目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の振り返り
    2. 知識の補強
    3. 解法パターンの習得と計算力の増強
    4. 定番問題の習得
    5. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

国際医療福祉大学は私立大学であり、医学部は2017年4月に新設された。化学はマークシート形式で、問題レベルは標準よりやや高めである。まだ過去問が蓄積されていないので、傾向を論じるのは難しいが、時間の割に問題数は多めである。したがって、素早く解くことやどの問題から取り組むかの判断が重要になってくるだろう。この記事では国際医療福祉大学化学の入試問題から、傾向や特徴、勉強法、対策、おすすめの参考書について解説していく。

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2. 概要

2.1 試験日

一次試験:2018年1月16日 外国語、数学、理科、小論文
二次試験:2018年1月23日~28日 面接(いずれか1日)

2.2 試験範囲・試験時間

『物理基礎・物理』、『化学基礎・化学』、『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。
(試験時間)
120分で2科目

2.3 配点

200点(理科2科目で100点ずつ、合計550点)

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

2017年度は大問4題で、小問集合、理論、無機、有機から1題ずつ出題された。まだデータが少ないので傾向を示すのは難しいが、一番の特徴は時間の割に問題数が多い点である。また、未知の反応や教科書の表のマイナーな分子の出題があるが、いずれもそれらを知っていることが本質ではなく、基本的には本文中に書いてある。理科2科目で計120分の試験となるので、120分で解く練習をしておこう。1科目60分とすると、大問1つを12分程度、マークシート形式なので10分強で解くことを理想としたい。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 理論化学

2017年度は小問集合内の問題もあわせて大問1.5題程度出題されていた。内容はエタンの燃焼熱、アレニウスの式、圧平衡定数、ルシャトリエの原理、中和滴定である。問題レベルは定型問題を少し難しくしたレベルである。ただし、教科書欄外や発展内容も出題されるので、少し難しく感じられるかもしれない。教科書問題をしっかり解けるようにした上で、定型問題、過去問と進んでいきたい。

3.2 無機化学

2017年度は大問1題強が出題されていた。内容は、水素結合、遷移金属、銅と硝酸の反応である。よく出る内容が出題された印象なので、定型問題の徹底を対策としたい。小問の選択問題でリノール酸、パルミチン酸といった教科書に載っているマイナーな化合物が出題されているが、その構造を問う問題ではないのでその物質を知っていなければ解けないというわけではない。とはいえ、教科書欄外や発展内容も含めて隅々までおさえておきたい。

3.3 有機化学

2017年度は大問1題出題されていた。内容は、ペチジンの構造推定(構造決定)、Hofmann脱離である。いずれも高校範囲外の内容であるが、きちんと問題文に説明がある。新演習や重問の構造推定(構造決定)の問題を最低でも2周はして、構造推定(構造決定)の問題自体に慣れておきたい。当然のことながら、構造推定(構造決定)だけが出題されるわけではないので、教科書該当範囲は必ず理解しておきたい。

3.4 高分子

2017年度は小問で2題出題されていた。内容は、ペプチドの推定、セルロースのアセチル化である。ペプチドの推定は医学部ではよく出題されている。新演習を用いて対策しておこう。合成高分子よりも天然高分子が出題されるのは医学部の特徴でもあるが、合成高分子が出題されないわけではないので、教科書内容を理解しておきたい。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 教科書内容の振り返り

教科書を用意し、一章ずつ読み込む。入試問題は、原則として教科書から出題される。特に各教科書の参考・発展・コラム・実験などは、入試問題の格好の材料になり、出題頻度も高い。国際医療福祉大学では、定型問題を少し難しくしたレベルで問われる。しかし、ベースとなるのはあくまで教科書内容である。教科書記載事項を自分の中でしっかりと消化していこう。

ただし、教科書の表現は初学者には少し難しいこともあるので、4.1では全てを理解する必要はない。この段階では、各教科書の発展やコラムには触れなくても良い。ざっとどんなことが書かれているか整理していくと良い。読んでもすぐには理解出来ないという人は、下記の紹介されている参考書などを教科書の対応する箇所を合わせて読み込むと良い。また、実験装置や沈殿の色など目で見た方が記憶に残りやすいので、資料集も一冊用意しておくと良い。得た知識をどう使っていくのかについては下記の問題集を利用して、確認していくと良い。

○参考書
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-無機化学+有機化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学2+有機化学2-』(東進ブックス)
『フォトサイエンス化学図録』(数研出版)

○問題集
『セミナー化学』(第一学習社)
『リードα』(数研出版)

4.2 知識の補強

教科書の読解と対応する傍用問題集による演習を一通り行ったら、足りない知識を補強して行こう。模試や問題集で出会う難しい問題を見ると、もっと難しい問題を演習しないとと思うかもしれない、化学の学習では難問の理解よりも「満遍なく知識を身に付ける」ことの方が大事である。問題集を解き進める中で、覚えていなかったり忘れてしまったりして解けなかった問題もたくさんあるはずだろう。こういった知識問題を解きっぱなしにせずに、自分のノートに整理してまとめて、定期的に思い出せるように工夫して学習したい。

『鎌田の理論化学の講義』(大学受験Doシリーズ)
『鎌田の理論化学の講義』(大学受験Doシリーズ)
『福間の無機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)
『福間の無機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)
『鎌田の有機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)
『鎌田の有機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

4.3 解法パターンの習得と計算力の増強

4.3では、計算問題の解法の習得に向けて学習を進めていく。国際医療福祉大学で出題される計算問題は標準よりもやや複雑な程度である。試験時間の割に問題数が多めなので、スピーディな計算を身につけたい。下記の問題集や参考書を使い、標準的な計算問題の解法を身に付けていこう。

『化学〔化学基礎・化学〕基礎問題精講 三訂版』(旺文社)

『ゼロから始める化学計算問題』(中経出版)・・・ドリル形式になっているので、苦手な人はこちらを使って練習すると良い。
『化学計算問題の徹底整理』(数研出版)・・・入試レベルの計算問題が良いという場合は、こちらの問題集で練習すると良い。

4.4 定番問題の習得

ここからは実際の大学入試問題を使って、定番の問題の解法を押さえていく。国際医療福祉大学では定型問題を少し難しくしたレベルで出題される。教科書理解を前提として、以下の問題集で演習を進めたい。有機の構造推定(構造決定)に関しては良問問題集や重問、ペプチドの推定に関しては新演習でそれぞれ対策しておきたい。

『実戦 化学重要問題集 – 化学基礎・化学』(数研出版)

『化学の良問問題集』(旺文社)

『化学〔化学基礎・化学〕標準問題精講』(旺文社)

『化学の新演習』(三省堂)

○参考書
『化学の新研究』(三省堂)

4.5 過去問演習

4.1-4.4をクリアしたら過去問演習に入ろう。
『国際医療福祉大学』(教学社)
本Stepでは以下の手順に沿って演習・復習に取り組めば、ただ普通に過去問を解くということをするよりも数段効果的であるのでぜひ参考にしてほしい:
1. まずは制限時間内で解いてみる。
2. 制限時間が終了した段階でここまでの出来を採点する。
3. 時間が足りずに解ききれなかった問題を、時間無制限で取り組み、答え合わせを行う
4. 自分に足りなかったポイントを列挙する。知識問題で間違えたなら今まで学習した項目のどの部分が抜けていたのか。考察問題で間違えたならどういった視点が足りないのか。時間があれば解けるもののスピードが足りないならどの部分の理解と練習が足りないのかといった観点を大事にしよう。
5. 4.4に戻り、該当単元の演習を再度行った上で、周辺分野の知識をすべて整理する。
過去問をある程度進めたら、4.4の自己分析を元に、同時並行で弱点補強を進めよう。直前期は基礎的な内容に取り組むよりも難しい問題ばかりに手を出したくなるが、大事なことは合格点を取ることである。忘れていた知識を整理したり、計算のスピードや正確性の鍛錬の方がはるかに合格への近道と言えよう。ちょっとした問題に足元をすくわれないようにしっかりと足場を固めたい。
全て解き終わったら、過去問の2周目に入るか、似たような傾向の日本大学医学部、藤田保健衛生大学医学部、埼玉医科大学の問題を解いてみるとよい。

(参考)
国際医療福祉大学|入試情報|2018年度 入試概要