目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 単語と文法の基礎を固める
    2. 長文問題に取り組む
    3. 会話文問題に取り組む
    4. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

慶應義塾大学理工学部は、早稲田大学理工学部と並び、私立大学理工学部の最難関大学として知られています。大学院に進学する人がおよそ70%も占めており、この高い大学院進学率は、研究レベルの高さを裏付けています。就職率は例年、100%近くにのぼり、技術系以外にも様々な進路を選択することができます。また、5つの学門および19もの学科に分類されており、専門的な内容を学ぶことができます。

入試では、東大や東工大、旧帝国大学といった超難関国公立大学の併願先として選ばれることが多いため、全国各地から受験生が集まります。そのため、必然的に合格の難易度は高くなり、入念な準備と効率の良い学習が要求されます。また、同レベルの大学には早稲田大学理工学部もあり、両方受験する人も多いようです。次章からは、入試に向けた学習法や対策、入試問題の特徴について解説します。

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2. 概要

2.1 試験日

2月12日
10:00-12:00 理科
13:20-15:20 数学
16:10-17:40 外国語

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式

・外国語
英語(コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II)

(試験時間)
90分

(解答形式)
マークシート式・記述式併用

2.3 配点

化学:100/500点
物理:100/500点
数学:150/500点
外国語:150/500点

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

慶應義塾理工学部の入試問題は、大問1~2に理系ジャンルの600~700語程度の長文問題、大問3に会話文問題、大問4に文法問題(2017年は発音・アクセント問題)、大問5に語彙記述問題、大問6に長文空所補充問題(記述)で構成されています。長文の空所補充問題などでは、単語の記述問題、あるいは派生語を記述させる問題が出題されることもあるため、正確な綴りまで書けるように対策を練る必要があります。

このように出題形式が多岐にわたっており、英作文以外はほぼすべてのジャンルの問題が試験対象と考えても過言ではありません(ただし、大問6の空所補充問題は、下の和訳を見ながら適語を書く形式なので、和文英訳問題に近いと言える)。非常に長い長文問題が出題されることの多い同大学の中では、長文の長さは短い方ではありますが、難易度は例年非常に高く、また理系ジャンルの長文なので、英語力はもちろんのこと、理系の背景知識や単語を知っていることも重要な要素になります。

以上から、単語や発音・アクセント、文法の知識、長文問題を素早く解く処理能力、さらに難解な英文を読み解く読解、構文の力が要求されます。合格するためには、これらを補完する日々の努力、効率的な学習計画が必須となるでしょう。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 長文空所補充

本学部では、理系分野の難解な長文が出題され、その一部に空所補充問題が出題されます。難解な問題が多く、単語や熟語の知識、さらに長文の流れをつかむ力が必要となります。また、後半の問題では、単語の綴りを記述する問題も出題されるため、正確なスペリングと派生語の知識が必要となります。

3.2 内容一致問題

内容一致問題は長文の内容に一致する選択肢を選ぶ形式ですが、本学部の場合、4つ~5つ正答を選択させる形式となっているのが特徴です。選択肢はいずれも本文をよく読まないと正解できないものが多く、長文のどの部分と関連した選択肢なのかを判断するのにも時間がかかります。

設問を読んで、本文の内容と合致するものを4択から1つ選ぶ内容一致問題であれば、設問の中からキーワードを確認して、大体長文のどの位置に当たる問題なのかを判断することができる場合も多いですし、問の順番と長文の位置が一致している場合も多いと思いますが、本学部の問題に関してはうまくいきません。一つ一つ選択肢を読んで、長文のどの位置に当たるのかを判断し、本文を精読して正誤を判断することになります。

3.3 英文法

本学部では例年文法問題が出題されることが多いのですが、2017年の問題ではアクセント問題が出題され、また問題形式もオーソドックスな4択問題が出題された年もあれば誤り指摘問題が出題された年もあるなど、傾向が一定ではありません。また、長文問題の一部に整序問題が出題される場合もあるため、一通りどのような問題が出題されても対応できるような力をつけておくという心構えが必要になります。

3.4 発音・アクセント

2017年には大問4に文法問題ではなくアクセント問題が出題されましたが、以前にさかのぼると2011年にも同様の傾向が見られ、全くの初めてというわけではありません。このように、毎年のように傾向が変わるため、アクセントに関しても対策を立てておくようにしましょう。単語を覚える際にCDを活用するなどして、正しい発音、アクセントを知っておくことによって対応することができると思われます。

5. 会話文問題

本学部では、例年大問3で会話文問題が出題されます。単純に前のセリフとつながるのはどれかという安易な考えで解こうとするのではなく、しっかりと後ろまで読み、どの人がどのような主張を持っているのかを考えましょう。また、会話文問題は本学部の入試問題の中では比較的簡単な部類に入るので、全問正解を狙っていきたいところです。

6. 語彙(派生語)

大問5では、正しい語形に変化させる問題が出題されます。多くの場合、品詞が変わると不規則に綴りが変化する単語となっています。そこで、①前後を見て、空所にはどのような品詞になるかが分かる、つまり品詞の知識を身につける、②各単語の正しい綴りが書けるように単語力をつけるといったことが必要になってきます。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 単語と文法の基礎を固める

前述した通り、本学部の問題では単語の記述問題が出題されるため、単に単語の意味が分かるというだけではなく、正確な綴りまで書けるようにしておかなければなりません。このような問題では、そこまでの難単語が問われることはまずないので、以下のような標準的な単語帳を派生語を含めて完璧に仕上げてください。
『システム英単語』
『システム英単語』

・『ターゲット1900』
『ターゲット1900』

上記の単語帳が定着したら、下記の上級レベルの単語帳に挑戦してみましょう。ただし、本学部では難単語が高配点を占めるわけではないので、優先順位は若干下がります。

・『キクタン リーディングAdvanced6000』
『キクタン リーディングAdvanced6000』

・『単語王2202』
『単語王2202』

・『速読英単語2 上級編』
『速読英単語2 上級編』

スペリングやコロケーションの強化には、以下の単語帳もおすすめです。難易度に応じて金、銀、銅メダルコースに分かれているので、一番上のレベルを目指して頑張りましょう。

・『銅メダルコース 英単語ピーナツほどおいしいものはない』
『銅メダルコース 英単語ピーナツほどおいしいものはない』

また、理系ジャンルの長文問題が出題されるため、そのような単語帳にも取り組んでおくと万全です。

・『話題別英単語リンガメタリカ』
『話題別英単語リンガメタリカ』

また、長文や文法問題などで英熟語の知識も必要とされるので、熟語帳にも取り組んでいただきたいと思います。代表的なものは、以下の通りです。

・『速読英熟語』
『速読英熟語』

・『解体英熟語 改訂第2版』(Z会出版)

次に文法対策を行いましょう。本学部の入試問題では典型的な文法の4択問題が出題される年もあるので、文法対策は怠らずにしましょう。本学部の文法問題はそこまでの難問ではないため、基本的な文法知識がそのまま生かせる問題も多くあります。そこで、下記のような一般的な文法問題集は解けるだけの文法力を身につけておきましょう。

・『アップグレード 英文法・語法問題』
『アップグレード 英文法・語法問題』

・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』
『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』

また、さらに難易度の高い文法問題にもチャレンジしましょう。本学部の文法問題は、センターレベルの文法問題集では対応できないレベルの問題も出題されます。

・『全解説頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)
・『大学入試英語頻出問題総演習』(桐原書店)

また、年度によっては誤文指摘問題が出題されたり、長文の中で整序問題が出題されることがあるので、苦手なものがあればこれらに特化した問題集が、集中的に上げるのには効果的です。

・『スーパー講義英文法・語法正誤問題』(河合出版)
・『大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題』(旺文社)
・『英語整序問題精選600』(河合出版)
・『頻出英語整序問題850』(桐原書店)

さらに、様々な形式の問題がランダムに掲載されている問題集で、仕上げましょう。ランダム形式で正解できれば、文法は完成したと考えられます。逆にこの形式で正解できない場合、単元別だから正解できただけであったり、答えを覚えてしまっている可能性が考えられます。間違えた問題を中心に繰り返し、弱点を克服しましょう。

・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編)』(桐原書店)
・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編)』(桐原書店)

英文法問題集を解いていて、解説を読んでも理解が不十分だと感じたら、参考書を読んでみることをおすすめします。代表的なものを挙げますが、学校で使用しているものがあればそれでも十分です。

・『総合英語Forest』
『総合英語Forest』

さらに、構文についても取り組んでみましょう。すぐに高得点に直結するわけではありませんが、最終的に数点の差となって表れてくる可能性が大いにあります。本学部の問題は記述問題を中心に、特に品詞の理解が重要なので、品詞の理解を常に念頭に入れながら取り組んでください。

・『英語の構文150』
『英語の構文150』

・『解体英語構文 改訂版』(Z会)

4.2 長文問題に取り組む

本学部の長文問題は例年2題出題されます。各々はそこまで長い訳ではありませんが、文章の難易度は高く、少し長文問題の演習をやったところで高得点を狙えるようなレベルではありません。まずは、レベル別に分かれた長文問題を解き、徐々にレベルをアップさせていきましょう。下記の長文問題集は文理問わず、様々な形式の長文問題が掲載されています。本学部では理系の長文が出題されますが、最初のうちはあまりそうしたことにこだわらず、色々なジャンルの長文問題を解いていった方が良いと思います。

・『やっておきたい英語長文』
『やっておきたい英語長文』

・『レベル別長文問題集』
『レベル別長文問題集』

下記の問題集はリスニングCDがついており、長文問題集でありながらリスニング力をつけることができます。センター試験を受験する人はもちろんのこと、速読力を上げる上でも重要です。

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』(桐原書店)
・『大学入試 全レベル問題集 英語長文 6国公立大レベル』(旺文社)

最後の仕上げに難関レベルの長文問題集にも挑戦してみましょう。

・『TopGrade 難関大突破 英語長文問題精選』(学習研究社)
・『難関大のための 上級問題 特訓リーディング』(旺文社)

さらに、本学部においてメインとなる理系ジャンルの長文問題にも挑戦しておきましょう。同じ英語力でも背景知識を持っていると格段に英文が読みやすくなります。

・『完全理系専用 英語長文スペクトル』(技術評論社)

4.3 会話文問題に取り組む

本学部では、例年大問3で会話文問題が出題されます。レベルはこの入試問題の中では比較的易しく、得点源になりやすいと考えられるため、会話文問題が苦手で高得点が取れないという人は対策をしておかなければ差がついてしまうでしょう。先ほど紹介させていただいた『アップグレード 英文法・語法問題』などにも会話文問題が掲載されていますが、それでもまだ足りないという人は、以下のような会話文問題に特化した問題集に取り組んでみることをおすすめします。

・『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)
・『英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー 』(河合出版)

4.4 過去問・模擬試験を用いた練習

ここまで一通り終わったら、過去問や模擬問題を用いて演習を行いましょう。本学部の問題は、幅広く出題されるため、バランスの取れた学習と、自分の弱点を発見することがなによりも大切です。過去問を数年分解くと、特に正答率の低い問題の傾向が見えてくると思うので、そのような箇所を発見したら、その分野を強化しましょう。

分野別に強化する際には、個別の問題集を解くのも良いですが、以下の問題集は慶應義塾大学の過去問を扱っているので、是非一度解いてみてください。

・『慶應の英語[第6版]』(教学社)

(参考)
インターネット出願ガイダンス|2018年度 一般入学試験要項|一般入学試験 入学試験要項(抜粋版)
慶應義塾大学理工学部・理工学研究科|受験生の方|就職・資格