目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 理論化学
    2. 無機化学
    3. 有機化学
    4. 高分子
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の振り返り
    2. 知識の補強
    3. 解法パターンの習得と計算力の増強
    4. 定番問題の習得
    5. 過去問演習

1. はじめに

帝京大学医学部は、私立医学部の中では比較的入りやすいイメージを持たれている大学かもしれない。しかしながら、複数日受験が可能で、最高得点が採用されるため、かなり高得点を取らないと合格できないため、決して簡単な試験とは言えない。

帝京大学医学部の入試問題は、2015年度までは、英語・数学・物理・化学・生物・国語から3科目選択であったが、2016年度からは英語が必須となり、数学・物理・化学・生物・国語から2科目選択に変更された。

今までは、英語が苦手な受験生は国語を選択するなどして避けることができたが、2016年度以降はできなくなった。

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看護学部を卒業後、医学部受験に挑戦。卒業後わずか1年で合格を勝ち取った「教科書レベル」からの挑戦
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2. 概要

2.1 試験日
一般入試
平成28年2月1日(月)、2日(火)、3日(水)
※試験日自由選択制のため、3日受験することも1日ずつ受験することもできる。
・英語(必須)
・数学・物理・化学・生物・国語から2科目選択
・面接

センター利用入試
平成28年2月1日(月)、2日(火)、3日(水)
第1次試験:1月16日(土)、17日(日)
・外国語(英語、リスニング含む)・数学(数Ⅰ、数ⅠA、数Ⅱ、数ⅡB)・理科(物理、化学、生物)・国語(古典含む)から3科目選択
第2次試験:2月12日(金)
・英語長文読解、面接
※第1次試験合格者のみ

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・読解(発音、誤り指摘、空所補充、同意表現、同一用法、範囲表現、内容真偽、派生語、語形変化、内容説明)
・文法、語彙(同意表現、誤文訂正、語句整序)

(試験時間)
一般試験:
・外国語(60分)
・数学・物理・化学・生物・国語から2科目選択(合計120分)
・面接(5分程度)

センター利用試験:
一次試験:
・外国語(リスニング含む)(80分+リスニング)
・数学(数Ⅰ、数ⅠA、数Ⅱ、数ⅡB)(60分)
・理科(物理、化学、生物)(60分)
・国語(古典含む)(80分)

二次試験:
・英語長文読解(60分)
・面接(5~7分)

2.3 配点
・一般入試
非公表

・センター利用入試
一次試験:
各教科100点×3

二次試験:
非公表

2.4 出題の傾向と特徴(概要)
例年大問5つからなり、[1]は必須問題、[2-5]から3題選択となる。大問番号による決まった傾向はなく、小問集合の形をとることもある。どの分野も出題されるが、割合的には理論が多い。全体的には計算が少なく、知識問題でも選択が多い印象である。普通のレベルの問題を素早く丁寧に解くことが必要であり、センター対策問題集でどの分野も強化したい。生物や物理と比べると試験日程による難易度の差がほとんどないため、得意科目であれば試験科目として使いやすい。試験科目として使うかについては過去問から判断して欲しい。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 理論化学
例年2問程度出題されている。近年では、気体、溶解度、中和、コロイドの性質、銅の電解精錬、濃度変換、弱塩基の中和熱、凝固点降下、弱酸のpH、塩の加水分解、溶解度積、電気分解、酸化還元滴定、緩衝液、ベンゼンの不完全燃焼と、分野問わず、知識問題、計算問題を問わず満遍なく出題されている。問題は教科書レベルであるので、センター対策問題集などで苦手分野がないように補強したい。

3.2 無機化学
小問もあわせて、例年1問程度出題されている。近年は、無機化合物の性質から化合物を問う問題や、陽イオン、陰イオンの推定問題が出題されている。陽イオンをいかに分離するか、陰イオンをいかに分離するかについては確実に押さえておこう。教科書をしっかりと復習し、化合物の性質と溶解性に漏れがないようにしたい。

3.3 有機化学
小問もあわせて、例年1問程度出題されている。近年では、アニリンの性質、ベンゼンの反応性、炭化水素の反応、アルコールの酸化、油脂が出題されている。無機と同様に、有機化合物の性質から化合物を問われることが多いので、それぞれの官能基のもたらす性質についてはしっかりと押さえておこう。

3.4 高分子
例年1問弱出題されており、他分野に比べて頻度は低い。近年では、セルロースの利用、各糖の性質、元素分析値からのアミノ酸の推定が出題されている。単糖、二糖、多糖の性質、アミノ酸の性質といった基本的な部分は必須である。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

■Step.1 教科書内容の振り返り
教科書を用意し、一章ずつ読み込む。入試問題は、原則として教科書から出題される。帝京大では、ほとんどの問題が教科書レベルで、特に知識問題の出題比率が高い。まずは教科書の章末や例題などの解法について、自分で説明できるぐらい理解しておきたいところである。無機や有機に関しては、物質の性質に関連した問題が多いので、確実に高得点が取れるようにしておきたい。
 ただし、教科書の表現は初学者には少し難しいこともあるので、Step.1では全てを理解する必要はない。この段階では、各教科書の発展やコラムには触れなくても良い。ざっとどんなことが書かれているか整理していくと良い。読んでもすぐには理解出来ないという人は、下記の紹介されている参考書などを教科書の対応する箇所を合わせて読み込むと良い。また、実験装置や沈殿の色など目で見た方が記憶に残りやすいので、資料集も一冊用意しておくと良い。得た知識をどう使っていくのかについては下記の問題集を利用して、確認していくと良い。

○参考書
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-無機化学+有機化学1-』(東進ブックス)
『岡野の化学が初歩から身につく-理論化学2+有機化学2-』(東進ブックス)
『フォトサイエンス化学図録』(数研出版)

○問題集
『セミナー化学』(第一学習社)
『リードα』(数研出版)

■Step.2 知識の補強
Step.1で全体像を掴めたら、知識の補充を進めていこう。帝京大では、理論・無機・有機いずれも知識問題が多いので、知識問題で落とさないようにしっかりとここで整理して身に付けて欲しい。以下に各単元の注意すべきポイントとオススメの参考書について記載する。

◯理論化学
理論分野では、主に用語の定義、化学現象について自分の言葉説明できるのか、アウトプット主体で学習を進めて欲しい。万遍なく出題されているが、教科書レベルを超えるような内容については踏み込まなく良い。
『鎌田の理論化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

◯無機化学
化学物質の性質やイオン分析についての問題がよく出題されている。化学物質の色、におい、性質、反応など出題される内容は多岐に渡っているので、自分なりに情報を整理するなどアウトプットすることを念頭に置いた学習を進めて欲しい。良く出題される系統分析については、教科書に書かれているもので良いので、最初から最後まで自分の言葉で説明できるようになるまで訓練して欲しい。

『福間の無機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

◯有機化学・高分子
無機同様に有機でも化学物質の性質が問われることが多い。官能基ごとの性質や反応については、しっかりと整理しながら学習を進めて欲しい。アミノ酸や糖類に関する知識問題も良く出題されているので、しっかりと整理をした上で次のStepの問題演習に進んで欲しい。

『鎌田の有機化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

■Step.3 解法パターンの習得と計算力の増強
Step.3では、入試の定番である計算問題の解法習得を進めていく。帝京大学では計算問題の割合は少ないので、合格する受験生は確実に点数を取ってきていると思われる。ミスなく確実に得点を取れるように性格な計算力を身に付けることと解法パターンに穴を作らないように学習を進めて欲しい。下記の問題集や参考書を使い、標準的な計算問題の解法を身に付けていく。単位換算が苦手な人は、入試問題に入った時に思わぬ場所で躓かぬようにこの段階で克服しておこう。

『鎌田の理論化学の講義』(大学受験Doシリーズ)

『基礎問題精講』(旺文社)

『ゼロから始める化学計算問題』(中経出版)・・・ドリル形式になっているので、苦手な人はこちらを使って練習すると良い。
『化学計算問題の徹底整理』(数研出版)・・・入試レベルの計算問題が良いという場合は、こちらの問題集で練習すると良い。

■Step.4 定番問題の習得
ここからは実際の大学入試問題を使って、定番の問題の解法を押さえていく。帝京大学では、標準的な難易度の問題から出題されることが多い。一冊の問題集で良いので一問一問確実に理解を深めていくような学習が効果的である。穴のある分野を作らないように、この分野最近手をつけていないなと感じたらすぐに知識の補強や問題演習を行いましょう。

○問題集

『基礎問題精講』(旺文社)

『化学重要問題集』(数研出版)

『化学の良問問題集』(旺文社)

○参考書
『化学の新研究』(三省堂)

■Step.5 過去問演習
Step.1-4をクリアしたら過去問演習に入ろう。
『帝京大学(医学部)』(教学社)

本Stepでは下記のように過去問演習を進め、現時点での学力を分析することを忘れないでほしい。時間を計って解き、解き切れなかった問題は時間を計らずに最後まで解く。採点後、解説を読み、解き方を理解する。自分には何が足りなかったのか分析を行う。自己分析を元に基礎の補強(Step.4)を行い、次年度に進む。

過去問をある程度進めたら、同時並行で弱点補強を進めよう。帝京大が合格点が高いため、穴のある分野を作るのはNG。忘れていた知識を整理したり、計算のスピードや正確性を磨くことが合格への近道である。ちょっとした問題に足元をすくわれないようにしっかりと足場を固めよう。

問題の難易度や傾向を考えると東海大医学部の問題が帝京大の対策として有効である。また、知識重視の傾向にあるので、センター試験の正誤問題なども参考になり、学習に有効活用して欲しい。