目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向
  3. 出題の特徴
    1. 理論化学
    2. 無機化学
    3. 有機化学
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 高校化学のバックグラウンドを掴もう!
    2. 高校化学の概要を知ろう!
    3. 教科書を読んで、実際に問題を解いてみよう!
    4. 定番問題を押さえよう!
    5. 過去問演習を通して傾向を理解しよう!
    6. 入試本番へラストスパート!

1. はじめに

聖マリアンナ医科大学の化学の入試問題は、標準的なレベルの問題で構成されています。思考力を必要とするような難易度の高い問題は少ない一方で、出題傾向はやや特殊です。本学に特徴的な出題傾向として、「論述問題が必ず出題されること」「天然有機の出題が多いこと」が挙げられます。標準的な問題集でしっかりと力を付けるだけでなく、十分な傾向対策が求められます。

2. 概要

2.1. 試験日
第1次試験:平成29年1月31日(火)
1限:数学(9:00~10:30)
2限:英語(11:20~12:50)
3限:理科(14:10~16:40)

第2次試験:平成28年2月11日(土)・2月12日(日)[いずれか1日]
1限:適性試験(9:00~9:30)
2限:小論文(10:20~11:20)
3限:面接(13:00~16:00)
※第1次試験合格者のみに対して行う。

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
化学基礎・化学

(試験時間)
2科目で150分

2.3. 配点
(前期日程)
英語(100点)
数学(100点)
理科(200点)
※全教科に基準点を設け、1科目でも基準点に達しない場合は、不合格となることもある。
適性検査:参考にする。
小論文(100点):読解力、理解力、文章表現力、論理性等を評価する。
面接(100点):将来医療を担う人材としての目的意識、態度、表現力、積極性、協調性、社会性等を総合的に評価する。

2.4 出題の特徴(概要)
大問数は毎年変動していますが、解答時間に対する問題量は少ないです。じっくりと問題に取り組める上に、知識問題が全体的に多いため、計算ミスは絶対に避けなくてはなりません。また本学の入試問題の特徴として、論述問題が多いことと天然有機からの出題が多いことが挙げられます。

論述問題で問われることは、「基本的な用語説明」及び「現象が起こる理由の説明」が中心です。基本用語は、教科書太字で書かれているような基本的な用語が大半ですが、ここ数年は計算問題の比重が多くなり用語説明は減少傾向にあります。しかし毎年出題されているので十分に対策して下さい。

有機化学が問題の半分以上を占めている年もあり、特に天然有機に関しては頻出です。そのため、生物受験者の方が有利な試験でもあります。ただマニアックな知識が聞かれるわけではなく、教科書に書いてある知識がほとんどです。物理受験者が受験する場合は、天然有機に関して、教科書を利用して十分に対策して下さい。

問題のレベルとしては、思考力を必要とするような問題はほとんど出題されず、問われていることは典型的な内容ばかりです。天然有機の知識を付け、記述の対策をしっかりと行えば、十分に合格点を取ることが出来ると思います。

3. 出題の特徴(詳細)

3.1 理論化学
高校化学で登場する様々な現象について、定性的に理解しているかを問うような問題が多く出題されています。知識問題が中心ですが、大半は教科書に載っている基本的な用語です。原子の構造と化学結合に関しては他大と比べると出題が多く、この範囲の基本的な用語は論述でもよく出題されています。基本的すぎて書きにくいものも多いので、模範解答を作っておきましょう。化学現象に関する論述も多いので、定性的な部分の理解をしっかりとしておくことが重要です。また計算問題は近年出題が増えてきているものの、標準的な問題が多いので、標準的な問題集を一通り終わらせておけば対策としては十分です。

3.2 無機化学
出題傾向が年によってバラバラで、大問題中1題出ることもあれば、一題も問われない年もあります。出題される年も難しい知識が聞かれることはないので、標準的な問題集を一通り終わらせておけば対策としては十分です。

3.3 有機化学
一般的に有機の問題といえば構造決定ですが、そのような問題が問われることは少ないため、標準的な問題集を終わらせておけば問題はありません。出題内容としては、糖類やアミノ酸などの天然有機関連が多く出されています。他大では、天然有機の範囲は多くても大問1題程度ですが、本学では二題問われる年もあり、それは他大にはない傾向です。知識を使って解く問題が多いので、しっかりとした知識を身に着けることを心がけてください。この分野はややマニアックな知識が問われやすいですが、本学で出ることは極めて教科書的な問題なので、特別な対策の必要ありません。天然有機は教科書の最後の方に登場するため、現役生は対策が疎かになりやすいので注意したいところです。

4.勉強法

■Step.1:高校化学のバックグラウンドを掴もう!
下記の問題集を使い、中学理科における化学範囲の復習を行い、高校化学に備えましょう。

○参考書
『大人のやりなおし中学化学』(サイエンス・アイ新書)
○問題集
『化学 レベル別問題集1』(東進ブックス)

■Step.2:高校化学の概要を知ろう!
Step.1をクリアしたら、いよいよ高校化学の内容に踏み込みます。まずは教科書を用意しましょう。教科書をスラスラ読むことが出来て、例題や章末問題がサラッと解けてしまう人はStep.3に進んで下さい。

教科書では難しくて読んでも良く分からないという人は、下記の参考書を使って高校化学の概要をまず押さえていこう。

○参考書
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-無機化学+有機化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学2+有機化学2-』(東進ブックス)
会話形式なので、教科書ではとっつきにくい人にも読みやすいのでオススメです。

■Step.3:教科書を読んで、実際に問題を解いてみよう!
参考書で知識を付けたら教科書の内容理解に移っていきましょう。各章ごとに教科書を読むことと問題集を解くことを交互に進めていこう。最初は読んでも中々理解に結びついていかないかもしれないが、徐々に重要な表現や覚えなければいけないことが分かってくるはずである。最終的に教科書の例題や類題、章末問題が自力で全て解けるようになったら次のStepに進もう。

○問題集
『セミナー化学』(第一学習社)
『リードα』(数研出版)
教科書傍用問題集です。Step.2では、発展問題まで触れなくても構いません。まずは教科書レベルの内容を身に着けることが最優先です。

『化学 入門問題精講』(旺文社)
『化学 レベル別問題集2(東進ブックス)』
『らくらくマスター化学基礎・化学』(河合出版)
入試の超基本問題を集めた問題集です。偏差値40〜55の方を対象にしています。

○計算問題集
『大学入試 ゼロからはじめる 化学計算問題の解き方』(中経出版)
化学の計算には、小数や指数・対数の計算が必ず出てきます。苦手な人はこれを使って練習しましょう。単位計算についてまとめてあるのもオススメポイントです。

■Step.4:定番問題を押さえよう!
教科書の章末問題レベルがしっかりと押さえられたら、次はもう少し大学受験で定番の問題の解法を押さえていきましょう。間違えた問題は、そのつど教科書を振り返り、覚えていない知識はしっかりと覚えてしまいましょう。このタイミングで教科書精読の二週目を行うと効果的です。化学という教科は、単元同士の繋がりを問われることも多いので、教科書の精読二週目では思わぬ発見があったり、理解も深まると思います。また、入試問題には、教科書に載っていないことが出ることもあります。そんなときのため、辞書的に使える参考書もこの段階で用意しておきましょう。

○解法習得用参考書
『鎌田の理論化学の講義』(旺文社)

『福間の無機化学の講義』(旺文社)

『鎌田の有機化学の講義』(旺文社)
参考書と問題集がセットになっています。各章で重要な部分と対応する例題および一般的な解法パターンがまとめてあります。原理的な部分に踏み込んでおり、やや解説が難解だが、教科書では補い切れない解法の整理が出来るのが特徴です。

○問題集
『セミナー化学』(第一学習社)
『リードα』(数研出版)
教科書傍用問題集です。Step.3では、発展問題までしっかり解きましょう。

『レベル別問題集3(東進ブックス)』
『基礎問題精講』(旺文社)
『化学重要問題集』(数研出版)
『化学の新演習』(三省堂)(☆2つまで)
入試の標準的な問題を集めた問題集です。偏差値50〜65の方を対象としています。

○辞書的に活用
『チャート式シリーズ 新化学基礎・新化学』(数研出版)
教科書と比べ、重要項目が整理されていることと、図がふんだんに盛り込まれているのが特徴です。
『化学の新研究』(三省堂)
高校化学を超えた発展的な内容が盛り込まれており、より深く理解したい人に最適です。

このレベルがクリア出来ている人は次のステップに進んで下さい。このレベルをクリアしているということは、センター過去問あるいはマーク模試で安定して80点以上のスコアが出せることを意味します。

■Step.5:過去問演習を通して傾向を理解しよう!
ようやく準備ができました。過去問演習に入りましょう。過去問演習は10年分程度、必ず理科二科目セット140分しっかりと計って行って下さい。また、本Stepでは下記のように過去問演習を行って下さい。

1 しっかりと時間を計って解く
2 解き切れなかった問題は、時間を計らずに最後まで解く
3 解答の採点を行う
4 解説を読み、考え方・解き方を理解する
5 問題を分析し、自分への課題を見つける
6 本番を想定した戦略を練る
7 課題を解決する(足りない知識や解法を身に付ける)
8 次年度の演習に進む

まず1年分解いてみて下さい。恐らく時間が厳しいと感じる人は少ないのではないでしょう。スピードよりも正確性にポイントを置き、正答率を上げるということが聖マリアンナ医科大の入試では大事になってきます。時間に余力があるのであれば、検算にどの程度時間を割くかということもポイントになってくるのではないしょうか。

・『聖マリアンナ医科大学』(教学社)

■Step.6:入試本番へラストスパート!
本学の入試問題は、傾向がはっきりとしています。過去問を解いてもらえれば分かると思いますが、論述問題と天然有機の出題が多く出題されるのでしっかりと対策を練りましょう。標準的な問題が多いので、時間の許す限りStep.4に戻って復習を行って下さい。

・論述対策
“原子とは何か説明しなさい”のように基本的すぎて書きにくいものが多く出題されます。過去問で出された問題も再利用されていることがあるので、過去問に出てきたものは必ず模範解答を作りましょう。傾向として教科書の各章の最初に登場するような基本的な用語が多いので、過去問に出ていないものでも模範解答を作っておくと良いでしょう。

・天然有機の対策
教科書をしっかりと振り返りましょう。思考力が必要な問題が問われている訳ではないので、まずは教科書に書かれていることを覚えることが先決です。ATPや核酸の構造、呼吸と光合成の反応など生物選択者は見慣れているので差が付きやすい部分です。しっかりと対策しましょう。