目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 力学
    2. 電磁気学
    3. 熱力学
    4. 波動
    5. 原子
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の確認
    2. 基礎問題で解法をインプット
    3. 標準問題でアウトプットの練習
    4. 過去問を用いた演習

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1. はじめに

金沢医科大学は、「倫理に徹した人間性豊かな良医の育成」を建学の精神に掲げ、豊かな知識や技術と思いやりの心とを兼ね備えた臨床医を社会へ送り出すことを目的として、1972年、石川県に設立されました。例年私立医学部の中でも受験日程が早く、日程上重複する学校も少ないため、多くの医学部受験生が受験する学校の一つです。

また、本学の一員となって医学・医療の分野で貢献できる人材の育成を目的とした「特別奨学金貸与制度」があり、年間330万円、合計で1,980万円が貸与されます。卒業後は一括返還が必要となりますが、本学に勤務し、その勤務期間が通算して5年間に達したときは全額の返済債務が免除されます。

入試難易度でいえば、比較的入りやすい学校ではありますが、早慶の理工学部に匹敵する程度の偏差値が要求されています。しっかり対策をしておかないと足元を掬われてしまうでしょう。基礎から応用まで、しっかりと固めていく必要があります。

2. 概要

2.1. 試験日
一般入試
1次試験:2017年 1月19日(木)
2次試験:2017年 1月30日(月)/1月31日(火) ※希望日を選択
※2017年度の入学試験は終了しました。

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II
・数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数式、ベクトル)
・理科:『物理基礎・物理』、『化学基礎・化学』、『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。
・グループ面接
・小論文

(試験時間)
1次試験
・数学(60分)
・英語(60分)
・理科(120分)※2科目選択

2次試験
・グループ面接(1グループ約20分)
・小論文(60分)

2.3. 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(200点)

2次試験
・小論文(60点)
・面接(重視)

2.4.出題の傾向と特徴(概要)
金沢医科大学の物理入試における出題形式は、問題構成は少しずつ変化しています。2009年度~2013年度入試までは大問4題の構成でしたが、2014、2015年度は大問3題、2016年度は大問4題で、そのうち1題は小問集合という構成でした。解答時間の理科2科目で120分と、解答を選択肢から選ぶマーク式という解答形式は変わっていません。

問題の難易度は標準的なものですが、細かい数値計算をしなければいけない問題もあり、時間的にはそれほど余裕はないでしょう。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 力学
毎年大問1つ以上は出題されており、テーマとしては2物体の衝突に関する問題が多く出題されています。難易度は標準レベルで典型的な問題設定が多いのですが、様々な状況設定に対応できる応用力を身に付けていないと、例えば2015年度の第1問で出題された「なめらかな床の上にある、自由に動く台車につり下げられた振り子」のような設定の問題に対応できない可能性があります。

3.2 電磁気学
毎年大問1つ以上は出題されています。交流が頻出のテーマで、抵抗、コンデンサー、コイルの直列回路・並列回路ともに頻出です。また、数値計算もしなければならないので、素早く確実に解ける練習をしておきましょう。その他、磁場中を運動する導体棒や直線電流が作る磁場についてなども頻繁に出題されています。

3.3 熱力学
出題されていない年度もある単元です。2012~2014年度は3年連続で出題がありませんでした。出題された場合は、典型的な気体の状態変化に関する問題がほとんどで、気体を封入している容器のピストンがばねでつながれている場合の考え方までできれば対応できました。その他、P-Vグラフを使った問題などを押さえておけば、これまでの傾向の問題には対応できるでしょう。

3.4 波動
出題されていない年度もある単元です。ここ10年間は光の干渉とドップラー効果に関する問題が半々ぐらいの割合で出題されています。

3.5 原子
新課程になって2016年度にコンプトン散乱を関する大問1題と、原子核の構成に関する小問が1題出題されました。コンプトン散乱に関する問題では数値計算もありました。金沢医科大学では旧課程以前に2008年に原子分野から出題があり、その時もテーマはコンプトン散乱でした。今のところ難易度の低い典型問題しか出題されていないので、数値計算のミスも含めて失点は合否に大きな影響を与えかねません。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

4.1 教科書内容の確認

教科書に太字で書いてある語句の定義や公式がきちんと頭の中に入っているか確認しましょう。特に公式についてはどの現象のときにどの公式が成り立つのかが分かっていないと問題が解けません。また、公式を正確に覚えていないと正解にたどり着けません。教科書以外にも例えば、

『橋元の物理をはじめからていねいに(力学編)』(東進ブックス)

『橋元の物理をはじめからていねいに 熱・波動・電磁気編』(東進ブックス)

などの参考書が、現象や公式の成り立ちについての理解を助けてくれるでしょう。

4.2 基礎問題で解法をインプット

教科書で学習した内容を実際の問題に使う練習です。まずは基礎的な典型問題の解法をできるだけ数多くインプットするのが目標です。この段階の問題演習には、

『物理のエッセンス 力学・波動』(河合塾)

『物理のエッセンス 熱・電磁気・原子』(河合塾) 

『入門問題精講』(旺文社)

などを用いるのが良いでしょう。この段階では自分で問題を解く必要はありません(もちろん、解けるようであれば解いても構いません)。まずは「どのような状況設定の時にどのような解法を使うのか」というところに重点を置きましょう。特に、公式が成り立つ場合、成り立たない場合の区別はしっかりと身に付けてください。

『為近の物理1・2解法の発想とルール 力学・電磁気』(Gakken) 

『為近の物理1・2解法の発想とルール 波動・熱・原子』(Gakken)

などもどのように問題を解くのかを丁寧に解説しているので参考になると思います。解答・解説をしっかり読んで、別解などもしっかりインプットしましょう。問題を見た瞬間に正しい解法が思い浮かぶようになればこの段階は終了です。

4.3 標準問題でアウトプットの練習

次の段階は、大学受験における定番の問題で実際に問題が解けるかを演習していきます。この段階の問題演習には、

『良問の風』(河合塾)

『基礎問題精講』(旺文社) 

などを用いると良いでしょう。
基礎段階でインプットした解法を、入試標準レベルで正しく使うことができるようになることが目標です。この段階では必ず自分の手で解いてみましょう。基礎段階で身に付けた解法をどのように活用するのかを意識して下さい。また、基礎段階では触れられなかった解法や考え方もあるので、解答・解説もしっかりと読みましょう。この段階は、問題を見た瞬間に解法が思い浮かぶようになり、模範解答が自分で作ることができるようになれば終了です。実際の金沢医科大学の入試は選択肢から選ぶマーク形式なので、問題を解くときに導出過程は書く必要がないと思うかもしれません。しかし、導出過程を書くということは自分の思考を具体化し、改善するべきところを明確にしてくれるものなので、必ず導出過程も書いて模範解答との違いを確認しましょう。学校の先生など添削してくれる人が身近にいれば、ぜひ見てもらいましょう。

4.4 過去問を用いた演習

最終段階は、実際に過去問を解いてみることです。赤本などを利用して時間を測りながら実際の入試のつもりで解いてみましょう。この段階のポイントは「時間を意識すること」と「問題を解く順番を意識すること」です。前段階までがきちんとできていれば、問題の解法自体は分かるはずです。あとは入試を突破するための実戦力を身に付けます。
実際の入試には制限時間があるので、まずは制限時間内に解くスピードを身に付ける必要があります。金沢医科大学は選択肢から選ぶマーク形式なので、自分がわかる最低限の導出で答えを出す練習も必要です。式変形をするときに必要以上に段階を踏んでいないかもチェックしましょう。また、細かな数値計算もありますので有効数字を意識しながら正確に最短時間で解けるようにしましょう。例えば、東京医科大学の入試問題(特に2013年度以前)は金沢医科大学における数値計算の演習にとても適しています。
次に、問題を解く順番も意識しましょう。実際の入試では「解ける問題から先に解く」というのが鉄則です。時間をかけて難しい問題を1問解くよりもまずは簡単な問題を短時間で5問解きましょう。実際に入試問題を解いた後に、問題の解く順番も最適だったかどうか確認しましょう。
さらに時間がある人は、実戦力と応用力を身に付けるために他大学の入試問題にも挑戦してみましょう。杏林大学、北里大学などが難易度的にもお勧めです。

この記事があなたの金沢医科大学合格の手助けになれば幸いです。成功を祈っています。