目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 単語と文法の基礎を固める
    2. 長文問題に取り組む
    3. 会話文問題に取り組む
    4. 英作文に取り組む
    5. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

慶應義塾大学看護医療学部は私立看護医療系の最難関大学の一つ。
1、2年次は湘南藤沢キャンパス、3年次は大学病院のある信濃町キャンパス、そして4年次は湘南藤沢キャンパスと信濃町キャンパスで、在宅看護やナーシングマネジメントの実習を行います。

入試は難しいものの、入学後は総合大学という特性を活かして、1、2年次は湘南藤沢キャンパスの総合政策学部・環境情報学部の科目を履修することもできますし、3、4年次は薬学部、医学部と合同のプログラムを通じて幅広く学ぶことができます。

入試問題は看護系の大学の中では最難関と言える難しさで、毎年、広範囲にわたって出題される傾向があります。特に文補充問題や文整序問題など論理的思考力を使う問題も出題されるため、しっかりとした準備が無ければ合格は難しいでしょう。次章からはさらに詳しい入試の形式、対策、勉強法などを解説していきます。

admin-ajax
看護学部を卒業後、医学部受験に挑戦。卒業後わずか1年で合格を勝ち取った「教科書レベル」からの挑戦
人気記事

2. 概要

2.1 試験日

2018年2月11日
10:00-11:30 外国語
12:45-14:05 数学あるいは化学あるいは生物
14:50-16:00 小論文
※2018年度入試は終了しました。

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式

(試験範囲)
・外国語
英語(コミュニケーション英語基礎・コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II)

(試験時間)
90分

(解答形式)
記述・論述式

2.3 配点

外国語:300/500点
数学あるいは化学あるいは生物:200/500点

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

慶應義塾看護医療学部の入試問題は、幅広い出題傾向となっていますが、出題の形式は安定しています。例年、大問1に文法の選択問題、大問2に長文空所補充問題、大問3に文補充問題、大問4に文整序問題、大問5に段落整序問題、大問6に長文問題、大問7に自由英作文(語数は100-150words)となっています。このように国公立大学で出題されるような形式の問題も出題されるなど、私立大学の看護系としては非常に珍しい試験内容となっています。志望をするからには国公立大学を受験するくらいの意気込みが必要です。

また、個々の問題のレベルもかなり高く、例えば文法問題でも一般的な文法問題集の中でもややマイナーとされる部分が出題されたり、複数の文法知識を組み合わせないと正解にたどり着かない問題があるなど容易ではありません。さらに、文整序問題や段落整序問題など論理的思考力を使う問題が数多く出題され、単純な暗記力だけで乗り切るのは難しい問題となっています。文整序問題や段落整序問題はあまり出題している大学も多くないため、他大学の過去問で演習を積むことも難しいのが現状です。時間に対する分量はそこまで多くはないのですが、このようなトリッキーな問題に苦戦しているとあっという間に時間が無くなってしまうことが予想されます。また、私立大学には珍しく、英文和訳問題や自由英作文が出題されるのも本学部の特徴の一つで、単純なマークシート形式の問題演習だけでは不十分と言えます。

このことから、本学部を受験するに当たっては、多くの私立大学で必要とされる文法問題対策はもちろんのこと、国公立大学を受験するような英文和訳、自由英作文の対策が必要になります。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 長文内容一致問題

本学部の問題では、例年大問2で長文空所補充問題が出題されます。長文空所補充問題は文法の知識を問う問題(例えば、文法知識を活かして空所に動名詞が入ると判断して、ingを選ぶ、修飾関係から副詞が正解と判断するなど)が多いのですが、本学部の問題はほとんどが単語の語彙問題です。

このような問題で重要になるのがコロケーション(語と語のつながり)です。前後の単語と相性の良い単語を選ぶ問題が多いため、単語を覚える際にできるだけ固まりで覚えるようにしていただきたいと思います。また、文章の流れから答えを選ぶ問題もあります。そのため、途中の文章を読み飛ばして空所の前後だけを読んで答えるやり方は厳禁です。

3.2 英文法問題

例年大問1は文法の4択問題が出題されます。センター用の文法問題集でカバーされている内容がほとんどですが、その中でも少しマイナーな部分が扱われる傾向がありますし、ひっかけの選択肢がある問題もあるので、要注意です。また、前後をよく読まないと、ひっかかってしまうような問題も見られます。いずれにしても、最低でもGMARCHレベルの文法問題は対応できるようにしておかなければ難しいでしょう。

3.3 文補充問題

大問3の文補充問題は長文の空所に入れる適切な1文を選ぶ形式の問題です。前後のつながりや段落の要旨を手がかりに解いていくことになります。そのため、いつも1文1文を訳すことしか考えずに英文を読んでいる人は、非常に難しいと感じるタイプの問題だと思われます。例年、空所が6つで選択肢が4つあるため、何も入らない空所が2か所あります。そのため、消去法を使いにくく、当て勘も当たりにくくなっています。

この問題を解く際には指示語(this, thatなど)や時制を考えましょう。例えば、選択肢の中に指示語があるのに直前の文にそれに該当する単語が無ければ、不正解である可能性が高まります。あるいは前後関係から過去形が入るのはおかしいと判断できれば少なくとも過去形の選択肢は消去できます。このようにして、徐々に選択肢を狭めていき、最終的に答えを出します。

3.4 文整序問題

大問4には文整序問題が出題されます。大問3の文補充問題は前後がわかるので、後ろを手がかりに考えることもできますが、この形式の問題は最初と最後の文が書かれているだけで、その途中は自分で考えて正しい並び替えをしなければなりません。選択肢は4つあるので、理想的な説き方としてはペアとなる組み合わせを2つ見つけ、どちらが先に来るのかを判断するという解き方です。例えば、1と3がセット、4と2がセットだとわかり、4と2が先に来るとわかれば、4-2-1-3が正解だとわかります。

3.5 段落整序問題

大問5には段落整序問題が出題されます。日頃から段落と段落の関係を意識して英文を読んでいると比較的簡単に答えが出せるのではないかと思います。また、文補充問題と同様に、指示語や時制には注意を払いましょう。その上で、もう少し広い視点から、抽象と具体の関係、主張と具体例の関係など結びつきの強いものを見つけることができると大きな手掛かりになります。なお、関西大学が類似形式の問題を出題しているので、過去問を解いておきましょう。

3.6 英文和訳問題

大問6の長文問題には英文和訳問題が出題されます。短い文で単語も構文も難しくはないのですが、意味をつかみにくい問題が出題される傾向にあります。英文を読んでいて「単語は全てわかるし、構文も複雑でないのに、どういうわけか意味がよくわからない」という経験は無いでしょうか?また、「itが指す内容を明らかにして訳しなさい」となっていることが多いため、指示を発見する学習も欠かせません。

3.7 自由英作文

大問7には自由英作文が出題されます。問題ジャンルは様々で、医療系が出題されるわけではありません。例えば、2017年は「友達には常に正直でいなければならないか。」という問題で、2016年は「キラキラネームをつける親が増えている傾向をどう思うか。」という問題でした。新聞やニュースなどを通じて社会問題についての知識をつけておくと共に、自分の意見を持っておくことが重要です。もちろん、基本的な英文は書けるように英作文対策をしておくことも欠かせません。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 単語と文法の基礎を固める

本学部の問題は、文整序や文補充問題などが出題されるため、とりわけ基本単語の知識が重要になります。長文問題であれば、部分的に知らない単語があったとしても設問に絡まない、あるいは1問落とすだけで済むという場合もあるのですが、本問の場合、正しく並び変えられならないと正解にならないため、単語力不足のために全滅してしまうという事態も考えられます。難関大学で出題されるような難易度の高い単語を覚えるよりも、基本事項に漏れがないかと確認しましょう。

・『システム英単語』
『システム英単語』

・『ターゲット1900』
『ターゲット1900』

また、長文や文法問題などで英熟語の知識も必要とされるので、熟語帳にも取り組んでいただきたいと思います。代表的なものは、以下の通りです。

・『速読英熟語』
『速読英熟語』

・『解体英熟語 改訂第2版』(Z会出版)

次に文法対策を行いましょう。本学部の入試問題では典型的な文法の4択問題が出題されるので、文法対策は怠らずにしましょう。本学部の文法問題はややひねった問題が出題されますが、下記のレベルの問題集の知識を組み合わせれば解ける問題がほとんどです。したがって、ただ単に答えが出せるというだけでなく、根本的な理解をすることが求められます。

・『アップグレード 英文法・語法問題』
『アップグレード 英文法・語法問題』

・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』
『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』

また、さらに難易度の高い文法問題にもチャレンジしましょう。本学部の文法問題は、センターレベルの文法問題集では対応できないレベルの問題も一部出題されます。このような問題まで取れるようになれば、より一層合格が近づきます。

・『全解説頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)
・『大学入試英語頻出問題総演習』(桐原書店)

さらに、様々な形式の問題がランダムに掲載されている問題集で、仕上げましょう。文法形式別の問題集はどうしても答えが半分わかってしまう(例えば不定詞の章をやっていたら、不定詞が出るということがあらかじめわかっている)ので、ランダム形式で正解できてこそ、本当に文法力がついていることがわかります。

・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編)』(桐原書店)
・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編)』(桐原書店)

英文法問題集を解いていて、解説を読んでも理解が不十分だと感じたら、参考書を読んでみることをおすすめします。代表的なものを挙げますが、学校で使用しているものがあればそれでも十分です。

・『総合英語Forest』
『総合英語Forest』

さらに、構文についても取り組んでみましょう。すぐに高得点に直結するわけではありませんが、文法問題や英文和訳などで最終的に数点の差となって表れてくる可能性が大いにあります。また、長文問題で選択肢を正確に読むためにも構文力は欠かせません。

・『英語の構文150』
『英語の構文150』

・『解体英語構文 改訂版』(Z会)

4.2 長文問題に取り組む

本学部の長文問題は例年1題出題されます。単語はそこまで難しくありませんが、抽象的な英文が多く、少し読みにくいと感じる人が多いと思います。内容一致問題は出題されませんが、英文和訳問題が含まれているため、精読力が要求されます。また、英文ジャンルは一定ではないため、医療系とこだわらずに色々な問題にチャレンジしましょう。そこで、難易度別に分かれている下記のような長文問題集を順に解いていき、レベルアップを図ることをおすすめします。

・『やっておきたい英語長文』
『やっておきたい英語長文』

・『レベル別長文問題集』
『レベル別長文問題集』

下記の問題集はリスニングCDがついているので、シャドーイングやディクテーションなど、リスニングのトレーニングも行いましょう。リスニングテストが無いとしても、リスニング学習は速読力を鍛えるのに有効です。

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』(桐原書店)
・『大学入試 全レベル問題集 英語長文 6国公立大レベル』(旺文社)

4.3 過去問・模擬試験を用いた演習

ここまで一通り終わったら、過去問や模擬問題を用いて演習を行いましょう。本学部の問題は、幅広く出題されるため、効率良い学習がポイントとなります。基本的な知識が身についたら一度過去問を解いてみて、文整序問題など独特な形式の問題が解けるかどうか試してみましょう。もし厳しいようであれば、以下のようなそれに特化した問題集を解いてみるというのも手です。

・『東京大学英語 3 段落整序』(河合出版)

あとは、関西大学など同形式の問題の過去問を利用するというのが良いかと思います。その他、慶應義塾大学の過去問が収録された問題集もあるので、一度解いてみてはどうでしょうか。

・『慶應の英語[第6版]』(教学社)

(参考)
インターネット出願ガイダンス|2018年度 一般入学試験要項|一般入学試験 入学試験要項(抜粋版)
慶應義塾大学看護医療学部|看護医療学部の魅力