目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 力学
    2. 電磁気学
    3. 熱力学
    4. 波動
    5. 原子
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の確認
    2. 基礎問題で解法をインプット
    3. 標準問題でアウトプットの練習
    4. 過去問を用いた演習

1. はじめに

藤田保健衛生大学は、愛知県豊明市にある私立大学で、同県内の愛知医科大学とほぼ同じくらいのレベルと考えて良いでしょう。最寄り駅からバスで15分ほどかかるなど生活の便は決して良い立地とは言えませんが、学業に専念できる環境と言えます。アドミッションポリシーには、以下の記述があります。

また、ホームページ上では、平成29年度の入試から変更が出る旨が記載されており、今後の動向には注意が必要です。
http://www.fujita-hu.ac.jp/admission/examination/medicine/index.html

藤田保健衛生大学医学部アドミッションポリシーより引用:

(ア) 藤田保健衛生大学医学部および藤田保健衛生大学病院の理念を理解し、その発展のために尽くす決意のある人
(イ) 地域の健康と福祉に貢献する熱意を有し、そのための努力を怠らない人
(ウ) 職業人として長く社会に貢献する意思のある人
(エ) 他の医療専門職と連携して、患者および地域住民の健康問題を解決しようとする姿勢を有する人
(オ) 誠実で協調性に優れ、柔軟な心と広い視野を持つ人間性あふれる人に成長していくための素直な心を持ち、努力を続けられる人
(カ) 自律的に自らの健康管理、社会規範の遵守ができ、計画的な行動と多面的かつ慎重な判断ができる人
(キ) 以下に代表される多面的で高い学力を有する人

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看護学部を卒業後、医学部受験に挑戦。卒業後わずか1年で合格を勝ち取った「教科書レベル」からの挑戦
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2. 概要

2.1 試験日
一般入試
1次試験:2017年1月21日(土)
2次試験:2017年1月31日(火)/2月1日(水)※いずれか希望する日
※2017年度の一般入試は終了しました。

2.2 試験範囲・試験時間
(試験範囲)
・英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II
・数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数式、ベクトル)
・理科:『物理基礎・物理』、『化学基礎・化学』、『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。
・面接

(試験時間)
1次試験
・英語(80分)
・数学(80分)
・理科(120分)※問題配布後、2科目選択

2次試験
・面接

2.3 配点
1次試験
・英語(200点)
・数学(200点)
・理科(200点)

2次試験
・面接(非公表)

2.4 出題の傾向と特徴
解答時間は理科2科目で120分です。2012年度入試以降は大問4問で構成されています。2013年度以降は力学2題、波動、電磁気という構成になっています。
問題の難易度は標準~やや難といったところで、近似が必要な問題、グラフを書く問題、グラフから読み取る問題、作図をする問題などがあり、多彩な出題の仕方がされています。また計算量が多い問題が多数出題されており、複雑な計算を最後まで正確にやり抜く計算力も求められます。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 力学
毎年大問2題出題されている最重要単元です。近年出題されたテーマは、「力のつり合い」、「2物体の運動」、「大きさのある物体の力のつり合い」、「帯電した小球にはたらく力のつり合い」、「動く台上でひもにより連結された物体の運動」などです。
「大きさのある物体にはたらく力のつり合い」、「2物体の運動」が頻出テーマとなっています。「大きさのある物体にはたらく力のつり合い」では、物体にかかる力を適切に分解して力のつり合い、モーメントのつり合いの式を立てる必要があります。また、摩擦力がはたらく場合は摩擦力の向きにも注意が必要です。「2物体の運動」では、2物体間で運動量保存の法則や力学的エネルギー保存が成り立つのかを意識しながら立式する必要があります。また、加速度運動している物体から見た別の物体の運動を考える場合は慣性力を考える必要があります。いずれのテーマも複数の関係式から物理量を求めるということを行うので、計算量が必然的に多くなります。普段の学習から文字式の計算に慣れておきましょう。

3.2 電磁気学
毎年大問1題出題されています。近年出題されたテーマは、「物質の抵抗」、「磁場中を回転するコイル」、「コンデンサー」、「抵抗、コイル、コンデンサーを含む直流回路」、「非直線抵抗」、「磁場中を運動する導体棒」、「磁場中を運動する荷電粒子」などです。
多くは典型的で標準的な難易度の問題が出題されていますが、直流回路に関する問題では、計算量が多くなっています。また、磁場中を運動する導体棒に関する問題では、導体棒を流れる電流の大きさが変化する様子をグラフに描けという問題が出題されています。特にグラフを作図する問題は、交流分野や電磁誘導に関する問題での出題が予想されるので、問題を解くだけでなく、時間変化などグラフも意識した学習をしておくと良いでしょう。

3.3 熱力学
2012年度に出題されたのを最後に出題されていません。それ以前に出題されたテーマは、「気体の状態変化」、「気体分子の運動論」、「熱と温度」などで、気体の状態変化に関する問題が頻出テーマです。今後出題されるとすれば、気体の状態変化に関する出題が予想されますが、P-Vグラフを作図する問題や、例えば熱効率を求める際などに文字計算が複雑なものが予想されます。

3.4 波動
2013年度以降は毎年大問で1題出題されています。近年出題されたテーマは、「回転する音源によるドップラー効果」、「ヤングの実験」、「三角プリズムへの光の入射」、「光の屈折」、「くさび形空気層による光の干渉」などです。
「ヤングの実験」に関する問題では、波長による暗線の違いなどを述べさせる定性的な問題や屈折率が違う物質を入れたときの光路を作図させる問題など、計算以外の問題も多く出題されています。「三角プリズムへの光の入射」に関する問題では、与えられた三角関数のグラフから角度を読み取る問題や、入射角と最終的な屈折角の関係をグラフに各問題も出題されています。このような問題は今後も出題が予想されるので、しっかりと対策をしておく必要があります。

3.5 原子
募集要項に明記されているわけではありませんが、原子分野からの出題は少なくとも10年以上ありません。今後出題されるのであれば、典型的な解法はもちろんのこと原子核崩壊に関して複雑な計算問題が必要な問題が予想されます。他大学医学部の問題や発展的な問題集も含めて演習しておくに越したことはないでしょう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

4.1 教科書内容の確認

教科書で扱われている現象の理解し、語句の定義を正確に覚え、公式の導出が確実にできるようになることが第一段階です。グラフや図などがある事項については、現象とグラフ、グラフと式の関係も自分のものにしましょう。公式の導出は自分でできるようになって下さい。その過程で物理現象をより深く理解でき、問題を解くうえで必ず大きな力になります。そして、自分で導出ができるようになったら答案を書くつもりで書いてみて、添削してもらうと良いでしょう。教科書以外にも例えば、

『橋元の物理をはじめからていねいに(力学編)』(東進ブックス)

『橋元の物理をはじめからていねいに 熱・波動・電磁気編』(東進ブックス)

などの参考書が、現象や公式の成り立ちについての理解を助けてくれるでしょう。

4.2 基礎問題で解法をインプット

教科書で学習した内容を実際の問題に使う練習です。まずは基礎的な典型問題をできるだけ短時間で解けるようになるのが目標です。この段階の問題演習には、

『物理のエッセンス 力学・波動』(河合塾)

『物理のエッセンス 熱・電磁気・原子』(河合塾)

『入門問題精講』(旺文社)

などを用いるのが良いでしょう。この段階では自分で問題を解く必要はありません(もちろん、解けるようであれば解いても構いません)。まずは「どのような状況設定の時にどのような解法を使うのかをインプットする」というところに重点を置きましょう。

『為近の物理1・2解法の発想とルール 力学・電磁気』(Gakken)

『為近の物理1・2解法の発想とルール 波動・熱・原子』(Gakken)

などもどのように問題を解くのかを丁寧に解説しているので参考になると思います。解答・解説をしっかり読んで、別解などもしっかりインプットしましょう。問題を見た瞬間に正しい解法が思い浮かぶようになればこの段階は終了です。

4.3 標準問題でアウトプットの練習

次の段階は、大学受験における定番の問題で実際に問題が解けるかを演習していきます。この段階の問題演習には、

『良問の風』(河合塾)

『基礎問題精講』(旺文社)

などを用いると良いでしょう。

基礎段階でインプットした解法を、入試標準レベルで正しく使うことができるようになることが目標です。この段階では必ず自分の手で解いてみて下さい。その時には基礎段階で身に付けた解法をどのように活用するのかを意識しながら解きましょう。問題を見た瞬間にどのような解法を使うのか最低1つは思い浮かべられない場合は前段階に戻った方が良いかもしれません。自分が思い浮かべた解法で解けない場合もあるでしょう。その時には解答を見て自分の考えに何が足りなかったのかをしっかりと分析してください。学校の先生など身近にアドバイスをくれる人がいるのであれば、ぜひ聞きに行きましょう。
 
以上の問題集が一通り終われば、藤田保健衛生大学の入試問題に一通りは対応できるようになりますが、さらに合格を確実なものにするために以下のような発展的な問題集に挑戦してみましょう。

『名問の森 力学・熱・波動1』(河合塾)

『名問の森 波動2・電磁気・原子』(河合塾)

『標準問題精講』(旺文社)

『難問題の系統とその解き方』(ニュートンプレス)

『体系物理』(教学社)

4.4 過去問を用いた演習

最終段階は、実際に過去問を解いてみることです。赤本などを利用して時間を測りながら実際の入試のつもりで解いてみましょう。この段階のポイントは「時間を意識すること」と「問題を解く順番を意識すること」です。前段階までがきちんとできていれば、問題の解法自体は分かるはずです。あとは入試を突破するための実戦力を身に付けます。

実際の入試には制限時間があるので、まずは制限時間内に解くスピードを身に付ける必要があります。 次に、問題を解く順番も意識しましょう。実際の入試では「解ける問題から先に解く」というのが鉄則です。藤田保健衛生大学では計算量が多い問題があるので、計算量が多い問題に時間をかけすぎて他の問題に手が回らないことのないように注意しましょう。このことも含めて、実際に入試問題を解いた後に問題の解く順番も最適だったかどうか確認して下さい。解答解説を見て自分の解いた方法が正しかったのかを確認する際には、最短で解ける方法だったのかも吟味して下さい。特に力学などでは解き方が複数ある場合があります。また、連立方程式を解く際には求める物理量の順番が違うだけでかかる時間が大きく変わる場合もあります。しっかりと解答解説を読んで最短時間で問題が解けるようになりましょう。

この記事があなたの藤田保健衛生大学医学部合格の手助けになれば幸いです。成功を祈っています。

(参考)
藤田保健衛生大学|アドミッションポリシー
藤田保健衛生大学|医学部 学生募集要項