目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間
    3. 配点
    4. 出題の傾向(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 力学
    2. 電磁気学
    3. 熱力学
    4. 波動
    5. 原子
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の確認
    2. 基礎問題で解法をインプット
    3. 標準問題でアウトプットの練習
    4. 過去問を用いた演習

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受験にこそパーソナルトレーナーを。4年間、一次試験すら通過できなかった僕が『医学部合格』を勝ち取れた理由
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1. はじめに

埼玉医科大学は、1972年に設立された私立大学です。以下の3項が、建学の理念として挙げられています。

第1.生命への深い愛情と理解と奉仕に生きるすぐれた実地臨床医家の育成
第2.自らが考え、求め、努め、以て自らの生長を主体的に開展し得る人間の育成
第3.師弟同行の学風の育成

(引用元:埼玉医科大学|建学の理念

この理念は、四半世紀余経った今でも、基本的に変わらずに在り続けています。

医師国家試験の合格率は年々上昇傾向にあり、波はありますが2003年度と2013年度には100%を記録しました。特に2012年度以降の5年間は90%以上の合格率を維持しています。

本学は私立医学部の中では比較的入りやすいイメージを持たれることが多いですが、狭き門であることには違いはありません。埼玉医科大学のアドミッションポリシーには、以下の記載があります。

自然科学(物理学、化学、生物学、等)、数学(統計学等)、日本語(語彙、読解力、作文力)、英語(語彙、読解力、作文力:辞書があれば一般的な内容の新聞等を読んで理解できる)に関して基礎的な学力を有する人

(引用元:埼玉医科大学 医学部|アドミッションポリシー

これは、難問や奇問を出題せずにスタンダードなレベルの問題を多く出題している入試傾向を反映していると言えるでしょう。物理に関しても、日頃から基礎固めの習慣をつけ、初歩の問題にはつまづかないような状態にしておくことが不可欠です。

2. 概要

2.1. 試験日
一般入試(前期)
1次試験:平成28年1月24日(日)
2次試験:平成28年1月31日(日)

一般入試(後期)
1次試験:平成28年2月14日(日)
2次試験:平成28年2月21日(日)

2.2. 試験範囲・試験時間
(試験範囲)
英語:コミュニケーション英語I・II・III、英語表現I・II
数学:数学 I ・数学 II ・数学 III ・数学A・数学B
ただし、数学Bは「数列」、「ベクトル」を出題範囲とします。
物理:物理基礎、物理
化学:科学基礎、化学
生物:生物基礎、生物

(試験時間)
1次試験
・英語(80分)
・数学(60分)
・理科(100分)※2科目選択
・小論文(60分)

2次試験
面接(1次合格者のみ)

2.3. 配点
1次試験
・英語(150点)
・数学(100点)
・理科(200点)
・小論文(50点)

2.4.出題の傾向(概要)
理科2科目で100分、大問3題という構成になっています。解答形式はマーク形式で、選択肢から選ぶ問題と、数値を入れる問題があります。

出題される分野ですが、力学は毎年必ず出題されており、熱力学、電磁気学、波動、原子が年度の偏りなく出題されています。原子分野は新課程になった2015年度入試以降は出題されていませんでしたが、それ以前の旧課程の時代から出題されています。これまでの偏りのない出題から考えると、2017年度入試では原子分野が出題されることが予想されます。

 問題の難易度は標準~応用で、時間的な制約も考えると解ける問題をしっかり解くだけでなく、応用的な問題にも短時間で対応できるような実戦力が要求されます。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1.力学
毎年必ず1題出題されています。近年出題されたテーマは、「振り子の運動」、「円筒状のなめらかな表面をすべりおりる物体の運動」、「糸につながったおもりの運動」、「鉛直投げ上げからのはね返り」などです。典型的な設定見えますが一ひねりされていることが多く、見た目ほどやさしい問題ではないことが多いです。

3.2.電磁気学
近年出題されたテーマは、「電流計と電圧計」、「コンデンサーを含む直流回路」、「可変抵抗、コンデンサーを含む直流回路」、「交流回路」、「磁場中を運動するコイル」などで、近年は直流回路に関するテーマが多く出題されています。「交流回路」に関する問題では、三角関数の加法定理や近似式を使う問題でした。誘導に従っていけば解ける問題ですが、慣れていない受験生にとっては厳しかったかもしれません。

3.3.熱力学
近年出題されたテーマは、「熱機関の熱効率」、「気体の状態変化」、「気体の分子運動論」などが出題されています。「気体の状態変化」に関する設問の内容は様々で、数値計算をする設問やグラフを選択する設問、考察の結論を考えさせる設問などが出題されています。ただ単純に問題を解くということではなく、現象の正しい理解、特に仕事とエネルギーに関する理解が求められています。

3.4.波動
直近5年間では2016年度に「2重スリットによる光の干渉」をテーマとして出題されたのみで出題頻度は多くありません。2016年度に出題された問題の前半は典型的な問題で受験生の大半が正解したと思われますが、後半はスリット自体の幅を考慮に入れる難易度の高い問題でした。誘導に乗っていけば解けるものの思考力を問われる問題で、合否を分けたのではないかと思われます。

3.5.原子
新課程になった2015年度以降は出題されていませんが、旧課程時代の2013年度、2011年度、2010年度などに出題されています。2011年度のテーマは「X線の発生、ブラッグ反射」で問題の設定自体は標準的なものでしたが、考察する設問がありました。2013年度のテーマは「原子に衝突させるアルファ粒子のはね返り」、2010年度のテーマは「フランク・ヘルツの実験」で、これらは難易度の高い問題でした。今後出題されるとしたら難易度の高い問題が出題されることも予想されるので、事前の対策は必須でしょう。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1.教科書内容の確認

教科書で扱われている現象の理解し、語句の定義を正確に覚え、公式の導出が確実にできるようになることが第一段階です。グラフや図などがある事項については、現象とグラフ、グラフと式の関係も自分のものにしましょう。公式の導出は自分でできるようになって下さい。その過程で物理現象をより深く理解でき、問題を解くうえで必ず大きな力になります。そして、自分で導出ができるようになったら答案を書くつもりで書いてみて、添削してもらうと良いでしょう。教科書以外にも例えば、

『橋元の物理をはじめからていねいに( 力学編)』(東進ブックス)

『橋元の物理をはじめからていねいに 熱・波動・電磁気編』(東進ブックス)

などの参考書が、現象や公式の成り立ちについての理解を助けてくれるでしょう。
埼玉医科大学ではグラフを選択する問題や考察問題も出題されています。教科書の隅々までしっかりと読み、図録を持っている場合は図録もしっかりと読んでおきましょう。

4.2.基礎問題で解法をインプット

教科書で学習した内容を実際の問題に使う練習です。まずは基礎的な典型問題をできるだけ短時間で解けるようになるのが目標です。この段階の問題演習には、

『物理のエッセンス 力学・波動』(河合塾)

『物理のエッセンス 熱・電磁気・原子』(河合塾)

『入門問題精講』(旺文社)

などを用いるのが良いでしょう。この段階では自分で問題を解く必要はありません(もちろん、解けるようであれば解いても構いません)。まずは「どのような状況設定の時にどのような解法を使うのかをインプットする」というところに重点を置きましょう。

『為近の物理1・2解法の発想とルール 力学・電磁気』(Gakken)

『為近の物理1・2解法の発想とルール 波動・熱・原子』(Gakken)

などもどのように問題を解くのかを丁寧に解説しているので参考になると思います。解答・解説をしっかり読んで、別解などもしっかりインプットしましょう。問題を見た瞬間に正しい解法が思い浮かぶようになればこの段階は終了です。

4.3.標準問題でアウトプットの練習

次の段階は、大学受験における定番の問題で実際に問題が解けるかを演習していきます。この段階の問題演習には、

『良問の風』(河合塾)
『基礎問題精講』(旺文社)

などを用いると良いでしょう。
基礎段階でインプットした解法を、入試標準レベルで正しく使うことができるようになることが目標です。この段階では必ず自分の手で解いてみて下さい。その時には基礎段階で身に付けた解法をどのように活用するのかを意識しながら解きましょう。問題を見た瞬間にどのような解法を使うのか最低1つは思い浮かべられない場合は前段階に戻った方が良いかもしれません。自分が思い浮かべた解法で解けない場合もあるでしょう。その時には解答を見て自分の考えに何が足りなかったのかをしっかりと分析してください。学校の先生など身近にアドバイスをくれる人がいるのであれば、ぜひ聞きに行きましょう。
 
以上の問題集が一通り終わったときには基礎力は確実についたでしょう。しかし、埼玉医科大学の入試を突破するためには応用力を身に付ける必要があります。そのために例えば以下のような問題に取り組みましょう。

『名問の森 力学・熱・波動1』(河合塾)

『名問の森 波動2・電磁気・原子』(河合塾)

『標準問題精講』(旺文社)

『難問題の系統とその解き方』(ニュートンプレス)

『体系物理』(教学社)

4.4.過去問を用いた演習

最終段階は、実際に過去問を解いてみることです。赤本などを利用して時間を測りながら実際の入試のつもりで解いてみましょう。この段階のポイントは「時間を意識すること」と「問題を解く順番を意識すること」です。前段階までがきちんとできていれば、問題の解法自体は分かるはずです。あとは入試を突破するための実戦力を身に付けます。
実際の入試には制限時間があるので、まずは制限時間内に解くスピードを身に付ける必要があります。次に、問題を解く順番も意識しましょう。実際の入試では「解ける問題から先に解く」というのが鉄則です。時間をかけて難しい問題を1問解くよりもまずは簡単な問題を短時間で5問解きましょう。実際に入試問題を解いた後に、問題の解く順番も最適だったかどうか確認してみましょう。埼玉医科大学では大問3題で50分という時間です(実際は理科2科目で100分)。難易度の高い問題もあるので1題に考え込みすぎてしまうと他の問題に手が回らなくなる恐れがあります。時間の使い方についても十分に吟味しましょう。
時間がある人は、実戦力と応用力を身に付けるために他大学の入試問題にも挑戦してみましょう。例えば、藤田保健衛生大学医学部の入試問題は埼玉医科大学よりも少し難易度が高く思考力も問われるので、良い練習となるでしょう。

この記事があなたの埼玉医科大学合格の手助けになれば幸いです。成功を祈っています。