目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
    1. 長文読解問題
    2. 英文法・語彙
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 基本単語、文法の定着
    2. 標準レベルの単語、文法問題に取り組む
    3. 長文問題に取り組む
    4. 英文和訳問題に取り組む
    5. 過去問・模擬問題を用いた演習に取り組む

mtp-ec
苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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1. はじめに

東北医科薬科大学は、宮城県仙台市の私立医科大学です。2016年に東北薬科大学が医学部を新設し、それに伴って大学名が東北医科薬科大学に変更しました。今まで東北地方の私立医学部は岩手医科大学のみだったのですが、新たに一校加わりました。

また、奨学金制度が充実していることでも知られており、初年度は定員100名のうち、およそ半数に奨学金が適用され、A方式の奨学金が付与されると、6年間の学費が400万円で済む(B方式でも最大で800万円)ため、経済的な理由で私立医学部をあきらめている人には朗報と言えるでしょう。

2. 概要

2.1. 試験日
一般入試
1次試験:2017年2月1日(水)
2次試験:2017年2月18日(土)

2.2. 試験範囲・試験時間・解答形式
(試験範囲)
・英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II
・数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数式、ベクトル)
・理科:『物理基礎・物理』、『化学基礎・化学』、『生物基礎・生物』の3科目から2科目選択。
・小論文
・面接

(試験時間)
1次試験
・数学(70分)
・英語(70分)
・理科(120分)※2科目選択
・小論文(60分)

2次試験
・面接

2.3. 配点
1次試験
・英語(100点)
・数学(100点)
・理科(200点)
・小論文(小論文の評価は、一次試験合格者選抜では使用せず、二次試験合格者選抜の時に使用する。)

2次試験
・面接

2.4.出題の特徴(概要)
東北医科薬科大学の入試はまだ2016年に始まったばかりなので、あまりデータの数が多くありませんが、以下、2016年の入試問題を基本として進めていきます。

試験時間が70分で、大問の数は5つです。内訳は、大問1と2に長文問題、大問3に文法の空所補充問題、大問4に誤文訂正問題、大問5に整序問題となっています。問題の難易度はセンターレベルで、一部文法問題に難問がありますが、それを除けば特に解きにくい問題ではありません。大問2の長文は医療系の英文でした。時間に対する問題量も適量で、特に急いで解かなければならないということもないでしょう。

文法問題では、文法のマニアックな知識よりも品詞の理解が重要です。というのも、選択肢がいずれもよく似た形をしており、品詞の知識に基づいて適切な選択肢を答えなければならないからです。この傾向は、長文の中にある下線部の和訳を選択する問題にも当てはまり、何となく英文を読む癖がついている人は苦戦するかもしれません。内容真偽問題は、全ての選択肢に関して正誤をつけなければならないため、消去法を使うことはできません。以上のことから、速読よりも精読を重視した試験傾向と言え、英文和訳問題は出題されませんが、英文和訳問題でよく行う、品詞や文型を分析する学習が効果的な対策と言えそうです。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 英文読解
・内容真偽問題
内容真偽問題では、すべての選択肢に関して、真偽を答えなければならないため、見落としをすることがないように、慎重に答えましょう。長文の長さはそこまで長くなく、また選択肢の中にキーワードが含まれているので、それを手がかりにすれば、解答の該当箇所を文章の中から特定するのは、そこまで難しくはありません。ただし、正確な文章理解ができていないと、正誤を誤ってしまうでしょう。

・空所補充問題
空所補充問題は、前置詞と接続詞の違いなど文法知識も重要ですが、文章の流れを読み取り、順接、逆接、因果関係などを答える問題も出題されます。文と文の関係、段落と段落の関係を常に考えて長文問題に取り組みましょう。

・同義語問題
容易なレベルの同義語問題は、文章を見なくても単語と選択肢を見れば解答できる問題もありますが、東北医科薬科大学の場合、前後の文章を読まなければ解答が難しい問題もあります。解答する際は、前後とうまくつながるかどうか確認を忘れないようにしましょう。

・下線部和訳問題
下線部和訳問題は、いわゆる通常の記述式で訳を書かせるタイプではなく、正しい和訳を選ぶ選択式の問題となっています。一見、記述よりも簡単そうですが、選択肢がいずれも似たような日本語表現となっており、一見したところどれが正解なのかわかりにくくなっています。すなわち、精読力が無いと誤った選択肢を選んでしまいがちな問題だと言えます。

3.2 英文法・語彙
・空所補充問題
空所補充問題は、いわゆる文法問題も出題されますが、選択肢一つが長い(5単語を超えるものもある)ので要注意です。難易度が高いというわけではないのですが、それらの選択肢に共通して言えるのが、よく似た選択肢となっているという点で、やはり精読力が無いと、どれでも正解なのではないかと思ってしまうことでしょう。自分が選択したものを頭の中で訳してみて、意味がおかしくならないか、文法的に誤り(態が逆ではないか、関係代名詞の後ろが不完全文になっているか、仮定法になっていないか、など)がないかといったことに注意しましょう。

・誤文訂正問題
誤文訂正問題は、基本的なレベルの問題です。2016年の問題は、MARCHレベルの問題よりも易しく、今後難化するかもしれません。基本レベルの問題を中心に精度を上げ、MARCHレベルの問題にも対応できるようにしておきましょう。空所補充問題と同様に、誤文訂正問題においても正確な文法知識が不可欠になります。時制、前置詞と接続詞の違い、仮定法、関係代名詞と関係副詞の違いなど定番なひっかけパターンに慣れておきましょう。

・整序問題
整序問題は選択肢が5択から9択と幅広くなっていましたが、選択肢の多い問題も途中で分割されている問題もありますし、また連続している問題も決まり表現に気づいてしまえば、比較的容易に解ける問題でした。5問中、1問は私立医学部レベルの難問があったため、ここまで対策ができている人は一歩合格に近づくことができるでしょう。

4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介

■Step.1:基本単語・文法の定着
東北医科薬科大学の長文は、概ねセンターレベルの難易度と言えるので、基本単語をしっかりと押さえておけばかなり読めるはずです。加えて、文法問題では品詞と文型の知識が重視される問題形式となっているため、単語の意味だけを覚えるのではなく、品詞(特に前置詞と接続詞は、意識していない人が多い)まで覚えるように努めましょう。

『キクタンBasic4000』(アルク)

『システム英単語 Basic 改訂新版』(駿台文庫)

次に、文法の基礎知識を固めましょう。文法は単独問題が数多く出題されることに加え、長文問題の中でも空所補充問題は実質的に文法問題としての要素が強いため、文法力が無い状態では戦えません。下記に挙げる以外でも構いませんが、初めは簡単ですぐに終わりそうなものから取り掛かりましょう。また、文法は何周か繰り返しながら徐々に身についていくものなので、最初の1周で全て定着しなかったとしても気にする必要はありません。

『英文法・語法 SPEED攻略10日間』(Z会出版)

文法問題を解いていて不明点が出てきたら、早めに質問をしてください。そのような環境になければ、文法参考書が分かりやすくまとまっているので、参考にしてみましょう。

『総合英語Forest』(桐原書店)

『チャート式 基礎からの新総合英語』(数研出版)

■Step.2:標準レベルの単語、文法問題に取り組む
次に標準レベルの単語帳に取り掛かりましょう。このレベルまで定着させれば、東北医科薬科大学のレベルであれば十分に対応することができます。初めから完璧に覚えるのは難しいと思うので、1周目は太字の意味を覚え、2周目に細字の意味を覚え、3周目には派生語まで覚え、という具合に何度かに分けて覚えた方が効率が良いかもしれません。

『英単語ターゲット1900』(旺文社)
『システム英単語』(駿台文庫)

また、文法問題についても標準レベルの問題集に取り組んでください。文法問題集に関しても、重箱の隅をつつくようなレベルの問題が出題されるわけではないので、下記に紹介するレベルの問題集が完璧に身についていれば、十分に対応することができるはずです。

『改訂版 アップグレード 英文法・語法問題』(数研出版)

『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』(桐原書店)

『即戦ゼミ3英語頻出問題総演習』(桐原書店)

上記問題集は4択問題が中心となっていますが、東北医科薬科大学では整序問題と誤文訂正問題が出題されます。苦手だと感じている人は、それらの傾向に特化した問題集を解いておくと効果的です。

『3ステップで解く!英語整序問題の必勝テクニック』(旺文社)

■Step.3:長文問題に取り組む
東北医科薬科大学の長文問題は、他の私立医学部のものに比べると、比較的簡単な部類に属します。ただし、各選択肢がよく似ており、何となく英文を読む癖がついている人は、正解の選択肢を選び出すときに迷ってしまうかもしれません。速読力をつけることも重要ですが、本学の問題に限っては、一文を正確に読むことがより重要になります。

下記に挙げる長文問題集はレベルごとに分けられているので、自分に合ったものを選び、解いてみてください。先ほども述べた通り精読力が重要になるので、問題を解き終わった後にしっかりと和訳まで確認して完全な理解に努めましょう。全問正解だったから復習は必要ないという考えは捨ててください。

『英語長文レベル別問題集 (3) 標準編』(東進ブックス)

『やっておきたい 英語長文500』(河合出版)

■Step.4:英文和訳問題に取り組む
東北医科薬科大学では、英文和訳問題が出題されることはありませんが、文法、長文問題ともに精読力が試される問題が出題されるので、英文和訳問題に取り組み、一文を正確に理解することができるようにしなければなりません。もちろん、ある程度は長文の演習と復習を通じて養うことができますが、英文和訳問題はより効果があります。

ただ、気を付けていただきたいのは、一部の難関大学で出題されるような構造が複雑な英文を解釈しなければならないわけではないので、そちらに傾倒して時間を裂くのは無駄です。英文和訳の参考書で代表的なものをいくつか挙げておきます。

『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)

『大学受験のための英文熟考 上・下』(旺文社)

『英文解釈の技術100』(桐原書店)

■Step.5:過去問・模擬問題集を用いた演習に取り組む
Step3まで終了したら、過去問に取り組んでください。とは言っても、過去問は2016年からしかないので、あまり数は手に入りません。そこで、他大学の過去問、自分が苦手な単元を演習するといった学習がメインになるかと思います。今のところ、時間は意識するほど厳しくありませんが、できるだけ速く解くように意識することによって、①同じ時間でも多くの学習をすることができる、②時間の厳しい他大学を併願する際に役立つといったメリットがあるので、自分を追い込んで解いてほしいと思います(いい加減に解けと言っているわけではないので、誤解しないようにしてください)。

私立医学部の長文が掲載された問題集には、下記のものがあるので、一度取り組んでみてください。

『私大医学部への英語』(学研教育出版)