目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の特徴(概要)
  3. 出題の特徴
  4. 勉強法
    1. 単語・文法の定着
    2. 標準レベルの英語長文・誤文訂正問題に取り組む
    3. 応用レベルの英語長文・構文解釈に取り組む
    4. 過去問・模擬問題を用いた演習

1. はじめに

日本大学医学部は、ここ数年で大きく傾向が変化した大学の一つです。2009年まで、設問は英語で書かれていましたが、2010年からは日本語になり、2011年から一部マークシート方式が採用されました。さらに、2014年からはマークシートのみに変更されています。過去問を解く際には、この傾向の違いに十分注意してください。

大学のカリキュラムは、従来の講義型の授業から学習者が自ら考えて行動する能動的な教育へ切り替えており、OSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)と呼ばれる手法で臨床技能を評価するなど、画期的な成績評価をしているのが特徴です。このことから、受け身ではなく、主体的な学習姿勢を持って取り組むことが重要だと考えられます。

2. 概要

2.1. 試験日
第1次試験:平成29年 2月8日(水)
・理科 「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」の3科目の中から2科目選択
・英語
・数学
第2次試験:平成29年 2月16日(木)
・適性検査(心理テスト)
・小論文(800字以内)
・面接

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・読解(空所補充、同意表現、内容真偽)
・会話文
・文法、語彙(空所補充、誤文訂正)

(試験時間)
第1次試験:
・英語(75分)
・数学(75分)
・理科(60分×2)

第2次試験:
・適性検査(心理テスト)(80分)
・小論文(800字以内)(60分)
・面接(約20分)

2.3. 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(200点)

2.4.出題の特徴(概要)
2014年から全問マークシート形式に変更され、自由英作文や単語を書く問題が無くなりました。また、読解問題は段落の主題を答える問題が無くなったため、同意表現と内容一致問題に重点が置かれるようになりました。時間に対する問題数は、他の私立医学部に比べると標準的ですが、誤文訂正の文法問題や、最後の長文(全問誤っている選択肢を答える形式)で時間を取られないように注意する必要があります。合格最低点が60%程度であることを考慮に入れると、最低でも6割は取っておきたいところです。

以前は、多岐に渡る出題傾向で対策を立てるのが難しかったのですが、現在は文法、会話文、長文の3つに絞ることができる上、類問も数多く手に入るため、練習を多く積むことができます。文法問題は、GMARCHレベルの過去問を空所補充と誤文訂正問題を中心に解いておきましょう。大問3の慣用句ではマイナーなものが出題されますが、ほとんどがGMARCHレベルの問題です。

3. 出題の特徴(詳細)

3.1 英文法・語法
・空所補充問題(大問1)
所々似た形の選択肢が出題されるので、品詞の区別(接続詞と前置詞の違いや働き、後ろの形はどうなるかなど)をしっかりと固め、「何となく文の意味はわかる」という状態を超えなければなりません。ただし、ここであまり時間をかけ過ぎないように注意しましょう。大半は標準的な問題なので、素早く正確に解くことを心がけてください。センターレベルの問題で失点をしない基礎力をつけることが重要です。

・誤文訂正問題(大問2)
誤文訂正問題は、基本的な問題が大半を占めます。品詞の違いなど定番な問題が多いので、GMARCHレベルの過去問を数年分解き、慣れておくと良いでしょう。誤文訂正問題を解くときに、正解が見つかるまで考え込んでしまう人を見かけますが、時間をかけ過ぎると最後まで終わらない可能性があるので、要注意です。心配な人は、最後に解くようにすると良いでしょう。

・空所補充問題(大問3)
大問3は、文法問題よりも慣用表現や口語表現が多く出題されます。あまり受験英語では見かけないような慣用表現が出題される傾向があるので、解けないと思ったら早めに切り上げて次の問題に進みましょう。

3.2 長文読解
長文だけでなく、空所補充などの短文も医療に関する英文が出題されることがあります。普段から医療に関する英文を読み、読解速度を上げるようにしましょう。特に最後の大問7は、誤りの選択肢を答える形式である上に選択肢が5択になっています。少し考え込んでしまうと時間が足りなくなりがちなので、気をつけたほうがよさそうです。

・読解空所補充問題(大問4)
この問題はどちらかというと文法、語法の知識が試されていると考えて良いでしょう。前後の関係から答える問題がほとんどで、長文の意味はおおまかに理解できていれば問題ありません。言い換えると、ここで一文一文丁寧に読んでいると、恐らく最後まで解き切ることが難しくなってしまいます。解けない問題は読解力が足りないというよりも、文法、語法の知識が足りない場合が多いと思います。そのような場合、いくら考えても答えがわかることはないので、早く次の問題に進むこと。このような要領をつかむことも大切です。

・会話文問題(大問5)
病院が会話の場面になっている場合が多く、患者と医者の会話文などが出題されます。ただし、そこまで場面に意識する必要は無いでしょう。大半は基本的なやりとりで、センター試験の会話文が取れる実力があれば問題ありません。

・長文同意表現問題(大問6)
下線部と同じ意味の選択肢を選ぶ問題ですが、単語ではなく、句になっているため、単語の知識だけで答えることはできません。また、下線部の中にはかなりレベルの高い単熟語が出てくるので、選択肢と下線部を照らし合わせて解答するという方法も取れないでしょう。あくまでも、長文の意味をとらえ、内容から推測して解く問題だと考えてください。

・長文内容真偽問題(大問7)
全ての問題が、誤りの選択肢を答える問題となっており、形式に慣れていないと全問を解くのに時間がかかってしまいます。問題の難易度はそこまで難しいわけではないので、時間さえかければ全問正解も狙えます。問題なのは、他の問題で時間をかけてしまうと、時間が余らないという点です。

対策としては、1. 基礎力をしっかりとつけて、基本問題での時間のロスを防ぐ、2. 難問を見極め、解答が難しいと思ったら早めに切ることです。特に、慣用表現など知識に関する問題は、時間をかけても意味が無いので、わからないと思ったら早めに次に進みましょう。

4. 勉強法

■Step.1:単語・文法の定着
読解問題が大問で3つ出題されるため、単語力不足による長文読解速度の遅れが出ないようにしなければなりません。長文だけでなく、文法問題や会話問題も医療に関する例文が出てくるのが特徴です。基本単語が一通り定着したら、医学系の単語を押さえましょう。単語・文法問題だけでなく長文問題の解答速度にも差が出てくるはずです。

初級レベル
・『キクタンBasic4000
・『システム英単語 Basic 改訂新版

上級レベル
・『英単語ターゲット1900
・『システム英単語

医療系単語
・『医歯薬系の英単語
・『医学部受験の英単語
・『キクタン医学部受験

文法問題は、文法基礎問題集から始めて、センター~GMARCHレベルの習得を目指しましょう。ある程度基礎が出来上がっている人は、いきなりセンターレベルから始めても構いません。

文法問題集(基礎レベル)
・『英文法・語法 SPEED攻略10日間

文法問題集(センターレベル~GMARCH)
・『改訂版 アップグレード 英文法・語法問題
・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition
・『即戦ゼミ3英語頻出問題総演習

■Step.2:標準レベルの英語長文・誤文訂正問題に取り組む
日本大学では、500語レベルの長文が3題出題されます。いきなり500語レベルの問題集に取り組むのが難しいと感じたら、もう少し短めの長文問題に取り組むようにしましょう。

・『英語長文レベル別問題集 (3) 標準編
・『大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル2 センターレベル編

後に挙げる『ハイパートレーニング』は、英文の読み方のレクチャーがあります。教科書の英文丸暗記で定期テストを乗り切ってきたものの、範囲が決まっていない模試を受けるとガタガタになってしまうという人には特におすすめです。

長文と共に、文法の誤文訂正問題の対策をしましょう。誤文訂正問題は4択問題よりも難易度が高いので苦手とする人が多いのですが、繰り返し問題を解くことによって、正解のパターンが見えてきます。次に挙げる2冊のうち1冊でも良いので、最低3回は繰り返してください。次々と新しいものに手を出すよりも何度も繰り返す方が効果的な勉強法と言えます。

・『英文法・語法正誤問題速攻100題
・『スーパー講義英文法・語法正誤問題

■Step.3:応用レベルの英語長文・構文解釈に取り組む
センターレベルの長文が完成したら、もう少し上のレベルの長文問題に挑戦しましょう。

・『やっておきたい 英語長文500
・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)

日大は毎年、医療系の長文が出題されるので、医療系の長文を解いておくことをおすすめします。

・『私大医学部への英語

普通の長文問題集に取り組むときにも言えることですが、問題を解いて丸つけをして一喜一憂するのではなく、きちんと解答の根拠が合っていたか(特に記号問題の場合、勘で正解した問題は間違いと変わらない)を確認し、単語を覚え、3回繰り返すというコンセプトで行いましょう。3回やらなければ定着は難しいと思います。また、闇雲に問題だけ解いていくというスタンスの勉強法でも、途中で伸び悩む人が多いものです。

■Step.4:過去問・模擬問題を用いた演習
Step1~3が終了したら、過去問を解き始めましょう。過去問は、できれば夏明け辺りから始めたいところです。もちろん、もっと早い段階で実力がついていれば、過去問に着手しても構いません。よく直前期になるまで過去問を解かずに取っておくという話を聞きますが、長文と同様に3回は解く必要があるので、スケジュールに余裕をもって過去問に入りましょう。

過去問を解くときには時間を計るようにしてください。当たり前ですが、いくら正答率が高くても時間内に解ききれなければ意味がありません。日大は、順天堂や獨協医科などに比べれば時間がタイトという訳ではありませんが、それでも時間に余裕があるわけではないので注意が必要です。

解き終わったら、単語力に問題があるのか、長文読解力が足りないのか、あるいは解くスピードに問題があるのかを自己分析します。その上で、Step1~3に立ち戻り、演習→過去問を繰り返し行ってください。徐々にコツが掴め、正答率が上がってくるでしょう。