目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 小問集合8問
    2. 平面図形・平面ベクトル
    3. 極限・微積分
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の振り返り:公式や定理の総復習
    2. 典型的で定番の問題を押さえる
    3. 数Ⅲは計算トレーニングが命
    4. 解答力全般の底上げ
    5. 過去問を用いた演習

mtp-ec
苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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1. はじめに

日本大学医学部の数学は、問題の難易度で見れば、典型〜標準レベルと比較的解きやすいレベルのものが多く並びます。しかし、試験時間75分でマークシート型小問8問・大問1問と記述型2問と、意外に時間制約の厳しい試験となっています。解法を素早く見抜く力だけでなく、素早い計算力も求められる上に、導出過程を丁寧な日本語で説明する力も必要な、バランス型の出題です。日頃から計算だけでなく、答案をしっかり書くということを重要視し、標準レベルの問題集を1冊しっかりとこなすことによって対策をしていきましょう。

2. 概要

2.1. 試験日
第1次試験:平成29年 2月8日(水)
・理科 「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」の3科目の中から2科目選択
・英語
・数学
第2次試験:平成29年 2月16日(木)
・適性検査(心理テスト)
・小論文(800字以内)
・面接

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・読解(空所補充、同意表現、内容真偽)
・会話文
・文法、語彙(空所補充、誤文訂正)

(試験時間)
第1次試験:
・英語(75分)
・数学(75分)
・理科(60分×2)

第2次試験:
・適性検査(心理テスト)(80分)
・小論文(800字以内)(60分)
・面接(約20分)

2.3. 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(200点)

2.4.出題の傾向と特徴(概要)
「はじめに」で述べた通り、試験時間75分でマークシート型小問8問・大問1問と記述型2問と、他の医学部と比べると多少緩和されますが、それでも時間制約の厳しい試験構成です。問題演習を通じて、素早く解法を見抜く力、そして、素早い計算力を磨いていきましょう。こういった力は直前の対策では身に付きませんから、日頃から時間制約をつけて問題を解いたり、もっと効率的な方法はないかと別解を探す姿勢が重要になります。

最初の小問集合で各分野から均等に出題されますので、対策の必要ない単元はないと言っても過言ではありません。しかし、記述式の問題では、極限・微積分の融合問題、図形問題に出題が集中しており、ここに上げた内容の対策は必要条件となるでしょう。

なお、新課程以降後、2016年度入試に至るまで、データの分析および複素数平面からの出題はありません。しかし、今後出題される可能性が0というわけではないので、優先度は下がるかもしれませんが、しっかりと基本事項をマスターしておきましょう。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 小問集合8問
最初のマークシート型小問8問については分野によらず、満遍なく出題されます。教科書例題レベルのものも多く含まれますから、このセクションは合計で20分から25分でクリアしたいところです。もちろん受験者のレベルも相当高いので、こういったところでの失点は許されませんよ。

3.2 平面図形・平面ベクトル
続いてマークシート型大問1問は、概ね平面図形・平面ベクトルからの出題が続いています。医学部受験では、図形問題の出題が多くありますから、医学部受験生の多くが重点的な対策を行うかと思います。重要なことは図形にまつわる分野について、単元を意識せず、常に横断的な理解を心がけることです。ベクトル(数B)、図形と方程式(数Ⅱ)、図形の性質(数A)、三角比・三角関数(数Ⅰ・数Ⅱ)はすべて図形にまつわる分野ですから、区切らず横断的に理解しましょう。

3.3 極限・微積分
最後の記述式2問が一番時間のかかる問題です。極限・微積分の融合的な出題が最も多く、またそのレベルも上位校での典型レベルに匹敵します。数学Ⅲについては極限・微分・積分の計算練習をみっちり積んだ上で、標準的な問題レベルについては一通り触れておくようにしましょう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

4.1 教科書内容の振り返り:公式や定理の総復習
教科書レベルの内容のおさらいと典型的な問題のパターンを知るところから始めましょう。どんな科目でも最初の基礎事項の整理・確認を怠ってはいけません。
未習項目がない方(学校や塾・予備校の授業で一通り数学ⅠAⅡBⅢの範囲については習った)は、以下に挙げるような基礎レベルの問題集を使用して、事項がうまく理解できているか確認しましょう。特に解けなかった問題については、教科書のどの事項が理解できていれば解けたのかということをしっかり確認するようにしましょうね。

『数学Ⅰ+A基礎問題精講』『数学Ⅱ+B基礎問題精講』『数学Ⅲ基礎問題精講』(旺文社)

『カルキュール数学I・A [基礎力・計算力アップ問題集]』(駿台文庫)

未習項目がある方は以下のような参考書でまずは「知らない内容」をなくしましょう。こういったシリーズは問題集もセットになっていることが多いので、両方合わせてしっかり手を動かしましょう。

『高校 これでわかる数学Ⅱ・B』(文英堂)

なお、この段階では、解答を見ても「こんなの思いつかない」「どうしてここをxとおくの?」と、着想自体が難しいと思うことが多々あるかもしれません。5分から10分ほど考えてもわからないときはすぐに解答を見てしまって構いません。模擬試験や学校の定期テストで、数字の変わった問題が出たら、何も見ずに解くことができるというのがこのステップのゴールです。このレベルがクリア出来ている方は、次に移ってください。

4.2 典型的で定番の問題を押さえる

教科書レベルがしっかりと押さえられたら、次はもう少し大学受験で定番の問題の解法を押さえていきましょう。ここではいわゆる「網羅系参考書」というものを使用します。下に挙げる『青チャート』や『フォーカスゴールド』は非常に分厚いものですので、終わらせられる自信がない……。という人は、『標準問題精講』に取り組んでみましょう。例題の解法をしっかり理解して習得できるようになることがゴールです。
このレベルもクリア出来ている方は次に進んで構いません。

『新課程 チャート式 基礎からの数学Ⅰ+A/Ⅱ+B』(数研出版)

『新課程 チャート式 基礎からの数学Ⅲ』(数研出版)

『フォーカスゴールド』(啓林館)

『数学Ⅰ・A標準問題精講』(旺文社)

『数学Ⅱ・B標準問題精講』(旺文社)

『数学Ⅲ標準問題精講』(旺文社)

4.3 数Ⅲは計算トレーニングが命

典型的で定番の問題が理解できたら、次の教材と同時並行で計算練習を徹底的に行いましょう。極限・微分・積分については上位校での典型レベルまで引き上げておかないと、時間内に複雑な計算を処理し切ることができない可能性があります。以下の計算問題集を使用しましょう。

『合格る計算 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B』(文英堂)

『合格る計算 数学Ⅲ』(文英堂)

かなり高いレベルまで収録していますので、入試直前まで繰り返し取り組んで、計算で躓くことのないようにしましょう。

4.4 解答力全般の底上げ

4.2で一通り典型的な解法については押さえましたが、まだ実戦的な準備は整っていません。1冊、しっかりとした問題集を仕上げて準備万端の状態で過去問・本番に挑みましょう。ここで使用するのは、以下の問題集です:

『実戦 数学重要問題集 -数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B』(数研出版)

全分野の良問が勢揃いにも関わらず、300問程度と程よい量のしっかりした良書です。本書での練習がそのまま本番の解答力に結びつきます。特に日大医学部の傾向としても色濃い、数Ⅲ微積分の分野は少し厚めに収録されていますから、ばっちり傾向に合っている問題集です。最低2周はして、1問1問すべての問題について、他人に解説できるくらいの理解度を目指しましょう。

4.5 過去問を用いた演習

いよいよ過去問に取り組んでみましょう。赤本であれば、7年ほどは収録されていますから、演習題材の量としては十分確保できます。

ここで注意しなくてはいけないのは、過去問はただ「ひたすら解く」では、学力を伸ばせる可能性を摘んでしまう恐れがあるということ。解く際には以下の手順に則ってみるのはいかがでしょうか:

まず、制限時間75分で一通り解いてみます。時間の使い方も含めて実際の試験時間を味わいます。
一通り取り組んだら、答え合わせをする前に、問題を解きながらどういった点を疑問に感じたかを書き出してみましょう。次回以降気をつけなければいけないこと、直さなくてはいけないことが浮き彫りになってきます。
答え合わせをしたら、正答率を算出するとともに、間違った問題の解答をしっかり理解しましょう。
続いて、今度は合っていた問題について解答をチェックします。合ってたのだから確認しなくていいのでは?と思う方もいるかもしれません。私大医学部の入試における最大の強敵は時間です。もし正解していてもそれが非効率なやり方なのだとしたらそれは回り回って他の問題を解く時間を奪った原因となってしまいます。合っていた問題も「やり方まで効率的であったか」という観点に立って、しっかり見直していきましょう。

(参考)
日本大学医学部|入学試験案内