目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 理論化学
    2. 無機化学
    3. 有機化学
    4. 高分子
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の振り返り
    2. 知識の補強
    3. 解法パターンの習得と計算力の増強
    4. 過去問演習

1. はじめに

川崎医科大学は、岡山県の私立医大である。医学部の中では、比較的入りやすく、また問題の難易度もそこまで高くないので、対策が立てやすいと言える。しかし、一般入試の募集人数は約60名(地域枠除く)しかなく、2015年は一般入試の倍率が20倍以上とかなりの高倍率であることに注意しなければならない。

また、2015年の最低得点は350点中245点にも及び、7割は最低でも取らなければならない。かなり高得点率での勝負が予想されるので、ケアレスミスの防止や基礎固めが合否を左右することになるだろう。

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看護学部を卒業後、医学部受験に挑戦。卒業後わずか1年で合格を勝ち取った「教科書レベル」からの挑戦
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2. 概要

2.1 試験日
一般入試(前期)
1次試験:平成28年1月24日(日)
2次試験:平成28年1月29日(金)、30日(土)のいずれか
※平成28年度の試験は終了しました。

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
英語:コミュニケーション英語I・II・III、英語表現I・II
数学:数学 I ・数学 II ・数学 III ・数学A・数学B
ただし、「確率分布と統計的な推測」を除く。
物理:物理基礎、物理
化学:科学基礎、化学
生物:生物基礎、生物

(試験時間)
1次試験
・英語(80分)
・数学(80分)
・理科(120分)※2科目選択
・小論文(50分)

2次試験
・面接(1次試験合格者のみ)

2.3 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(150点)
・小論文(50点)

2.4 出題の傾向と特徴(概要)
大問形式ではなく、小問が30-40題出題されている。理論(化学基礎内容も含む)、無機、有機、高分子のどの分野も出題されるが、理論計算が少し多い印象である。問題の難易度は高くないが、問題数が多いので、すぐにわかる問題から素早く解いていく必要がある。年に1題は、長い文章の未知の内容を含む問題があるが、問題文をしっかりと読めば解答できる。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 理論化学
化学基礎の内容も含めて、例年40-50%出題されている。近年では、酸化還元反応、濃度計算、中和、単位格子、分圧、コロイド、電池、平衡、イオン化エネルギー、中和熱、電気分解、溶解度積、硫化水素の電離、蒸気圧曲線、二酸化炭素の水への溶解など、満遍なく出題されている。化学基礎の知識問題はセンターレベルを押さえておこう。理論計算の難易度は高くないので、教科書問題を中心に、読んですぐに解き方がわかるようにしておきたい。特に気体の圧力を問う問題は多い。

3.2 無機化学
例年20%程度出題されている。近年では、気体発生反応、ナトリウムの反応、硫酸の性質、沈殿の溶解性、アルカリ土類金属の性質、炭酸カルシウムの性質などが出題されている。中でも気体発生、沈殿の溶解性、硫酸の性質はよく問われるので、教科書内容を確実に押さえておきたい。

3.3 有機化学
例年20%程度出題されている。近年では、分子式算出、異性体の数え上げ、エステルの構造推定、クメン法、アルコールの構造異性体、油脂、アルケンの付加反応が出題されている。時々長文の未知の内容が扱われるが、問題文をしっかり読めば対応できる。未知の知識に手を伸ばすよりも、基本知識の充実を図ろう。

3.4 高分子
例年20%程度出題されている。近年では、デンプン、アミノ酸の性質、タンパク質の性質、PET合成が出題されている。こちらも未知の内容が扱われることがあるが、問題文を読めば解ける。基本的な穴埋め問題が多いので、教科書内容を中心に確実に押さえておこう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

■Step.1 教科書内容の振り返り
教科書を用意し、一章ずつ読み込む。入試問題は、原則として教科書から出題されている。川崎医科大学の問題は、難易度は高くないが設問の数が多いことである。理論・無機・有機とバランスよく出題されているので、知識の穴がなくなるようにバランスよく学習することが大切である。計算問題もそれほど難しくはないものの、出題パターンは多い。教科書の章末レベルで良いのでこちらも穴がないように学習して欲しい。
ただし、教科書の表現は初学者には少し難しいこともあるので、Step.1では全てを理解する必要はない。この段階では、各教科書の発展やコラムには触れなくても良い。ざっとどんなことが書かれているか整理していくと良い。読んでもすぐには理解出来ないという人は、下記の紹介されている参考書などを教科書の対応する箇所を合わせて読み込むと良い。また、実験装置や沈殿の色など目で見た方が記憶に残りやすいので、資料集も一冊用意しておくと良い。得た知識をどう使っていくのかについては下記の問題集を利用して、確認していくと良い。

○参考書
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-無機化学+有機化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学2+有機化学2-』(東進ブックス)
『フォトサイエンス化学図録』(数研出版)

○問題集
『セミナー化学』(第一学習社)
『リードα』(数研出版)

■Step.2 知識の補強
Step.1で全体像を掴めたら、知識の補充を進めていこう。帝京大では、理論・無機・有機いずれも知識問題がバランスよく出題されている。設問数が多いので、即答できるくらいに知識をしっかりと整理しながら学習を進めて欲しい。以下に各単元の注意すべきポイントとオススメの参考書について記載する。

◯理論化学
理論分野では、用語の定義や正誤問題などが出題されており、内容は基礎的な内容が中心である。塩の水溶液の液性を選択肢から選ぶような問題が結構よく出題されているので、一問一答のような問題に即答できるぐらい基礎的な内容に精通して欲しい。意外と化学基礎の内容もよく出題されている。化学法則と発見者の名称などの問題が出ているが、このような問題はノーマークだと落としやすいのでしっかりと知識として身に付けて欲しい。

『化学一問一答』(東進books)

『鎌田の理論化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

◯無機化学
気体発生や沈殿の溶解性など、標準的な知識問題からの出題が多い。アルカリ土類金属や硫酸の性質などの元素の各論も良く出題されている。無機化学では問題演習よりも知識の暗記や整理に時間を割いて欲しい。

『福間の無機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

◯有機化学
標準的な構造決定の問題が出題されることが多い。標準的な難易度の構造決定問題が解けるぐらいの知識を身に付けることが本Stepの目標である。エステルやフェノール、芳香族カルボン酸などは頻出であるので、しっかりと押さえて欲しい。

◯高分子
合成高分子・天然高分子共に知識問題中心の出題である。教科書レベルの知識問題中心であるので、まずは知識をしっかりと身につけて欲しい。糖類・アミノ酸・合成高分子に関しては、原料や製法もそうだが、構造式がしっかりと書けるようになって欲しい。フィッシャー投影式のように教科書範囲外からも出題されているが、丁寧な誘導が付いているので糖の構造が理解できていれば特に問題はないだろう。

『鎌田の有機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

■Step.3 解法パターンの習得と計算力の増強
Step.3では、入試の定番である計算問題の解法習得を進めていく。川崎医科大で出題される計算問題は知識問題同様、基礎的な内容が中心である。こちらも一問一答のようなタイプの問題が多い為、解法がすぐ浮かび、即答できるぐらい内容に精通して欲しい。下記の問題集や参考書を使い、標準的な計算問題の解法を身に付けていく。

『鎌田の理論化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

『基礎問題精講』(旺文社)

『ゼロから始める化学計算問題』(中経出版)・・・ドリル形式になっているので、苦手な人はこちらを使って練習すると良い。
『化学計算問題の徹底整理』(数研出版)・・・入試レベルの計算問題が良いという場合は、こちらの問題集で練習すると良い。

■Step.4 定番問題の習得
ここからは実際の大学入試問題を使って、定番の問題の解法を押さえていく。川崎医科大学では、教科書レベルの問題が出題されることが多い。まずは章末問題をしっかりとクリアしてから本Stepに進んで欲しい。その上で、一冊の問題集で良いので一問一問確実に理解を深めていくような学習が効果的である。穴のある分野を作らないように、「この分野最近手をつけていないな」と思ったときにすぐ知識の補強や問題演習を行おう。

○問題集

『基礎問題精講』(旺文社)

『化学重要問題集』(数研出版)

『化学の良問問題集』(旺文社)

○参考書
『化学の新研究』(三省堂)

■Step.5 過去問演習
Step.1-4をクリアしたら過去問演習に入ろう。
『川崎医科大学(医学部)』(教学社)

以下の手順に沿って演習・復習に取り組めば、ただ普通に過去問を解くということをするよりも数段効果的であるのでぜひ参考にしてほしい:
1. まずは制限時間内で解いてみる。
2. 制限時間が終了した段階でここまでの出来を採点する。
3. 時間が足りずに解ききれなかった問題を、時間無制限で取り組み、答え合わせを行う
4. 自分に足りなかったポイントを列挙する。知識問題で間違えたなら今まで学習した項目のどの部分が抜けていたのか。考察問題で間違えたならどういった視点が足りないのか。時間があれば解けるもののスピードが足りないならどの部分の理解と練習が足りないのかといった観点を大事にしよう。
5. Step.4に戻り、該当単元の演習を再度行った上で、周辺分野の知識をすべて整理する。

以上