目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の特徴(概要)
  3. 出題の特徴(詳細))
    1. 長文読解問題
    2. 英文法
    3. 発音
    4. 会話
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 基本単語、文法の定着
    2. 標準レベルの単語、文法問題に取り組む
    3. 長文問題に取り組む
    4. 過去問・模擬問題を用いた演習に取り組む

mtp-ec
苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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1. はじめに

岩手医科大学は、岩手県盛岡市にある私立大学です。岩手県内では唯一の医大であり、1年次から実習を行うなど実習に力を入れており、大学のホームページでも「探求への視点と提言」という項目で、1.早期体験学習、2.臨床実習、3.地域医療研修・実習の3つを主なポイントとして掲げています。

学費は、私立医大の中でもやや高めで、首都圏からのアクセスは良いとは言えませんが、医学部の中では難易度は低めと言えるので、医学部に絶対に行きたいという人には、受験をおすすめします。

2. 概要

2.1. 試験日
一般入試
1次試験:2017年1月18日(水)
2次試験:2017年1月27日(金)・28日(土)※どちらか1日を選択
※2017年度の一般入試は終了しました。

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II
・数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数列とベクトル)
・理科:『物理基礎・物理』、『化学基礎・化学』、『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。
・小論文
・面接

(試験時間)
1次試験
・英語(60分)
・数学(60分)
・理科(90分)※2科目選択
・小論文(50分)

2次試験
・面接(一次試験合格発表時(HP)に面接時間を指定する)

2.3. 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(150点)

2.4.出題の特徴(概要)
岩手医科大学は、例年大問5題で構成されていましたが、平成28年度の入試問題では大問4題構成になり、最後の英作文が無くなりました。また、新たに発音問題が出題されたのが大きな変更点です。

問題の難易度は私立医学部の中では低めで、基本的な問題が大半を占めます。また、時間に対する問題の量も適量と言えるので、かなり高得点の争いになることが予想されます。1番注意しなければならないのが、長文の穴埋め問題で、1つ選択肢を間違えると、連鎖的にもう1つ落としてしまうことになるので、慎重に解き、見直しも忘れずに行いましょう。

私立医学部の中では比較的珍しく、センターレベルの文法4択問題が出題され、基本的な文法力が備わっていれば即答できるレベルです。このことからも、応用レベルの読解力や難単語を覚えるよりも基本レベルの漏れが無いようにすることが合否を左右するでしょう。

3. 出題の特徴(詳細)

3.1 英文読解
・空所補充問題
空所補充問題は、岩手医科大学の問題の中では難しい部類に入り、特に前半は一目見ただけではどれを入れるか明確でない問題も見られます。基本的には前後関係から品詞を考えて、選択肢を絞り込むのが1番効率が良いと思いますが、1つ気を付けなければならないのが、同じ単語でも複数の品詞を持つ場合です。例えば、increaseという単語が選択肢にあった場合、「増加する」という意味の自動詞、「~を増加させる」という意味の他動詞、「増加」という意味の名詞という具合に、主に使われる用法だけでもこの3つがあります。そのため、increaseという選択肢を見た時点で動詞と早合点し、名詞で使われる可能性を消してしまうとミスにつながってしまうでしょう。

そのため、重要なことは1つの単語のさまざまな使われ方をよく知っておくことです。単語帳を活用する場合も、いわゆる太字になっている第一義を覚えるだけでなく、その他の用法も覚えるように努めてください。

・内容真偽問題
例年、岩手医科大学の問題では長文の内容真偽問題が出題されることはなかったのですが、平成28年度の変更により、新たに導入されました。問題の難易度は決して高くありませんが、遺伝子治療に関する内容の文章で、読みにくいと感じたかもしれません。しかし、長文の内容真偽問題自体は、どこの大学入試問題でも普通に出題される形式なので、特別何か対策を立てなければならないということもないでしょう。

3.2 英文法
・空所補充問題(大問1)
文法問題のレベルは標準的で、センターレベルの文法問題を解いてミスが無いようであれば十分に対応できるはずです。準動詞、仮定法、接続詞、前置詞などを中心に満遍なく出題され、若干語彙問題も出題されます。難問が解ける力よりも抜けの無い基礎力が要求されます。

・整序問題
従来から整序問題は3問出題されます。出題の分量は少ないのですが、難易度は決して高いものではなく、得点源になり得ます。重要なのは、正しい英語の構文を頭に入れておくことです。うろ覚えの状態では、整序問題を正しく並び替えることは困難です。文法の4択問題を解いた後に、音読をするなど完璧に形を覚えるように普段から努力してください。

3.3 発音
平成28年の傾向変化によって、新しく出題されました。日本人が間違えやすい発音を中心とした問題だったので、対策をしなかった受験生は難しいと感じたかもしれません。日本語の「ア」に当たる発音をすべて正確に言えるかどうかなど、発音記号をすべて確認し、センター試験の過去問などに当たりましょう。とは言え、発音問題は出題範囲が無限にあるように感じるかもしれません。そこで、単語帳を使って覚えるときにCDを利用して耳で覚えることをおすすめします。正しい発音が自然に覚えており、問題を解くときにかなり解きやすいと感じるはずです。

3.4 会話
こちらも平成28年の傾向変化によって、新しく出題されました。口語表現が選択肢の中で出題されたので、頻出口語表現を覚えるのは必須と言えます。会話問題は、他の医学部の入試問題やセンター試験の過去問を利用して対策を立てておきましょう。

4. 勉強法

■Step.1:基本単語・文法の定着
岩手医科の入試問題は、難問がほとんど出題されません。このように言うと、良かったと言う人が多いのですが、基本が抜けていると、他の大半の人が正解する問題を落としてしまうことになります。また、その失点を取り戻そうとしても、大半の人が落とす難問がほとんど無いため、難しいでしょう。つまり、ケアレスミスや基礎力不足による失点が致命傷になりかねないため、決して楽だと考えないことです。

基本問題での失点を極力し防ぐためには、まずは基礎固めです。仮に今できていたとしても、しばらく放置すると忘れてしまうのが普通なので、メンテナンスを行うように定期的にチェックをしてください。

まだ基礎があやふやだと思う人は、下記に挙げるような高校初級のレベルから始めましょう。
・『キクタンBasic4000』(アルク)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/words-idiomatic/kikutan_basic_4000
・『システム英単語 Basic 改訂新版』(駿台文庫)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/words-idiomatic/system_eitango_basic_kaiteisinban
・『英文法・語法 SPEED攻略10日間』(Z会出版)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/grammar/eibunpou-gohou-10day

近道をしようとして、いきない発展レベルのものに手を出さないように気を付けてください。遠回りをしているように感じるかもしれませんが、基礎が抜け落ちた状態でどんどん進んでいき、最終的に過去問を解く段階になったときに、今ひとつ点数が伸びないという状況に陥ることでしょう。そんなときに今さら基礎に立ち返る時間は残されていないかもしれません。基礎が固まるまでは、急がずに着実に進めましょう。

また、文法に関しては、上記の基礎問題集も解説の意味がわからなかったり、新たに疑問点が浮上したときは、先生に質問するして疑問を解決しておいてください。残念ながらそのような環境に無い人は、文法参考書を読んでおくと良いでしょう。

・『総合英語Forest』(桐原書店)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/grammar/sougoueigo_forest
・『チャート式 基礎からの新総合英語』(数研出版)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/synthesis/chart_shiki_kisokara_shin_sogo_eigo

■Step.2:標準レベルの単語、文法問題に取り組む
Step1の単語が身についたら、次のレベルに進んでください。岩手医科大学の英文はそこまで難解ではありませんが、基礎レベルだけでは十分ではありません。標準レベルは、以下のものが挙げられます。

・『英単語ターゲット1900』(旺文社)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/words-idiomatic/eitango_target1900
・『システム英単語』(駿台文庫)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/words-idiomatic/system_eitango_kaitei

また、文法に関しても、もう少しハイレベルなものを大量にする必要があるでしょう。下記の問題集はセンターレベルに設定されているので、岩手医科のレベルとちょうど合います。何度も繰り返し解いて、即答できるくらい定着させておきましょう。

先ほども書きましたが、平成28年の問題には発音問題、会話問題が新たに出題されました。下記の問題集は、後半に発音・アクセントや会話問題のセクションがついているので、そちらの対策もできます。

・『改訂版 アップグレード 英文法・語法問題』(数研出版)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/grammar/kaiteiban_upgrade_eibunpou_gohou_mondai
・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』(桐原書店)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/grammar/nextstage
・『即戦ゼミ3英語頻出問題総演習』(桐原書店)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/grammar/sokusenzemi_3_eigohinsyutumondai_souensyu

さらに余裕があれば、英作文に取り組んでおくというのも良いでしょう。英作文は平成28年の問題では無くなりましたが、それまでは毎年出題されていました。決して難解なものではなく、上記レベルの問題集で扱われる構文や単語で十分に書くことができるレベルです。ただ、出るかどうかわからないのに英作文の問題集まで買ってやる気が出ない、という人は、先ほどの文法問題集の和訳を見て、英文を書く練習をしてみてはどうでしょうか。文法事項の定着という観点からも有効ですし、整序問題にも強くなるはずです。

■Step.3:長文問題に取り組む
次に、長文問題に取り組んでみましょう。岩手医科の長文問題は、医療系のものがよく出題されますが、医療系の英単語を知らなければ解けないという問題ではありません。できるだけ幅広いトピックの長文に触れて、読解力を養いましょう。

さらに、平成28年から、長文問題に内容一致問題が出題されるようになりました。内容一致は、普通の入試問題では普通に出題される形式なので、問題集でも数多くの問題に当たることができるではずです。正解、不正解だけでなく、解答の根拠、ダミーとなる選択肢の作り方をよく確認しましょう。単語が一部すり替わっているのか、本文中に記載が無いのか、極端に書かれ過ぎているのかなど選択肢の吟味も重要な学習になります。

・『英語長文レベル別問題集 (3) 標準編』(東進出版)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/reading/eigo_chobun_level_betsu_mondaishu
・『やっておきたい 英語長文シリーズ』(河合出版)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/reading/yatteokitai_eigo_chobun

■Step.4:過去問・模擬問題集を用いた演習に取り組む
最後に過去問、模擬問題集などに取り組んで仕上げを行いましょう。平成28年に大きな内容変更がありましたが、それでも共通している問題はあるので、過去問は10年分くらい解いておいてください。

過去問はただ解くだけでなく、問題の分析が重要です。どこの単元で落としているのかが10年も解くとわかってきます。言うまでもなく、自分が苦手とする単元を集中的に学習することが短期間で成績を伸ばす最善の方法と言えるでしょう。

例えば、長文の空所補充問題が苦手だとわかったら、医学部にこだわらずに長文の空所補充問題だけを集中的に学習するということをしても良いと思います。もちろんずっとそれだけやっているのは良くないでしょうが、一時的に集中的な学習をすることは悪いことではないでしょう。バランス良く大きな円を描くような学習と一点を集中させる学習をうまく切り替えてレベルアップを図ってください。

過去問を一通り解き終わったら、他の医学部の過去問にも取り組みましょう。医療系の長文問題を数多く解きたいという人は、下記の問題集がおすすめです。
・『私大医学部への英語』(学研教育出版)
http://studyhacker.net/students/books/category/english/synthesis/shidai-igakubu-eigo