目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 単語と文法の基礎を固める
    2. 長文問題に取り組む
    3. 和文英訳に取り組む
    4. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

慶應義塾大学経済学部は、非常に人気の高い私立最難関大学・学部の1つです。問題の難易度、偏差値ともに高く、合格ラインに乗るためには私立文系の中でもトップレベルの実力が要求されます。受験者層は東大文系あるいは一橋を志望している受験生の多くが併願校としているため、入学試験は熾烈な争いとなります。さらに、英語・数学ⅠAⅡB・小論文で受験可能であること、小論文よりも英数の配点が高いことから、優秀な理系の学生も併願校としている点に注意してください。

入試方式に関しては、A方式(英語・数学・小論文)とB方式(英語・地歴・小論文)に分かれています。A方式の方が定員が多いですし、入学後も数学は必修科目となるので、仮にB方式で受験したとしても、入学前に数学を勉強しておく必要があるでしょう。

商学部や法学部同様、1、2年は日吉校舎、3、4年は三田校舎で授業を受けます。卒業後の進路は金融業界や公務員をはじめ、様々な方面に開かれています。また、公認会計士など各種難関資格を目指す人も多く、努力次第で将来に役立つ知識を身につけることができる環境がそろっています。

次章からは入試問題に関する攻略法、学習法について解説していきます。

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2. 概要

2.1 試験日

2.1. 試験日
平成30(2018)年2月13日
10:00-11:40 外国語
13:05-14:25 数学(A方式)、地歴(B方式)
15:15-16:15 小論文

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式

(試験範囲)
・外国語
英語(コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II)

(試験時間)
100分

(解答形式)
マークシート
一部記述・論述あり。

2.3 配点

A方式
外国語:200/420点
数学:150/420点
小論文:70/420点

B方式
外国語:200/420点
地歴:150/420点(日本史もしくは世界史のいずれかを選択)
小論文:70/420点

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

慶應義塾大学経済学部における英語の問題は、近年(2015年以降)は長文が3題、さらに和文英訳、自由英作文という大問5題の構成となっています。長文はそれぞれ700~1000語程度になることが多く、合計で2000語以上読まなければなりません。いわずもがな速読力が必要不可欠であるといえますが、内容一致問題の選択肢には紛らわしいものが含まれており、正確に英文を読む精読力に加えて、本文の論旨をもとに適切に選択肢を吟味(不適切な選択肢を排除)する力が求められます。

英文のテーマは政治や経済に関連した内容であることが多く、これらの知識が無いと読みにくいと感じることでしょう。したがって、新聞を日頃から読んでおくことはもちろん、幅広い教養を兼ね備えておかねばなりません。

慶應義塾大学経済学部では、私立専願の人は手薄になりがちな和文英訳と自由英作文問題も出題されます。したがって、本学部の受験者は長文読解と英作文という2つをメインに対策していくことになります。受験校が私立のみという場合、もしかしたら英作文が必要となるのは本学部のみという可能性もあるため、そのような場合は受験するべきか否かも含めてよく検討してください。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 空所補充問題

本学部では、長文問題の中で空所補充問題が数多く出題されます。この問題は、単語や熟語の知識が問われる問題もありますが、一方で文意の流れがつかめているかどうかを試す問題もあります。難易度は問題によって差があるので、比較的簡単な問題は絶対に落とさないようにしましょう。

3.2 内容一致問題

和文英訳問題は、問題文に「日本語の表現をうまく英語にできない場合は、別の言い方に変えてから英語にしてみましょう」と記載されており、単なる直訳ではなく、自然な意訳をしなければならないことが分かります。和文英訳問題とは言っても、内容が会話文なので普通の和文英訳対策しかしていない人にとっては非常に英訳しにくいと予想されます。会話文問題などを利用して、解き終わった後に和文英訳にチャレンジしてみるといった練習や、そこで使えそうなフレーズをノートにまとめておくといった地道な学習が必要になります。

3.3 和文英訳問題

和文英訳問題は一般的な国公立大学に似た形式ですが、本学部の場合、辞書の持ち込みが許可されているため、単に辞書を引きながら直訳を作れば良いというものではありません。長文全体の意味をつかんだ上で、筆者の主張や本文の要旨をつかみ、その上で和訳をしなければなりません。したがって、英文の構造理解、長文の読解力、英文和訳の解答力の3つを身につけなければなりません。また、和文英訳問題は、本文中にヒントとなる単語が含まれていることがあります。本文を読みながら、そのような単語をチェックすることも忘れないようにしましょう。

3.4 自由英作文問題

本学部の自由英作文は、長文で読んだ内容を最低一つは引用して書くように指示されています。そのため、長文の理解度がここでも得点を左右します。ただし、冒頭でも述べた通り、時間がかなり厳しい試験なので、ここでもう一度長文を読み返すことはできないと考えた方が良いでしょう。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 単語と文法の基礎を固める

本学部の長文は出題される単語レベルが高いため、最終的には難易度の高い語彙まで覚える必要がありますが、その前に基本となる単語を完璧にすることを目指しましょう。ここに抜けがあると、長文を速く読めない、あるいは選択肢の意味を取り間違えるといった問題が後々起こってきてしまい、点数が安定しません。下記のレベルの単語帳を何度も繰り返し、派生語や複数の意味を覚えてしまいましょう。

『システム英単語』
『システム英単語』

・『ターゲット1900』
『ターゲット1900』

上記の単語帳が定着したら、下記の上級レベルの単語帳に挑戦してみましょう。

・『キクタン リーディングAdvanced6000』
『キクタン リーディングAdvanced6000』

・『単語王2202』
『単語王2202』

・『速読英単語2 上級編』
『速読英単語2 上級編』

また、長文や会話問題などで英熟語の知識も必要とされるので、熟語帳にも取り組んでいただきたいと思います。代表的なものは、以下の通りです。

・『速読英熟語』
『速読英熟語』

・『解体英熟語 改訂第2版』(Z会出版)

次に文法対策を行いましょう。本学部の入試問題では典型的な文法の4択問題は出題されませんが、基本的な文法知識が無ければ読解や選択肢を正確に読むことにも支障をきたします。そこで、下記のような一般的な文法問題集は解けるだけの文法力を身につけておきましょう。

・『アップグレード 英文法・語法問題』
『アップグレード 英文法・語法問題』

・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』
『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』

また、さらに難易度の高い文法問題にもチャレンジしましょう。本学部の文法問題は、典型的な文法の問題集では対応できないレベルの問題も出題されます。長文の空所補充問題などは事実上文法問題となっている場合も少なくないため、一見して文法問題が無いから長文だけやれば良いという考えは捨てた方が良いでしょう。

・『全解説頻出英文法・語法問題1000 』(桐原書店)
・『大学入試英語頻出問題総演習 (即戦ゼミ)』(桐原書店)

また、整序問題(1問出るかどうかではありますが)などが長文問題の一部に出題されることがあるので、苦手なものがあればこれらに特化した問題集が、集中的に上げるのには効果的です。このレベルの問題になると、この傾向は出る、出ないといった観点ではなく、どのようなレベルのどのような問題が出ても対応できる実力をつけていただきたいものです。

・『スーパー講義英文法・語法正誤問題』(河合出版)
・『大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題』(旺文社)
・『英語整序問題精選600』(河合出版)
・『頻出英語整序問題850』(桐原書店)

さらに、様々な形式の問題がランダムに掲載されている問題集で、仕上げましょう。

・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編)』
・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編)』

英文法問題集を解いていて、解説を読んでも理解が不十分だと感じたら、参考書を読んでみることをおすすめします。代表的なものを挙げますが、学校で使用しているものがあればそれでも十分です。

・『総合英語Forest』
『総合英語Forest』

さらに、構文についても取り組んでみましょう。すぐに高得点に直結するわけではありませんが、最終的に数点の差となって表れてくる可能性が大いにあります。入試直前期になって始めるわけにもいかないので、基礎固めの時期にやっておくことをおすすめします。

・『英語の構文150』
『英語の構文150』

・『解体英語構文 改訂版』(Z会)

4.2 長文問題に取り組む

本学部は長文問題が最も問題数が多いため、気を抜かずに取り組んでください。また、長文のジャンルは社会、政治など時事的な内容が多いですが、初めのうちはあまり余計なことは考えず、幅広い英文を読むように心がけた方が良いと思います。

下記のような長文問題集は文理問わず様々なジャンルの長文が掲載されているので、いずれかを選んで取り組んでみてください。

・『やっておきたい英語長文』シリーズ
『やっておきたい英語長文』

・『レベル別長文問題集』
『レベル別長文問題集』

下記の問題集はリスニングCDがついており、長文問題集でありながら、センター試験のリスニング対策としても有効です。シャドーイングやディクテーションなど、リスニングのトレーニングも行いましょう。

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』(桐原書店)
・『大学入試 全レベル問題集 英語長文 6国公立大レベル』(旺文社)

最後の仕上げに難関レベルの長文問題集にも挑戦してみましょう。本学部の場合、特に内容一致問題の配点が高いので、そちらの対策を念入りに行いましょう。

・『TopGrade 難関大突破 英語長文問題精選』(学習研究社)
・『難関大のための 上級問題 特訓リーディング』(旺文社)

4.3 和文英訳に取り組む

本学部の大問4では和文英訳問題が出題されます。しかし、通常の国公立大学入試で出題される和文英訳問題とは少し違い、会話文の一部を和文英訳するといった形式の問題となります。そのため、口語調の和文英訳に慣れておかなければなりません。一つのトレーニングとしては、先ほどご紹介させていただいた『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』などの文法問題集です。後半に会話問題が掲載されているため、和訳を見て、英訳を自分で書いてみるといった練習は、本学部の和文英訳対策になります。

その他にも会話問題に取り組んで、一通り解き終わった後で和文英訳に挑戦してみてください。もちろん、会話問題などでは意訳されているので、なかなか問題集に記載されている通りの英語にはならないと思いますが、先生に見てもらうなどして、スキルアップを図りましょう。

その上で、基本的な和文英訳力をつけるために、和文英訳のトレーニングもしておきましょう。

・『ドラゴン・イングリッシュ基本例文100』
『ドラゴン・イングリッシュ基本例文100』

・『減点されない英作文』
『減点されない英作文』

以下に挙げるのは、詳しい解説が書かれている参考書です。こちらも参考にしてみてください。

・『大矢英作文講義の実況中継』
『大矢英作文講義の実況中継』

・『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』
『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』

このほかに、英会話問題を解いて、さらに和訳を見ながら英語を書くといったトレーニングをすることで、口語表現も書けるようになるはずです。

・『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)
・『英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー 』(河合出版)

4.4 過去問・模擬試験を用いた演習

ここまで一通り学習が終わったら、いよいよ過去問に入りましょう。過去問は同じ問題を何度も繰り返すことを忘れないようにしましょう。仮に答えを覚えてしまっても構いません。むしろ、それくらいやりこまなければ応用力を利かせる程度にまで定着させることは難しいと思います。

解き終わった後も、単に正答率がどのくらいだったかといったことに一喜一憂するのではなく、どのように考えればよかったのか、間違えた原因は何だったのかといったことを反省し、似た問題で間違えないようにすることが大切です。最後に、以下に紹介する本は過去問が単元別に分かれているので、過去問を解いて正答率の低い部分を集中的に解いてみましょう。

・『慶應の英語[第6版]』(教学社)

(参考)
インターネット出願ガイダンス|2018年度 一般入学試験要項|一般入学試験 入学試験要項(抜粋版)
慶應義塾大学 学部入学案内|学部案内|経済学部