目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
    5. 合格得点
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 教科書内容の確認
    2. 基礎問題で解法をインプット
    3. 標準問題でアウトプットの練習
    4. 物理という名の道具を使う職人になろう:応用・発展レベルの問題演習
    5. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

東北大学は、「研究第一」と「門戸開放」の理念を掲げ、世界最高水準の研究・教育を創造することを目標に掲げています。平成26年度には文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援(トップ型)」に採択されました。この事業は、我が国の高等教育の国際競争力の向上を目的に、海外の卓越した大学との連携や大学改革により” 徹底した国際化”を進める大学に対し重点支援が行われるものです。
また、東北大学は、日本初の「女子学生」が誕生した大学です。東北大学が誕生した明治末頃の日本の大学は、旧制高校を卒業した男子学生のための学校であり、正規の学生身分で女性が大学に入学することは考えられていませんでした。そのような中で3人の女子学生の入学を認めたのです。
このように、東北大学は誰にでも開かれた広い視野を持って研究を行っている大学だと言えるでしょう。

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苦手だった英語でほぼ満点を取って国立千葉大学医学部に現役合格した話。
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2. 概要

東北大学には一般入試のほか、AO入試、科学オリンピック入試、国際バカロレア入試、帰国生徒入試など、学部によって様々な入試形態がありますが、ここでは一般入試について説明します。

募集人員

理学部
 数学系(数学科) 前期28人、後期8人
 物理系(物理学科、宇宙地球物理学科) 前期86人、後期20人
 化学系(化学科) 前期50人、後期13人
 地球科学系(地圏環境科学科、地球惑星物質化学科) 前期30人、後期10人
 生物系(生物学科) 前期28人、後期7人
 

医学部
 医学科  前期105人
 保健学科(看護学専攻)  前期50人
 保健学科(放射線技術科学専攻)  前期29人
 保健学科(検査技術科学専攻)  前期29人

歯学部
 歯学科 前期37人

薬学部
 創薬科学科、薬学科 前期60人

工学部
 機械知能・航空工学科 前期159人
 電気情報物理工学科 前期170人
 化学・バイオ工学科 前期79人
 材料科学総合学科 前期79人
 建築・社会環境工学科 前期75人

農学部
 生物生産科学科、応用生物化学科 前期112人

2.1 試験日

前期日程(全学部)
出願期間
 平成30年1月22日(月) ~ 1月31日(水)
第1段階選抜の結果発表
 平成30年2月7日(水)
個別学力検査実施日
 平成30年2月25日(日)、26日(月)
合格発表日
 平成30年3月9日(金)
手続締切日
 平成30年3月12日(月)~15日(木)

後期日程(経済学部、理学部のみ)
出願期間
 平成30年1月22日(月) ~ 1月31日(水)
第1段階選抜の結果発表
 平成30年2月7日(水)
第2段階選抜個別学力検査実施日
 平成30年3月12日(月)
合格発表日
 平成30年3月22日(木)
手続締切日
 平成30年3月25日(日)~27日(火)

2.2 試験範囲・試験時間

(試験範囲) 
英語:コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III
数学:数学I・数学II・数学III・数学A・数学B(数列、ベクトル)
物理:「物理基礎」、「物理」
化学:「化学基礎」、「化学」
生物:「生物基礎」、「生物」
地学:「地学基礎」、「地学」

(試験時間)
・数学 150分
・理科 150分(2科目)
・外国語 100分

2.3 配点

前期日程
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後期日程
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(注)第1段階選抜には利用します。

第1段階選抜倍率
理学部 約4倍
医学部医学科 約3倍
医学部保健学科 約3倍
歯学部 約4.5倍
薬学部 約4倍
工学部 約4倍
農学部 約4倍

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

東北大の理科は2科目で150分、記述式の出題です。例年大問3題で構成されています。第1問が力学分野、第2問が電磁気学分野からの出題という形式が続いています。少なくとも直近15年間は原子分野からの出題はありません。

いずれの分野からも深い思考力や幅広い視点が求められる良問が出題されており、応用問題を扱う問題集でもたびたび引用されています。また、グラフを選択する問題も出題されており、総合的な力が問われる入試と言えるでしょう。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 力学

例年、第1問で出題されています。近年出題されたテーマは、「2物体の衝突」、「単振動する斜面上にある物体」、「U字型の壁面上を運動する物体」、「2つのばねでつながれた物体の円運動」、「半球内部にある物体の運動」、「直列接続の2つのばねにつながれた2物体」などです。

「単振動」が頻出テーマですが、状況設定は様々です。また、2物体以上が関係する運動がほとんどですので、どの観測者から見ているのか、はたらいている力などを適切に考えなければいけません。

3.2 電磁気学

例年、第2問で出題されています。近年出題されたテーマは、「静電場、静磁場中にある荷電粒子の運動」、「平行板コンデンサー」、「RLC直流回路」、「磁場中を運動する導体棒」などです。

「磁場中を運動する導体棒」が頻出テーマですが、コイルやコンデンサーが含まれる回路を構成しており、一筋縄ではいきません。また、回路においてはダイオードが含まれている場合も多く、ダイオードに関係する問題が出題される割合は他大学に比べて多いので、ダイオードに関する問題には慣れておいた方がいいでしょう。

3.3 熱力学

およそ2年に1回の割合で、第3問で出題されています。近年出題されているテーマは「仕切りで仕切られた2気体の状態変化」に関するものがほとんどです。そういう意味では対策しやすい分野だと言えます。しかしながらこの分野は、各状態変化の特徴やグラフとの関係、成り立つ物理法則への理解や計算力などが総合的に問われる分野ですので、もれなく理解して問題を解き切ることができるだけの準備はしておきましょう。

3.4 波動

およそ2年に1回の割合で、第3問で出題されています。近年出題されたテーマは、「気柱の共鳴」、「光の屈折」、「平面波」、「ドップラー効果」、「回折格子」などです。「光(波)の屈折」に関する出題が多く、波面の様子を表すグラフを選択する問題がしばしば出題されているのが特徴です。また波を表す式を用いる出題もあるので、万遍なく学習する態度が必要でしょう。

3.5 原子

少なくとも直近15年間は出題がありません。しかし、今後も出題がないとは言えないので対策はしておきましょう。光電効果やコンプトン散乱、核反応など典型的な設定の問題は確実に解けるようにしておきましょう。その上で、上位大学の過去問演習などを通して様々なタイプの問題を演習しておくとよいでしょう

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 教科書内容の確認

教科書で扱われている現象の理解し、語句の定義を正確に覚え、公式の導出が確実にできるようになることが第一段階です。グラフや図などがある事項については、現象とグラフ、グラフと式の関係も自分のものにしましょう。公式の導出は自分でできるようになって下さい。その過程で物理現象をより深く理解でき、問題を解くうえで必ず大きな力になります。そして、自分で導出ができるようになったら答案を書くつもりで書いてみて、添削してもらうと良いでしょう。教科書以外にも例えば、

『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』(東進ブックス)
『橋元の物理をはじめからていねいに【改訂版】力学編』(東進ブックス)
『橋元の物理をはじめからていねいに【改訂版】電磁気編』(東進ブックス)
『橋元の物理をはじめからていねいに【改訂版】熱・波動・原子編』(東進ブックス)
『宇宙一わかりやすい高校物理(力学・波動)』(学研教育出版)
『宇宙一わかりやすい高校物理(電磁気・熱・原子)』(学研教育出版)
『秘伝の物理講義(力学・波動)』(学研プラス)
『秘伝の物理講義(電磁気・熱・原子)』(学研プラス)

などの参考書が、現象や公式の成り立ちについての理解を助けてくれるでしょう。また図説を持っている人は図説も読んでおいてください。

4.2 基礎問題で解法をインプット

教科書で学習した内容を実際の問題に使う練習です。基礎的な問題は解ける人にはこの段階は飛ばしても構いません。ただし、次段階以降で少しでも不確かであったり不安だったりする分野、単元、問題のタイプがあれば、必ずこの段階に戻って解消するようにして下さい。

この段階は、基礎的な典型問題をできるだけ短時間で解けるようになるのが目標です。問題演習には、
「物理のエッセンス」(河合出版)
『物理[物理基礎・物理]入門問題精講』(旺文社)
などを用いるのが良いでしょう。この段階では自分で問題を解く必要はありません(もちろん、解けるようであれば解いても構いません)。まずは「どのような状況設定の時にどのような解法を使うのかをインプットする」というところに重点を置きましょう。

『為近の物理基礎&物理 合格へ導く解法の発想とルール(力学・電磁気)【パワーアップ版】』(学研プラス)
『為近の物理基礎&物理 合格へ導く解法の発想とルール(波動・熱・原子)【パワーアップ版】』(学研プラス)
『秘伝の物理問題集[力学・熱・波動・電磁気・原子](ひとりで学べる)』(学研プラス)
『秘伝の物理問題集High[力学・熱・波動・電磁気・原子](ひとりで学べる)』(学研プラス)

なども、どのように問題を解くのかを丁寧に解説しているので参考になると思います。解答・解説をしっかり読んで、別解などもしっかりインプットしましょう。問題を見た瞬間に正しい解法が思い浮かぶようになればこの段階は終了です。

4.3 標準問題でアウトプットの練習

次の段階は、大学受験における定番の問題で実際に問題が解けるかを演習していきます。この段階の問題演習には、

『良問の風 物理 頻出・標準入試問題集』(河合出版)
『物理[物理基礎・物理]基礎問題精講』(旺文社)

などを用いると良いでしょう。

基礎段階でインプットした解法を、入試標準レベルで正しく使うことができるようになることが目標です。この段階では必ず自分の手で解いてみて下さい。その時には基礎段階で身に付けた解法をどのように活用するのかを意識しながら解きましょう。問題を見た瞬間にどのような解法を使うのか最低1つは思い浮かべられない場合は前段階に戻った方が良いかもしれません。自分が思い浮かべた解法で解けない場合もあるでしょう。その時には解答を見て自分の考えに何が足りなかったのかをしっかりと分析してください。学校の先生など身近にアドバイスをくれる人がいるのであれば、ぜひ聞きに行きましょう。
 
これらの問題集が一通りきちんととけるようになれば応用問題に取り組む基礎が身についたと考えられます。以下のような問題集に取り組んで、応用問題を解いてみましょう。現役生であれば、少なくとも夏休みには解き始めておいてほしいところです。

『名問の森 物理』(河合出版)
『実戦 物理重要問題集 – 物理基礎・物理』(数研出版)
『難問題の系統とその解き方』(ニュートンプレス)
『物理[物理基礎・物理]標準問題精講』(旺文社)
『体系物理』(教学社)

東北大学の物理はこの段階が本番レベルと同等です。現役生であっても夏休みからこの段階に入れるような学習を進めていく必要があります。学校の授業がまだ全範囲終わっていない人でも、既習単元については前段階までの範囲を確実に終わらせておきましょう。標準問題までには出てこなかった考え方や解法も出てくるでしょう。それらを理解するだけでなく、初見の応用問題に対して何に注目しなければならないのか、といったことにも意識を向けて下さい

4.4 過去問・模擬試験を用いた演習

最終段階は、実際に過去問を解いてみることです。赤本などを利用して時間を測りながら実際の入試のつもりで解いてみましょう。この段階のポイントは「時間を意識すること」、「問題文を適切に解釈して自分が知っている解法に当てはめること」です。

「時間を意識すること」ですが、「時間を意識すること」ですが、大東北大学は理科2科目で150分、物理は大問3題なので、単純計算で1題あたり25分となります。思考力や計算力を必要とされる難易度の高い問題では25分は短く感じられると思います。問題を解くときには常に時間を意識しましょう。

「問題文を適切に解釈して自分が知っている解法に当てはめること」に関して、特に見慣れない設定の問題の場合、問題文を解釈して自分が知っている解法に当てはめるということが問題になってきます。現象の理解、設問の意図の理解などが正しくできていたかのチェックは時間をかけて行いましょう。解答や解説に書いてあることを理解するだけでなく、問題文を読んだ時に設問の意図をどのように理解するのか、自分はどのように考えるべきだったのかをしっかりと吟味して下さい。
 
時間がある人は、実戦力と応用力を身に付けるために他大学の入試問題にも挑戦してみましょう。例えば東京大学や京都大学、大阪大学などの過去問にも挑戦してみましょう。また、河合塾や駿台予備校、東進ハイスクールでは、東北大学を志望する受験生向けに東工大模試を実施しているので、そちらも受験してみましょう。

(参考)
東北大学入試センター|ウェブパンフレット|入学者選抜要項2018