目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 用語・定義の確認
    2. 実験、考察問題への取り組み
    3. 計算問題への取り組み
    4. 過去問・模擬問題を用いた演習

1. はじめに

聖マリアンナ医科大学は、神奈川県川崎市宮前区に位置する新設医科大学である。埼玉医科大学と同様、民間病院が母体となってできた大学病院の一つである。キリスト教的な愛の精神に基づき、プロフェッショナルとして、確かな専門知識を持っていることはもちろん、ひとの心の痛みがわかる、豊かな人間性を備えた医師の育成することを目標としている。カリキュラムも学習環境も、すべて最高の状態になるように、柔軟な姿勢で大小さまざまな改革を重ねているようである。試験の傾向としては、論述や記述がメインとなる出題が多く、マーク式解答が少ない大学で知られている。

以前は現役主義を貫いていたげ、2014年からはかなり寛容な大学に変化している。再受験生がかなり入学しやすい部類の医学部であると言える。

聖マリアンナ医科大学アドミッション・ポリシーより引用:

また、本学では英語が4年次まで必修科目として配当されており、実践的に英語を読み、書き、話すことができるようカリキュラムが組まれている。入学後の英語学習に必要となる、表現力や語彙力を高めておくようにすること。

(引用元:聖マリアンナ医科大学|受験案内|アドミッションポリシー・カリキュラムポリシー・ディプロマポリシー

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苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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2. 概要

2.1 試験日
第1次試験:平成29年1月31日(火)
1限:数学(9:00~10:30)
2限:英語(11:20~12:50)
3限:理科(14:10~16:40)

第2次試験:平成29年2月11日(土)・2月12日(日)[いずれか1日]
1限:適性試験(9:00~9:30)
2限:小論文(10:20~11:20)
3限:面接(13:00~16:00)
※第1次試験合格者のみに対して行う。

2.2 試験範囲・試験時間
(試験範囲)
生物基礎・生物全範囲

(試験時間)
2科目合わせて2時間30分(150分)

2.3 配点
(前期日程)
英語(100点)
数学(100点)
理科(200点)
※全教科に基準点を設け、1科目でも基準点に達しない場合は、不合格となることもある。
適性検査:参考にする。
小論文(100点):読解力、理解力、文章表現力、論理性等を評価する。
面接(100点):将来医療を担う人材としての目的意識、態度、表現力、積極性、協調性、社会性等を総合的に評価する。

2.4 出題の傾向と特徴(概要)
聖マリアンナ医科大学の問題の特徴としては、論述問題がメインとなっていることである。他大学の私大医学部の特徴としては全問マークシート方式も珍しくないため、併願の受験生にとっては、当大学用に論述対策が必要になってくる。字数指定がないものもあれば、10字以内などの非常に短いものもある。

大問は3つからなり、記述と選択問題がほとんどであるが、記述問題の割合が圧倒的に多い。基本単語もマークシート方式であれば難なく解答できる受験生も、記述慣れしていなければ得点し損なうことも多いため、注意しておきたい。大問のうち植物の分野が出るかどうかは年度によって異なり、3題ともに生体からの出題であることも多い。

出題形式は長文のリード文(1ページに及ぶ)に適語補充や下線部説明が施された形になっているが、実験系統の考察問題が主体になっている。特筆しておきたいことと言えば、初見問題がほとんどであり、典型的な問題が少ないことであろう。ただし、問われる用語自体は教科書の範囲を逸脱することのない標準的なものである。

計算問題は各大問に少なくとも1題は配置されており、やはり典型的な計算問題は少ない。遺伝の問題などは問題文も長いため、一度理解できないと考えた場合は一度諦めて次の問題に進むなど、適切な時間配分を心がける必要がある。時間は2科目で150分であるため、1題に平均25分程度の時間しか使うことができない。長文を読解しながら記述もこなさなければいけないと考えると、かなりの効率的な解答能力と素早い読解力が問われる試験となっている。また、2012~2016年度の間では描図問題も出題されているため、教科書や資料集を用いる際は図やグラフに留意して学習をしていってほしい。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 細胞と分子
膜タンパクや浸透圧からの出題が多い。その他、細胞小器官などの細かい名称は問われたりしないが、生体系(特に遺伝情報)との融合問題に関連していることの多い単元である。直接問われることがなくてもしっかりと対策しておこう。

3.2 代謝
代謝は目立った出題があまりないが、問われる内容が酸化的リン酸化であったり、複雑な代謝経路であったりと覚えるべき用語が多いため、教科書レベルの基本をしっかり押さえておく必要がある。

3.3 遺伝情報の発現
聖マリアンナ医科大学の中で最も頻出の単元である。毎年、必ず1題は出題されたいるため、しっかりとした対策が必要となる。もちろん考察問題がメインであり、DNA 複製や転写、翻訳に関する問いやバイオテクノロジーの分野が毎年のように出題される。また、スプライシングの過程や遺伝子の組換え実験は頻出である。

3.4 生殖と発生
過去に中胚葉誘導が出題されているが、結果を知っている受験生は容易に解答にたどり着けたはずである。発生は新課程から新出単語がかなり増えた単元でもある。母性効果因子やBMP、中胚葉誘導と誘導タンパク質の関係、間充織と上皮の分化などを重点的に再確認しておこう。

3.5 遺伝
伴性遺伝、致死遺伝、条件遺伝などを中心に出題が多くなっているが、典型問題とは異なり、1~2ページに及ぶリード文を読解しながらの計算問題なので難易度は非常に高いと言える。

3.6 動物の反応と行動
2013年度以前は毎年出題があった単元だが2016何までの間では目立った出題がない。2017、2018年には出題が復帰してくる可能性も多いので十分注意しておく必要がある。

3.7 植物の環境応答
植物ホルモンや花芽形成の2大分野を筆頭に出題が続いている。光条件の考察実験や植物ホルモンの作用は試験前にしっかり確認しておく必要がある。発生の単元同様、青色光受容タンパク質やオーキシン輸送タンパクなど新出単語が多く注意すべき単元である。

3.8 生物の多様性と生態系
生態系、環境破壊、植物群落、個体群など、進化の分野と合わせて出題がある分野である。受験日程のギリギリになって対策するなどはしないようにしよう。資料集などで細かい知識を補強しておくとよい。

3.9 生命の起源と進化、生物の系統
地質時代や動物界の分類、系統樹の計算、ハーディーワインベルグの計算は頻出である。2015年にはヒトの進化について細かく問われることもあったため、山を張らずにしっかりとした対策をしておこう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

■Step.1 用語・定義の確認
基本的な用語は教科書を読んでまとめておくとよい。一つの用語に関してまとめるよりも、その内容に関することをまとめておく方が応用力がつきやすいだろう。他の分野との関連性を意識すること以外に、グラフや模式図を書き出したり視覚を用いた学習も心がけよう。定義は単語を見た瞬間、瞬時に頭に思い浮かぶくらいまでにレベルアップしていってほしい。

参考書
・『チャート式 新生物、生物基礎』(数研出版)
・『大森徹の最強講義』(文英堂)
・『大学入試の得点源(要点)』(文英堂)
・『生物 知識の焦点』(Z会出版)
・『理解しやすい生物、生物基礎』(文英堂)
・『田部の生物基礎をはじめからていねいに』(東進ブックス)
・『生物基礎が面白いほどわかる本』(中経出版)

初学者は、いきなり問題を解き始めるよりも参考書や教科書を使って生物現象や用語の定着に努めるほうが効率的である。用語が定着した後は、問題集でアウトプットしていこう。リードやセミナーを使う際の注意点としては、いきなり発展問題などはやらずに、セミナーのプロセスやリードにあるリードBなど基礎問題の反復練習に努めるほうが効率がよい。これらの問題集の解説は簡素なことも多いため、教科書で調べたり、身近な先生などに指導をお願いするのもよいだろう。

問題集
・『基礎問題精講』(旺文社)
・『らくらくマスター 生物・生物基礎』(河合出版)
・『生物用語の完全制覇』(河合出版)
・『セミナー 生物』
・『リードα 生物』
・『リード light 生物 生物基礎』

■Step.2 実験、考察問題への取り組み
聖マリアンナ医科大学では典型的な考察問題は少なく、問題文を読解する力が非常に重要となってくる。したがって、標準的な問題を数多くこなし、早い段階から重要問題集や標準問題集などの問題文の長い考察問題に取り組むようにしたい。1周目の取り組み方としては、しっかりリード文を読んで自分で考えて答えを導き出しで見ることである。この時点で完璧な答案を作る必要は全くなく、わからなかった問題は解答解説を理解することを心がけよう。
また、重要問題集や標準問題集は考察問題がメインであるが、この問題集は国立大学の問題を多く掲載しており、記述対策にもなるため聖マリアンナ医科大学の対策としても十分に役立つだろう。

最後に余裕のある受験生は過去問に行く前に、考える生物100選を使ってみるのもよい。考察問題は重要問題集などと重複することもなく、傾向も似ているため良い練習教材になるだろう。難易度は聖マリアンナ医科大学よりも若干高めである。

・『セミナー 生物』
・『リードα 生物』
・『生物の良問問題集』(旺文社)
・『基礎問題精講』(旺文社)
・『生物重要問題集』(数研出版)
・『生物標準問題精講』(旺文社)

■Step.3 計算問題への取り組み
計算問題は、個別に対策しておく必要がある。セミナーやリードαなどの網羅系問題集にも計算問題は含まれているが、計算問題に対する網羅性はあまりよくない。

『大森徹の生物 計算・グラフ問題の解法』(旺文社)
『大森徹の生物 遺伝問題の解法』(旺文社)

聖マリアンナ医科大学は標準レベル以上の計算問題が毎年、数問出題されるため必ず個別に対策しよう。特に、遺伝、神経の伝導速度、ミクロメーター、浸透圧、塩基対数の計算、ハーディー・ワインベルグの法則、系統樹、生体系に関する計算などは頻出である。 公式を暗記することも大切であるが、公式の導出過程を理解し、忘れないような学習をしていくことが重要である。また、計算問題に関する注意点であるが、計算問題のみが記述であることが多いため、選択肢に頼ることができず、自力での完答が求められる点に注意しておこう。

■Step.4 過去問・模擬問題を用いた演習
Step1~3が終了したら、過去問を解き始めよう。過去問は、できれば夏明け辺りから始めたいところである。もちろん、もっと早い段階で実力がついていれば、過去問に着手してもよい。よく直前期になるまで過去問を解かずに取っておくという話を聞くが、step1を終えたころに一度過去問を解いてみるといいかもしれない。どういった単元が頻出しているのか、難易度はどのくらいか、ということがイメージしやすくなるだろう。
また、過去問を解くときには時間を計るようにしよう。いくら正答率が高くても時間内に解ききれなければ意味がないからである。

(参考)
聖マリアンナ医科大学|受験案内|アドミッションポリシー・カリキュラムポリシー・ディプロマポリシー