adobestock_136871496

Read and Look upとは

Read and Look upとは、一文または一フレーズを読んだ後、文から視線を外してその文またはフレーズを音読するトレーニング法です。(最初に読む時には、音読でも黙読でも構いません)

このトレーニングでは直前に見たり聞いたりした文を一時的に頭のなかに置いておき、それを口頭で再現することになります。

mtp-ec
苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
人気記事

Read and Look upの方法

ではいちど試してみましょう。
まず、下の例文を見てみてください。意味はわかりますか?

Will you give me a call when you’ve got your schedule fixed for me to make a booking?

この時、とてもたいせつなのは文全体や単語の意味、文構造などが理解できているということ。意味がわからないままただ音だけを覚えても、効果が薄れてしまいます。

ここでは「わたしが予約を取れるように、あなたのスケジュールが決まったら電話をいただけますか?」という意味ですね。

「意味のかたまり」を意識することも重要です。この意味のかたまりのことを「チャンク(chunk)」と呼んだり、「センスグループ(sense group)」と呼んだりします。

特に文が長くて覚えられそうにないと感じる人は、いくつかの意味のかたまりに分割して、それをつなぎ合わせるようにしましょう。そうすることで、文の構造がよく理解できるようになってきます。

この文では

Will you give me a call /
お電話を私までいただけますか

when you’ve got your schedule fixed/
あなたのスケジュールが決まったら

for me to make a booking?
わたしが予約を取れるように。

という3つのかたまり(チャンク)に分けられます。
まずはこのチャンクごとにRead and Look upをしてみましょう。

ではもう一度全文を通して読みます。

Will you give me a call / when you’ve got your schedule fixed / for me to make a booking? //

次に顔を上げて(Look Up!)、いま読んだ英文をもう一度口頭で再現します。

いかがでしょう。できましたか?

できなければ、できるまで何度か練習してみてください。

adobestock_50381802

Read and Look upの効果

極端に短い文を除いて、文を丸ごとひとかたまりとして頭に入れてしまうのはむずかしいものです。そこで普通は文をいくつかの部分にわけて、その構造を理解し、内容を把握しながら記憶していくことになります。

Read and Look upでは文を覚える必要があるために、単語や文構造、意味内容を把握せざるを得ない状況になるということです。

通常の音読に比べて、ただ音をなぞるだけといういわゆる「棒読み」状態になりにくいため、効果の高い音読トレーニングだと言われています。

この練習を積み重ねることにより「チャンクを捉える感覚」が鍛えられていきますので、長文を読む際にも、よりスムーズで正確な内容把握ができるようになるでしょう。

さらに、この効果はリスニングでも発揮されます。リスニングでは流れてくる音声を、前から順に聞き取り、意味を理解していく必要があります。そのため、チャンクごとに理解し文の構造をすばやくとらえる力が重要なのです。

自分で文を書いたり話したりする際にも、単語をひとつずつ繋いで英文をつくるよりもチャンクを組み合わせて文を作る方がスムーズで正確です。そのためには、多くのチャンクを頭に入れておくことがとても有効です。Read and Look upで小さな意味のかたまりを扱う感覚を養っておくことは役にたつでしょう。

監修:田浦 秀幸
シドニー・マッコリー大学で博士号(言語学)取得。大阪府立高校及び千里国際学園で英語教諭を務めた後、福井医科大学や大阪府立大学を経て、立命館大学大学院・言語教育情報研究科・教授。伝統的な言語手法に加えて脳イメージング手法も併用することで、バイリンガルや日本人英語学習者対象に母語や第2言語習得・喪失に関する基礎研究に従事。その研究成果を英語教育現場に還元する応用研究も行っている。


英語4技能特設ページに戻る >>