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「物理」での波動分野は、屈折やドップラー効果、光の干渉などの様々な現象を、式を扱って理解していきます。このため、現象を式と結びつけて考えることが非常に重要になってきます。また、特に光の干渉では近似を頻繁に使いますので、近似の考え方についてもしっかりと理解しましょう。

波の伝わり方

この単元では、最初に正弦波を式で表します。位置xの時刻tにおける正弦波の式が、原点の振動との時間差を用いて表すということを理解しましょう。数学におけるグラフの平行移動の考え方を使えばわかりやすいと思います。平行移動の考え方を使えば、正の向きに進む波の式と負の向きに進む波の式の違いも理解しやすいでしょう。

波の式が理解できたら、逆向きに進む2つの進行波が定常波を作ることを実際に計算してみましょう。ここでは三角関数の和積の公式を使います。そして、位置xの時刻tにおける定常波の式から節の位置などを求める考え方まで理解してください。

次に波の干渉ですが、干渉の原理は比較的容易に理解できると思います。しかし実際に問題を解いていくと様々なパターンが出てきますので、問題を通して干渉の原理にいかに当てはめるのかを演習してください。特に水面波の干渉に関しては波源と節線や腹線の数と波源の距離、波長との関係や、干渉の様子をある直線上で見たときの波形がどうなるかということが問題の中でよく問われます。

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音の伝わり方

この単元は、主に音に関して身近な物理現象であるドップラー効果についてです。ドップラー効果は、音源や観測者が運動することによって、本来出している音の振動数と違って聞こえる現象です。公式さえ覚えておけば多くの問題が解けてしまいますが、それでは本質的な理解ではありませんし、導出過程そのものが出題される場合もあります。

音源が動く場合は、音源が停まっている場合と比べて音波の波長が変化します。観測者が動く場合は、音波の波長は変化しませんが、観測者が停まっている場合に比べて観測する音の範囲が変化します。音源と観測者が両方運動している場合は、両方停まっている場合に比べて音波の波長も観測する音の範囲も違ってきます。このような現象の理解からドップラー効果の公式を必ず導出できるようにしておきましょう。

また、導出過程をしっかり理解していればわかりますが、ドップラー効果は光や水面波など波全般に関する現象です。光の単元でもドップラー効果の問題が出題されることはあるので、音だけの現象ではないことは理解してください。そして、ドップラー効果の基本が理解できれば、斜め方向のドップラー効果や円運動する音源によるドップラー効果など、応用的な考え方も問題演習とセットで進めていきましょう。

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光は電磁波という波の一種で横波です。光も波なので反射、屈折、回折、干渉などのこれまで学習した波の性質を持っていますが、例えば「光学的距離」という考え方など、光分野独自の考え方もあります。これまでに学習した波の性質を思い出しながら、さらに光独自の考え方について理解を深めていきましょう。

はじめは、光に関する諸性質です。まずは反射の法則ですが、光についても入射角と反射角が等しいという反射の法則は成り立ちます。そして光が反射するときは、光が入射する媒質と反射面との絶対屈折率の大小関係によって固定端反射になったり自由端反射になったりします。なぜこのようなことが起きるのかというのは高校物理の範囲を超えた部分ですので、理屈は抜きにして結果を覚えるようにしましょう。

次は屈折の法則です。屈折の法則を自分で導出できるようにしておくのはもちろんですが、絶対屈折率と相対屈折率の定義などもしっかり理解しておきましょう。また、屈折の法則に関連して「光路長(光学的距離)」という考え方も理解しておきましょう。この光路長は光の干渉において非常に重要になってきます。また、波面と波の進行方向の関係、入射角と波面の関係など、細かい定義や関係も見逃さないようにして下さい。

回折については、特に数値的に何か求めるということはないので、どのような現象でどのような特徴を持つのかを理解して下さい。また、反射、屈折、回折についてはホイヘンスの原理を使っても説明できるようにしておきましょう。

最後に光の干渉についてです。波の伝わり方で学習したように、光の干渉についても波源(光源)からの距離の差が半波長の偶数倍か奇数倍によって光が強め合ったり弱めあったりします。しかし、光が進む経路の媒質が異なっている場合は光路長を用いて考えなければいけません。光が反射する場合は、反射面との絶対屈折率との関係によっては、固定端反射になったり自由端反射になったりしますので注意が必要です。

このように、光の干渉は注意しなければならないポイントが複数あるので、そのぶん出題されやすい単元といえます。光の干渉に関しては「ヤングの実験」「回折格子」「薄膜による光の干渉」「くさび形空気層による干渉」「ニュートンリング」など様々なパターンを理解しましょう。その際には近似の使い方にも注意して下さい。

次はレンズについてです。凸レンズについては学習したことがあり、作図なども知っていると思います。高校の物理では、これらの関係を数式(レンズの公式)で表します。レンズの公式の導出は図形的に求めるので、図中における三角形の相似に注目する見方を身に着けましょう。凸レンズの関係式が理解できたら、次は凹レンズです。凹レンズと凸レンズとの性質の違いに注目しながら、凹レンズの公式も導出できるようにしましょう。そして、余裕のある人は球面鏡についても理解しましょう。