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ここでは、物理基礎の【運動とエネルギー】について、攻略のポイントや勉強法を解説いたします。

タイトルにもなっている「運動とエネルギー」という部分に焦点が当てられており、円運動や単振動などの様々な形の運動は、この「物理基礎」ではなく「物理」で取り扱うことになります。力学は、どの大学入試でも大問で1題以上、全得点の3割を占めます。単元的にも現象が目に見えやすいので理解するのに大きな苦労はありませんが、運動方程式と「エネルギー」という概念をしっかりと理解して使いこなせるかが重要なポイントです。

運動の表し方

この単元は、力学の基本となる物理量である「速度」「加速度」「変位」の定義とこれらの関係がポイントとなります。

まずは、語句の定義についてです。まずは速度が向きを含む「単位時間当たりの位置の変化」だということ、加速度が向きを含む「単位時間当たりの速度の変化」だということ、またこれらが文字を使ってどのように表されるのかを理解しましょう。併せて「変位」という語句の定義や、変位と移動距離の違いも理解しましょう。

語句の定義をしっかり理解したあとに、これらの関係について理解していきます。まずは「距離=速さ×時間」というすでに知っている関係式を文字で置き換えると「x=vt」となること、これは「等速直線運動」における関係式であること、これがv-tグラフにおいてt軸と平行な直線で表されること、グラフの直線とt軸で囲まれた四角形の面積が距離であることを理解しましょう。

次に、加速度の定義式において、時刻0(t=0)での速度をv0、時刻tでの速度をvとすると v=v0+at となることを理解しましょう。そして、この v=v0+at という式をv-tグラフ上で表すと、切片が v0 、傾きが a のグラフになり、さらにこのグラフの直線とt軸の台形の面積を出せば x=v0t+1/2at2 という変位を求める式が出てくることを理解しましょう。そして、加速度が負の場合や、グラフがt軸を下回る場合に変位や移動距離がどのようになるか、教科書にも詳しく書いてあるので、これらも見ながらしっかりと理解しましょう。

これらの理解が済んだら、自由落下、鉛直投げ上げ、鉛直投げおろしについて、それぞれの運動をしっかりと等加速度運動の公式を使って考えられるように実戦演習していきます。

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苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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運動の法則

前単元で等速直線運動、等加速度直線運動における運動の表し方について理解しました。次の単元では、運動が変化するもとになる「力」の表し方や性質、力と運動の関係を理解します。

まずは力を表すのに「向き」「大きさ」「作用点」に注目すること、これらが変化すると物体の運動がどのように変化するのか(力の向きを変えると運動の方向が変わる、など)を理解しましょう。また「作用線」の定義も理解しておくことが重要です。

これらを理解したら、具体的な力である「重力」「張力」「垂直抗力」「摩擦力」「弾性力」「浮力」について、何が及ぼす力なのか、力の3要素はどうなっているか、力の大きさはどのように表されるのか、をそれぞれしっかりと理解しましょう。特に、摩擦力には静止摩擦力と動摩擦力があります。これらの違いはしっかりと理解しておきましょう。また浮力に関連して、圧力や水圧についても理解しておきましょう。

力をどのように表すのかを理解したら、次は物体にはたらく力の関係についてです。具体的には「力の合成・分解」「力のつり合い」「作用・反作用の法則」です。力の合成・分解についてはベクトルの考え方を用います。力のつり合いと作用・反作用の法則は、同じ大きさの力が逆向きにはたらいている関係ですので、違いをしっかりと理解しておく必要があります。

以上のことを理解したら、教科書の例題や問題集で、力のつり合いが正しく理解できているか確認してください。各物体にはたらく力やそれらの関係を適切に考えられないと、次の運動方程式の単元に進めません。

力の三要素、いろいろな力、合成・分解、作用・反作用の法則を理解したら、これらの考え方を総合して考える運動の法則(運動の第一法則、運動の第二法則)に進みましょう(ちなみに、運動の第三法則は作用・反作用の法則です)。運動の第二法則は、ma=F と表わされ、「物体に生じる加速度はその物体に加わる力の大きさに比例し、物体の質量に反比例する」という直感的にも理解できる内容です。ただし、力と加速度には向きがあるベクトル量であるということ、力はその物体にはたらく力の合力であるということは押さえておきましょう。

そして実際の問題演習を通して、物体にはたらく力を運動方向と運動に垂直方向に分解して、運動方向に運動方程式、運動方向と垂直な方向はつり合いの式を立てるということをまず理解しましょう。さらに、物体にはたらく力を全て挙げることや、力の向きをプラスマイナスで向きを考えることなどを確認してください。

特に最大摩擦力や動摩擦力は、運動方向の力を考えるのに運動と垂直な垂直抗力も考える必要があります。運動方程式を立てるということは力学においても非常に重要な部分なので、反復練習をして最短時間で正確に行なえるようにしておきましょう。

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仕事と力学的エネルギー

この単元は、運動方程式以上に重要である「エネルギー」の概念、「仕事とエネルギーの関係」を理解します。

まずは、物理における「仕事」というものの概念を理解しましょう。概念を理解すれば、運動方向と力の向きが違う場合は力を運動方向に分解するということも理解できるはずです。次に、仕事率の定義を理解し、物体の運動が等速直線運動であれば仕事率が「力×速さ」で書けることまで理解しましょう。さらに仕事の原理という部分も、実体験に即せば理解するのにそれほど難しくはないかと思います。

ここまで来たらいよいよエネルギーについてです。
「物体がE[J]の仕事をする能力をもつとき、物体はE[J]のエネルギーをもつという。」
この文章は教科書からの引用ですが、これがエネルギーの全てです。運動エネルギーや重力による位置エネルギー、弾性力による位置エネルギーの例を参考にしながら、エネルギーの概念と仕事とエネルギーの関係を理解してください。

また、これらのエネルギーの具体的な形(運動エネルギーであれば 1/2mv2など)も覚えておきましょう。重力による位置エネルギーや弾性力による位置エネルギーは基準の位置があるということも必ず確認して理解しておいてください。力学的エネルギーが何を指すか、力学的エネルギーが保存されるとはどういうことか、といった内容は、ここまでの単元がしっかりと押さえられていれば、理解に大きな問題はないはずです。