目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向
  3. 出題の特徴
    1. 英文法
    2. 英文読解
  4. 勉強法
    1. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    2. 基本単語、文法の定着
    3. 標準レベルの単語、文法、長文問題に取り組む
    4. 応用レベルの長文問題、英作文に取り組む
    5. 過去問・模擬問題を用いた演習に取り組む

1. はじめに

埼玉医科大学は、私立医学部の中では難易度は比較的入りやすいイメージを持たれることが多いですが、それでも狭き門であることに違いはありません。英語に関して言えば、比較的難易度の低い長文問題が数多く出題されるので、センター試験からGMARCHレベルの傾向に合致した英文を数多く解き、素早く解答に辿り着けるように準備をしておく必要があります。

埼玉医科大学のアドミッションポリシーには、以下の記載があります。
埼玉医科大学のアドミッションポリシーより引用:

自然科学(物理学、化学、生物学、等)、数学(統計学等)、日本語(語彙、読解力、作文力)、英語(語彙、読解力、作文力:辞書があれば一般的な内容の新聞等を読んで理解できる)に関して基礎的な学力を有する人

これは、難問奇問を出題せず、スタンダードなレベルの問題を数多く出題している入試傾向を反映しているといえるのではないでしょうか。そのためにも、日頃から単語、熟語、長文読解などの習慣をつけ、英語を読み書きすることに抵抗が無いような状態にしておくことが不可欠だといえます。

2. 概要

2.1. 試験日
一般入試(前期)
1次試験:平成29年1月22日(日)
2次試験:平成29年1月29日(日)

一般入試(後期):
1次試験:平成29年2月12日(日)
2次試験:平成29年2月19日(日)

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
英語:コミュニケーション英語I・II・III、英語表現I・II
数学:数学 I ・数学 II ・数学 III ・数学A・数学B
ただし、数学Bは「数列」、「ベクトル」を出題範囲とします。
物理:物理基礎、物理
化学:化学基礎、化学
生物:生物基礎、生物

(試験時間)
1次試験
・英語(80分)
・数学(60分)
・理科(100分)※2科目選択
・小論文(基礎学力試験)(60分)

2次試験
面接(1次合格者のみ)

2.3. 配点
1次試験
・英語(150点)
・数学(100点)
・理科(200点)
・小論文(基礎学力試験)(50点)

2.4.出題の特徴(概要)
埼玉医科大学の英語は、センター試験レベルの長文が数多く出題されるのが特徴で、難問奇問は出題されません。その意味では解きやすいと言えますが、時間配分には注意が必要です。時間に対する分量は他の私立医学部の平均より若干多いと考えておいて良いでしょう。ちなみに、2015年の英語の最高得点は141/150点でした。合格最低得点率は60~65%を推移することが多いようです。

また、文法の単独問題が出題されるのが特徴です。この問題は、センター~GMARCHレベルに該当し、一部の難関医学部で出題されるようなマニアックな問題は出ません。センター対策の文法問題集を完璧にし、過去問で実戦力をつければ万全でしょう。

次に、会話文の穴埋め問題が出題されますが、日本人には難しく感じられる基本動詞・句動詞を用いた問題が数多く出題されます。この分野は苦手とする日本人が多いので、得点を上げれば差がつくと思われます。下記の学習法を参考にしてください。

長文問題は、非常にオーソドックスで、難易度もセンターと同じか少し高い程度です。グラフィック問題が出題されるので、センター試験第4問のグラフィック問題は数年分解いておきましょう。他に似た傾向の問題を解きたい場合は、東京女子医科大学がおすすめです。

全体を通して、1番問題となるのは時間配分でしょう。1つ1つの問題は短く、難易度も決して高くはないのですが、すべての問題を解くとなると容易ではありません。日頃の練習では時間を意識して問題を解くようにしましょう。

3. 出題の特徴(詳細)

3.1 英文法
・空所補充問題(大問1)
いわゆる典型的な文法の4択問題で、難易度、傾向ともに大きな特徴は無く、センターからGMARCHレベルの問題が満遍なく出題されます。まずは文法単元別に分かれている問題集を何周か進めて定着させましょう。ただ、単元別の問題集はあらかじめどのような問題か分かる(例えば第1章だから時制に関する問題が出るなど)のですが、当然ながら試験本番はそのようなネタバレはありません。そこで、一通り正解できるようになったら、単元別に分かれていない問題集や過去問などを解き、ランダムに出題されても正解できるようにしましょう。

・会話文空所補充問題(大問2)
会話文と言ってもAとBの1セリフずつなので、読解というよりも口語表現や熟語の知識が問われる問題となっています。特に、基本動詞、句動詞の問題が多く出題され、例を挙げると、get it out, take after, go up, hit onなどです。これらの表現は、日本人には難しく感じるのですが、ネイティブ同士の会話では頻発することもあり、避けて通ることはできません。対策ですが、まず英和辞典でdo, have, get, goなどを引くと、句動詞が掲載されているので、整理しておくと良いでしょう。また、センターの会話文や空所補充問題で取り上げた単元別の文法問題集の後半には会話問題が掲載されているものが多いので、それらを一通り解いて対策をすると良いでしょう。

・会話文整序問題(大問4)
会話文のセリフの一部を並び替える問題ですが、実質的には文法力や熟語の知識を問う問題形式と言えます。5択の問題であるのに加え、扱われている文法事項も決して重箱の隅をつつくようなものではないので、難易度は高くありませんが、使用しない選択肢が一つ紛れているので、それを選ばないように注意しましょう。基本的には、他大学やセンター試験の整序問題に加え、文法の基本を身につけておけば問題ありません。

3.2 英文読解
・空所補充(大問3)
1段落程度の長さの英文を読み、途中にある空所に句、節を入れる問題です。単語の補充ではないので、前後関係を考え時制、因果などの関係に着目することがポイントとなります。時制はもちろんのこと、副詞も大きなヒントになることが多いです。例えば、「initially(初めは)」と来て、次に「now(今では)」と続くような流れです。センター試験の過去問も数年分は解くようにしましょう。

・会話問題(大問5)
会話文を読み、内容一致問題を解きます。会話文にはスラングや難解な口語表現が現れることがありませんので、それほど難しいとは感じないはずです。センター試験の会話文と同等のレベルと考えて良いでしょう。選択肢を吟味する際に、誇張表現(only, always, never, 最上級など)が入っていないかどうか、入っていたら本当に会話文の内容と正しいかどうかを見極めましょう。

・図表問題(大問6)
地図や案内文などのグラフィックを見て答える問題(グラフィックなしの問題もある)が出題されます。書かれている英文は平易で、特に難解であったり紛らわしい選択肢があるわけではないので、難易度は低めです。量が多いので、簡単な英文を素早く読めるように練習をしておきましょう。センター試験のグラフィック問題を時間を計りながら解くことをおすすめします。

・長文読解問題(大問7)
単語の空所補充問題と内容一致問題で構成されています。空所補充問題は、品詞や単語、前後の論理関係から解く問題となっており、難易度はセンターレベルといえるでしょう。内容一致問題は、少し本文との言い換えが難しく感じる問題もあるかもしれませんが、それでも他の医学部と比べれば難易度は低めと言えるでしょう。時間が十分に余っていれば満点を狙うことも不可能ではありませんが、時間が足りないと判断を誤ってしまいがちな問題といえます。

4. 勉強法

■Step.1:基本単語・文法の定着
埼玉医科大学の英語は、基本的な文法と単語知識が数多く問われます。ここに抜けがある状態では高得点を取ることが困難なので、できるだけ早めに定着を図りましょう。
・『キクタンBasic4000
・『システム英単語 Basic 改訂新版

文法問題は、重箱の隅をつつくようなマニアックな知識を身につける必要はありません。それよりも、センターレベルの文法問題集を100%正解できることを目指した方が得策です。まずは、下記に挙げるような文法基礎問題集から始めて、センターレベルを目指しましょう。
・『英文法・語法 SPEED攻略10日間

問題集を解いて、解説を読んでも意味がよくわからないという場合は、文法の基礎知識が抜けている可能性が高いと思われます。問題集は、問題を数多く掲載する関係上、解説はごく一部しか書かれていません。そのため、下記に挙げるような文法書を読み、理解を深めておく必要があります。ただし、文法の抜けが限られた単元という場合(例えば、関係詞が苦手、仮定法がよくわからないなど)は、その単元だけ読む程度で構いません。1ページ目から全て読もうとすると、かなり時間がかかってしまうため、かえって非効率なことになる恐れがあります。また、下記には2冊紹介しますが、実際に読むのは1冊で十分です。
・『総合英語Forest
・『チャート式 基礎からの新総合英語

■Step.2:標準レベルの単語、文法、長文問題に取り組む
Step1で最低限受験で必要とされる単語、文法力が身についたら、次のStep2に進みます。ここでは、入試で必要な単語力、文法の知識を基にした実戦問題、さらには入試で多くの配点を占める読解に取り組みます。

埼玉医科大学の英語はそれほど難解な長文は出題されませんが、それでも下記に挙げる単語帳はほとんど完成しているレベルに達していなければ合格点を取ることは難しいでしょう。
『英単語ターゲット1900』
『システム英単語』

上記の単語帳と合わせて、長文読解に取り組みましょう。ここで気を付けたいのが、単語、文法のいずれかがStep1を終わるレベルに達していなければ、長文読解をやったところで、あまり効果を期待することができないということです。もちろん、大量に長文を読むことによって、単語や文法の知識を自然に身につけるというアプローチもあるかもしれませんが、かなり時間がかかるため、数学や理科まで勉強しなければならない医学部受験生が選ぶべき方法とは思えません。

短期間で長文で得点を伸ばしたいのであれば、まずは単語と文法の基礎をガッチリと固めることです。長文と言っても、結局は短文の集合体であり、短文を読めるようにするためには、単語と文法力が必要だということを忘れてはいけません。

下記の問題集のうち、何をやるべきかわからない人は、センター試験の過去問(長文)をやってみましょう。その結果、難し過ぎると思った人は、『英語長文レベル別問題集 (3) 標準編』(あるいは(1)、(2))、簡単だと感じた人は、『やっておきたい 英語長文500』に取り組んでください。
・『英語長文レベル別問題集 (3) 標準編
・『やっておきたい 英語長文500

さらに、センターレベルの文法力をつけるために、下記の文法問題集を仕上げておきましょう。問題を解くときに気を付けなければならないのは、正解、不正解よりも解説をしっかりと読み、何故その答えになるのかを答えられるようにすることです。文法問題集は、単元ごとに分かれているため、何となく-ingだろうなどと、勘で正解が選べることもあるかもしれませんが、入試本番ではもちろん、どの単元から出題されるのかわかりません。
・『改訂版 アップグレード 英文法・語法問題
・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition

■Step.3:過去問、模擬問題に取り組む
Step2まで完成したら、過去問に取り組んでください。過去問だけでは量が足りないので、センター試験の過去問も同時に解いていきましょう。特に、センター試験は埼玉医科大学で出題されるグラフィック問題が出題されるので、貴重な練習材料になります。その他、文法の4択問題や並び替え、会話問題など埼玉医科大学の傾向に合った問題が盛り沢山なので、利用しない手はありません。

このような問題を解いた後は、採点をして、どこが自分の弱点に当たるのかをわかるようにしておきましょう。そして、自分の苦手な単元は、面倒なようでも、Step1や2に立ち返り、やり直すことです。直前期になればなるほど、焦って何年分も過去問を解こうとする人をよく見かけますが、根本的な基本が固まっていない状態では、過去問ばかり解いても正答率が上がることはなかなか期待できません。