目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験科目
    2. 試験時間
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 理論化学
    2. 無機化学
    3. 有機化学
    4. 高分子
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の振り返り
    2. 知識の補強
    3. 解法パターンの習得と計算力の増強
    4. 定番問題の習得
    5. 過去問演習

1. はじめに

tonaki-mjtp-ec
受験にこそパーソナルトレーナーを。4年間、一次試験すら通過できなかった僕が『医学部合格』を勝ち取れた理由
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2. 概要

2.1 試験日
第1次試験:平成29年1月28日(土)
1限:英語
2限:数学
3限:理科(「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から2科目選択)
※平成29年度の一般入試は終了しました。

第2次試験:平成29年2月6日(月)または2月7日(火)いずれか1日を選択
小論文、面接

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・読解(空所補充、同意表現、内容説明、内容真偽、欠文補充、語句整序)
・会話文
・文法、語彙(語句整序、空所補充)

(試験時間)
70分(理科は2科目合計で100分)

2.3 配点
(前期日程)
英語(200点)
数学(200点)
理科(200点[100×2])
2.4 出題の傾向と特徴(概要)
全問マークシート方式で、大問5題から構成されている。毎年大問1は小問集合、大問2・3は理論、大問4は無機、大問5は有機から出題されている。例年理論分野の難易度が高く、大学教養範囲のテーマからも出題されることがある。誘導は付いているので解くことは出来るが、初見で解くには難易度が高い。試験時間2科目50分で、大問5題で小問が30題程度を解答することになるため、試験時間に対する問題数が多く、十分な対策をしないと時間内に解くことは難しい。難易度の高い理論分野と比較すると、大問4、5の無機・有機はそこまで難易度が高くないので、ここでしっかりと点数を稼ぐことが重要である。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 理論化学
電離平衡や化学平衡をテーマとした問題が良く出題されている。ラウールの法則やネルンストの式、標準電極電位、グルタミン酸の電離平衡、リン酸緩衝液、ヨウ素の溶解平衡、水和物の溶解度曲線など大学の教養過程で習うようなテーマが良く出題される。このような未知のテーマについて誘導文からその場で考えるような問題は国立上位大学ぐらいでしか出題されていないので、通常の問題集で演習することは難しい。普段の学習から暗記中心ではなく、難易度が高く考察力を要する国立上位大学の問題に慣れておいたり、気になったことは化学の新研究などを使い調べるなど、思考力を鍛えるような学習を心がける必要がある。

3.2 無機化学
工業的製法や無機イオンの系統分析がよく出題されている。知識問題が多く、難易度はあまり高くない。工業的製法に関しては、かなり細かい知識問出題されているので、教科書の内容を自分なりにまとめてみるなど、工夫して覚える必要がある。計算問題や理論と関連させるような問題はあまりなく、知識中心なので、しっかりと対策して高得点が欲しい。

3.3 有機化学
有機の問題に関しては、毎年一題構造決定の問題が出題されている。一般的な構造決定の問題が多いので、市販の問題集でしっかりと対策すれば十分な難易度である。複雑そうな問題も出ているが設問自体、穴埋めが多く、易しい問題が多い。異性体の問題が頻出なので、異性体の数え方については十分に練習しておきたい。その他、小問集合で医薬品や油脂の正誤問題が出題されている。特に医薬品は毎年捨題されている上に、やや細かいことも聞かれているので、正誤問題といえども要注意である。

3.4 高分子
グルタミン酸の電離平衡など理論分野としての出題はあるが、ここ数年高分子としての大問は出題されていない。アミノ酸に関しては、小問集合や大問の中の1テーマとして問題は出ている。アミノ酸の電離平衡についてはしっかりと対策しておきたい。問題数は少ないが、小問集合で高分子の知識問題が出題されているので、教科書内容ぐらいは押さえておこう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

■Step.1 教科書内容の振り返り
教科書を用意し、一章ずつ読み込む。入試問題は、原則として教科書から出題される。中には教科書から文章をそのままを抜き出したのではないかという問題さえも登場する。特に各教科書の参考・発展・コラム・実験などは、入試問題の格好の材料になり、出題頻度も高い。獨協医科大の特徴は、理論に関しては思考力、無機・有機に関しては知識力が問われることである。その場で考える力を身につけるには、教科書に書かれている内容を自分の言葉で整理し、自ら公式を導くような学習が望ましい。
ただし、教科書の表現は初学者には少し難しいこともあるので、Step.1では全てを理解する必要はない。この段階では、各教科書の発展やコラムには触れなくても良い。ざっとどんなことが書かれているか整理していくと良い。読んでもすぐには理解出来ないという人は、下記の紹介されている参考書などを教科書の対応する箇所を合わせて読み込むと良い。また、実験装置や沈殿の色など目で見た方が記憶に残りやすいので、資料集も一冊用意しておくと良い。得た知識をどう使っていくのかについては下記の問題集を利用して、確認していくと良い。

○参考書
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-無機化学+有機化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学2+有機化学2-』(東進ブックス)
『フォトサイエンス化学図録』(数研出版)

○問題集
『セミナー化学』(第一学習社)
『リードα』(数研出版)

■Step.2 知識の補強
獨協医科大では、理論分野では発展的な学習が、無機・有機分野で知識中心の学習となるので、単元ごとの特性に合わせた学習が望ましい。以下に各単元の注意すべきポイントとオススメの参考書について記載する。

◯理論化学
獨協医科大では、大学教養レベルで学習するようなテーマに関する問題が良く出題されている。文章を読解し、見慣れない数式やグラフを扱うことも良くある。普段から式やグラフを考察する習慣を身に付けることが重要である。国立上位などの難関大でないとこのレベルの問題の演習は出来ないが、まず教科書レベルの公式は自分で立式したり証明したり出来るようになることが大前提である。本Stepでは、知識を身に付けることも重要だが、教科書や参考書に登場する公式や現象、グラフを一つ一つ自分の言葉説明したり、立式したり出来るかを確認して欲しい。

『鎌田の理論化学の講義(大学受験Doシリーズ)』(旺文社)

『化学一問一答』(東進books)

◯無機化学
系統分析や、工業的製法など無機の王道的な知識問題が出題されている。教科書を使って、物質ごとの性質や反応をしっかりと整理しながら知識を身に付けていって欲しい。

『福間の無機化学の講義(大学受験Doシリーズ)』(旺文社)

◯有機化学
構造推定の問題が中心であり、構造推定の問題が解くための知識を身に付けることが主な目的となる。まずは有機物質の名称と構造が一致するようになること、次に有機物質ごとの性質と性質に紐づく反応が理解できるようになることといったステップを踏んで学習していきましょう。異性体の数え上げに関する問題が頻出なので、典型的な問題はノートなどに整理しておいて欲しい。

◯高分子
ここ数年、ほとんどの年で小問集合で1、2題出る程度でる知識問題ぐらいである。理論の問題が難しく、知識問題で落とさないため、教科書レベルの正誤問題や穴埋めぐらいはしっかりとできるように教科書中心で良いので知識を整理しておいて欲しい。

『鎌田の有機化学の講義 三訂版 (大学受験Doシリーズ)』(旺文社)

■Step.3 解法パターンの習得と計算力の増強

Step.3では、計算問題の解法の習得に向けて学習を進めていく。獨協医科大の入試問題は、国立上位でしか出題されないような難易度の高いテーマが出題されるので一般的な問題集だけだと対応することは難しい。ただ全て難しい問題から構成されている訳はないので、標準的な問題を落とさないことも重要である。この先を考え、基本的な問題を解くときから公式にただ当てはめるような学習スタイルでなく、なぜその式を使うのかを徹底的に考えた方が良い。計算問題の分量はそれほど多く訳ではないので、下記の問題集や参考書を使い、標準的な計算問題の解法を身に付けるとともに、計算の正確性も向上させたい。

『鎌田の理論化学の講義(大学受験Doシリーズ)』(旺文社)

『化学(化学基礎・化学)基礎問題精講 三訂版』(旺文社)

『化学計算問題の徹底整理』(数研出版)・・・入試レベルの計算問題が良いという場合は、こちらの問題集で練習すると良い。

■Step.4 定番問題の習得

ここからは実際の大学入試問題を使って、定番の問題の解法を押さえていく。獨協医科大では、難易度の高いテーマから出題されるため、標準的な問題集は一通り抑えるだけで良い。その代わりに、重要問題集であればB問題、化学の新研究であれば星3つまでしっかりと目を通して欲しい。酵素の反応速度論やヨウ素の溶解平衡などの難易度の高いテーマの問題は、問題が解けるだけではなく、内容の理解に努めて欲しい。無機や有機、高分子の問題に関しては標準的な難易度で構成されているので、標準的な問題集を一冊仕上げるような学習で十分である。理論分野の難易度が高い分、他の分野で得点を落とせないので、教科書レベルの知識であれば、抜けていると感じた知識は隅から隅まで覚える訓練を忘れないようにしたい。

○問題集

『化学重要問題集』(数研出版)

『化学の新演習』(三省堂)

『化学標準問題精講』(旺文社)

○参考書

『化学の新研究』(三省堂)

■Step.5 過去問演習

Step.1-4をクリアしたら過去問演習に入りましょう。

『獨協医科大学』(教学社)

本Stepでは下記のように過去問演習を進め、現時点での自分の学力を自己分析することを忘れないこと。時間を計って解き、解き切れなかった問題は時間を計らずに最後まで解く。採点後、解説を読み、解き方を理解する。自分には何が足らなかったのか自己分析を行う。自己分析を元に基礎の補強(Step.4)を行い、次年度に進む。

過去問を全て終えたら、理論分野に関しては東大や京大を始めとする上位国立の入試問題に挑戦することと、無機・有機分野の知識を固めることを徹底的に行おう。難易度が高い分、合格点はそこまで高くない。高得点取れば、他の受験生に対してはアドバンテージが出来る科目である。もし苦手科目の場合には、無機・有機の知識問題を徹底して確実に得点を狙うのも有効的な作戦である。実力と照らし合わせて最後の対策を行って欲しい。