目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 用語・定義の確認
    2. 実験、考察問題への取り組み
    3. 計算問題への取り組み
    4. 過去問・模擬問題を用いた演習

1. はじめに

関西医科大学は、大阪府枚方市の私立医科大学である。私立医学部全体の中では中・上位にランクしており、受験者層に国公立医学部受験者も含まれるため、ハイレベルな戦いとなる。生物の試験については、近年は易化傾向にあるものの、幅広く基本から標準レベルの内容を問われる中に、教科書の隅に記載されるような内容も問われており、難易度は決して低いとはいえない。

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2. 概要

2.1 試験日
一般入試
【前期日程】
1次試験:2017年1月28日(土)
2次試験:2017年2月12日(日)
【後期日程】
1次試験:2017年3月4日(土)
2次試験:2017年3月14日(火)
※2017年度の一般入試は終了しました。

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)※前期・後期共通
・英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II
・数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数列・ベクトルのみ)
・理科:『物理基礎・物理』、『化学基礎・化学』、『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。(試験場で問題配布後、選択)
・小論文
・面接
(試験時間)
1次試験
・数学(90分)
・英語(80分)
・理科(120分)※2科目選択
・小論文(45分)
2次試験
・面接

2.3 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(200点)
・小論文(段階評価)

2次試験
・面接(段階評価)

2.4 出題の傾向と特徴(概要)
 例年、大問数は5題で、選択問題が中心である。試験時間は理科2科目で120分。出題形式としては文章の正誤判定などがあり、選択肢も紛らわしいものが多い。選択肢の数が多く、a~iであったり、1~13であったりと選択に苦戦する状況に陥りやすくなっている。記述に関しては数問しか見られないことが多く、論述というよりは単語レベルの解答を求められることが多い。計算問題もほぼ毎年出題されており、ペーパークロマトグラフィーの計算が出題されたり、珍しい計算問題が目立つ。

 選択問題においては、一部教科書に記載されていないような詳しい知識が求められる。全体的には幅広く正確な知識と思考力が求められるが、決して手が出ないような問題ではない。難易度はやや難くらいであり、最近ではそれでもやや易化してきている。出題範囲に関しては毎年ばらつきはあるが、体内環境や動物の反応が出題されやすいといえる

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 細胞と分子
細胞膜の性質や浸透圧、、タンパク質、細胞小器官の名称を聞かれることが多く、体細胞分裂に関する問題も多くなってきている。計算問題は少なく、空所補充問題で出題されるので用語やその定義をしっかり記憶してほしい。

3.2 代謝
2011年を除いて、毎年出題がある単元。ヒル反応やペーパークロマトグラフィーなど演習不足になりがちなところも出題されている。光合成色素や窒素代謝も出題されているため、動物の異化だけでなく植物の同化や細菌の異化もまとめておこう。

3.3 遺伝情報の発現
代謝同様、毎年のように出題される単元である。ほぼ毎年、必ず1題は出題されたいるため、しっかりとした対策が必要となる。DNA 複製や転写、翻訳に関する問いやバイオテクノロジー、遺伝子の転写調節の分野が毎年のように出題される。スプライシングの過程や一遺伝子一酵素説は頻出である。

3.4 生殖と発生
配偶子の形成や、染色体構造、DNA の構造など根本の理解が問われる。染色体、DNA、遺伝子、ゲノム、核相などの用語をしっかりチェックしておこう。

3.5 遺伝
関西医科大学の遺伝はここ数年間で出題がほとんどなく、特に頻出しているわけでもない。旧課程の頃でさえ、それほど難易度が高かったわけでもない。新課程に移行してからはさらに遺伝の分野が縮小されたため、今後も出題頻度としてはそれほど高くはならないと思われる。

3.6 動物の反応と行動
空所補充で出題され、かつグラフや表が用いられることが多い。医学部らしく細かい知識まで聞かれることが多いため、問題集だけではなく図説などでも用語の確認をしておこう。

3.7 植物の環境応答
植物ホルモンからの出題が2013年にあってからほとんど見かけなくなった。優先順位はあまり高くないため、生体関連の範囲を一通り学んだ後でこちらの単元を攻略するのが効率的には良いかもしれない。

3.8 生物の多様性と生態系
あまり出題のない単元であるが、受験日程のギリギリになって対策するなどはしないようにしよう。資料集などで細かい知識を補強しておくとよい。年度によっては、植生が出題されたことがある。学習の優先順位としてはあまり高くないといえる。

3.9 生命の起源と進化、生物の系統
生物の多様性と生態系と同様でここ7年間で出題がなく、頻出単元とはいえないため、学習の優先順位はあまり高くない。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

■Step.1 用語・定義の確認
2015年度より、新教育課程での実施となり、出題範囲は生物基礎・生物になっている。関西医科大学は標準的な問題が多い。合わせて図を判断する問題など、図やグラフに対しても苦手意識がなくなるような学習を心がけよう。教科書や資料種に掲載されている基本的なグラフなどはしっかりマスターしよう。また、基本単語は問題を見た瞬間にアウトプットできるまでにブラッシュアップしてほしい。

参考書
・『チャート式 新生物、生物基礎(数研出版)』
・『大森徹の最強講義(文英堂)』
・『大学入試の得点源(要点) (文英堂)』
・『生物 知識の焦点(Z会)』
・『理解しやすい生物、生物基礎(文英堂)』
・『田部の生物基礎をはじめからていねいに(東進ブックス)』
・『生物基礎が面白いほどわかる本 (中経出版)』

初学者は、いきなり問題を解き始めるよりも参考書や教科書を使って生物現象や用語の定着に努めるほうが効率的である。用語が定着した後は、問題集でアウトプットしていこう。リードやセミナーを使う際の注意点としては、いきなり発展問題などはやらずに、セミナーのプロセスやリードにあるリードBなど基礎問題の反復練習に努めるほうが効率がよい。

問題集
・『基礎問題精講(旺文社)』
・『らくらくマスター 生物・生物基礎(河合出版)』
・『生物用語の完全制覇(河合出版)』
・『セミナー 生物』
・『リードα 生物』
・『リード light 生物 生物基礎』

■Step.2 実験、考察問題への取り組み
関西医科大学の入試問題では、用語(空所補充)を中心に問題が構成されることが多いが、実験結果が予測できるような考察問題も数問ではあるが出題される。対策としては難しい考察問題を解くのではなく、標準的な問題を数多くこなし、実験概要と結果をしっかり記憶しておくことである。時間の短縮につながるだけでなく、予測しながら解答をしていくことができるようになるため精神的にも安定する。普段から考察問題をこなしていく上で、ノートなどに実験結果をストックしていくとよいだろう。1周目の取り組み方としては、しっかりリード文を読んで自分で考えて答えを導き出しで見ることである。この時点で完璧な答案を作る必要は全くなく、わからなかった問題は解答解説を理解することを心がけよう。

また、重要問題集や標準問題集は考察問題がメインであるが、論述がメインの問題集である。この問題集は国立大学の問題を多く掲載しており、記述問題の対策にもなるが、時間のない人は、1冊の教科書傍用問題集をやりきったほうが成果はでるだろう。

・『セミナー 生物』
・『リードα 生物』
・『生物の良問問題集 (旺文社)』
・『基礎問題精講 (旺文社)』
・『生物重要問題集(数研出版)』
・『生物標準問題精講(旺文社)』

■Step.3 計算問題への取り組み
『大森徹の生物 計算・グラフ問題の解法』(旺文社)
『大森徹の生物 遺伝問題の解法』(旺文社)

関西医科大学は基本的に、計算問題があまり出題されておらず、難易度も標準的なので特に個別に対策が必要というわけでもない。上記二つの参考書を提案しているが、セミナーやリードにある典型的な計算問題を網羅できれば、本番や過去問演習で困ることはまずないであろう。

■Step.4 過去問・模擬問題を用いた演習
Step1~3が終了したら、過去問を解き始めよう。過去問は、できれば夏明け辺りから始めたいところである。もちろん、もっと早い段階で実力がついていれば、過去問に着手してもよい。よく直前期になるまで過去問を解かずに取っておくという話を聞くが、step1を終えたころに一度過去問を解いてみるといいかもしれない。どういった単元が頻出しているのか、難易度はどのくらいか、ということがイメージしやすくなるだろう。