の言いたいことに沿って調べ、まとめておくことが出来ます。

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苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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ディスカッションの流れと注意点

ディスカッションのおおまかな流れを見てみましょう。

①司会者が話を振る
②参加者が意見を発言する
③司会者がまとめ、他に意見を出すように促す
④他の参加者が発言する
⑤ ①〜④の繰り返し
⑥最後に司会者が議論全体を踏まえて結論をまとめる

上記の流れが一般的です。

ただし、必ずこうしなければならないと決まっているわけではありません。

しかし、実際にディスカッションを行うにあたり、注意するべきポイントはいくつかあります。それを一つずつ見ていきましょう。

1 ディスカッションのテーマ設定

ディスカッションではテーマの設定がとても重要です。ディスカッションはもともとそれほど形式が決まっていない自由討論のようなものですから、テーマが適切でないと、ほとんど雑談に近くなってしまうこともあるのです。

テーマは、対象が具体的であまり広すぎないものが良いでしょう。
広すぎるとまとまりのない話になりがちです。例えば「最近の若者についてどう思うか」など曖昧で、範囲が広すぎるとふつう話はまとまらないものです。いろいろな視点から、いろいろなトピックが次々と出てしまい、話を深めるのは難しくなるでしょう。

ただ、具体的であれば良いというものでもありません。「小学校に英語教育を導入すべきか」のようなYesとNoがはっきり分かれてしまうようなテーマは、ディスカッションよりディベート向きです。
ディベートは、テーマに対して賛成派と反対派の二つに分かれ、第3者であるジャッジが勝敗を判定するものなので、意見が2極化するようなテーマはディベートに使うのがおすすめです。

意見がはっきりと分かれず、かつ議論が深まりそうなテーマ、例えば「グローバル社会に対応するために、どんな英語教育をするべきか」のようなものが、ディスカッションのテーマとしては適しています。

こういったテーマであれば「母語を含むコミュニケーション能力の向上そのものにまずは注力する」だとか、「インターネットやITを活用し、英語の生の情報を使う」、「教科書は音声を参照できる電子化が良い」など一定の幅をもちつつも話が四方八方に飛びすぎない議論ができるはずです。

2 司会者の役割

普通、ディスカッションでは司会進行役が決められており、司会者が議論を進めていきます。司会者には、議論中に意見が途切れてしまったときに質問を投げかけたり、参加者全員が自分の意見を言えるように促したりするという役割があります。その際、下記のような表現をいくつか覚えておくと便利です。

・Does anyone have an opinion about that?「何か意見はありませんか。」
・What do you think about that?「それについてどう思いますか。」
・Do you have any questions?「何か質問はありませんか。」[田浦1]

参加者の中には積極的に発言する人もいれば、あまり発言しない人もいるでしょう。司会者はできるだけ全員に平等に発言の機会を与えることも心がけておきましょう。

同じ論題について話しても、その議事進行次第でディスカッションの内容は180度変わってしまうと言っても過言ではありません。「先ほどの意見と異なりますね」など話の内容をまとめながら、「○○さんはどう思いますか?」などと、まだ発言していない人に話を振っていくとスムーズに進行できます。できるだけ多くの人からアイデアを引き出せるように、司会進行役は参加者全員に目を配る必要があります。

また、発言をしていくうちに、どうしても話の論点からずれてしまうことがあります。そのような場合には、下記のようなフレーズを使って、話を元に戻すのも司会者の重要な役目です。

・We’re getting off the topic of discussion. Let’s talk about ….
「話が主題から逸れてきました。…について話しましょう。」

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3 ディスカッションの進め方

ディスカッションは、参加者の意見や情報交換を通じて問題解決を導くことを目的としています。自分の意見が相手と異なるときは、もちろん反対だと言っても構いませんが、ディベートと異なり、勝敗を決めるものではないということを覚えておきましょう。

また、英語で意見を述べる際の決まった言い回しがパッとでてくるように、あらかじめ練習しておくとよいでしょう。
下記のようなテキストを使って、日本語から英語に瞬間的に暗唱する練習を繰り返してみてください。

『英語で論理的に賛成・反対が言えるトレーニング MP3 CD-ROM付き』森秀夫:ベレ出版
https://www.beret.co.jp/books/detail/606

ディスカッションのメリット

最後に、英語でディスカッションを行うことのメリットについて考えてみましょう。
ディスカッションではテーマが決まっているために、やたらいろいろな表現がたくさんでてくるというより、その場面、そのトピックでよく使われるフレーズや言い回しを何度も使うことになります。

また、相手の使う英語が複雑で分かりにくいものだったとしても、文脈から判断することができるでしょう。

そのような背景から、英語の力にまだ自信がなくても「英語を用いて活動する」という体験をすることができます。

一人でできないという点が少し取り組みにくいところではありますが、友人を誘って実践してみてはどうでしょうか。

監修:田浦 秀幸
シドニー・マッコリー大学で博士号(言語学)取得。大阪府立高校及び千里国際学園で英語教諭を務めた後、福井医科大学や大阪府立大学を経て、立命館大学大学院・言語教育情報研究科・教授。伝統的な言語手法に加えて脳イメージング手法も併用することで、バイリンガルや日本人英語学習者対象に母語や第2言語習得・喪失に関する基礎研究に従事。その研究成果を英語教育現場に還元する応用研究も行っている。


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