目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 試験日
    2. 試験範囲・試験時間・解答形式
    3. 配点
    4. 出題の傾向と特徴(概要)
  3. 出題の傾向と特徴(詳細)
  4. 試験対策・勉強法とおすすめ参考書紹介
    1. 単語と文法の基礎を固める
    2. 長文問題に取り組む
    3. 会話文問題に取り組む
    4. 英文和訳問題に取り組む
    5. 和文英訳問題に取り組む
    6. 過去問・模擬試験を用いた演習

1. はじめに

早稲田大学商学部は、慶應義塾大学商学部と並び、国内の私立大学商学部の中では最難関です。高校生の皆さんにとって、商学部で勉強することというのは、もしかしたらイメージが湧きにくいかもしれません。早稲田大学商学部の学部長である藤田教授は以下のように述べています。

商学とは「ヒト・モノ・カネ・情報等の諸資源の配分に関する機能や制度」を理論的かつ実証的に研究することで、経済社会を質・量ともに豊かにすることを目指す学問です。ここで強調したいことは、商学とは金儲けの技術を探求するのではなく、経済社会の発展に寄与することを目指す学問だということです。この点は、商学部生はもとより、多くの方々に理解して頂きたいと思います。

(引用元:早稲田大学商学部|学部について|学部長挨拶

このように、経済発展について学問的に学ぶことができるのが商学部です。学問分野もマーケティング、流通、金融、会計、労働経済など多種に分かれています。数ある大学の中でも早稲田大学は特にマーケティング分野の代表的な研究者である恩蔵直人教授が所属していることで有名です。

早稲田大学商学部には、より専門的な内容を学ぶために、公認会計士を目指す専門大学院(会計研究科)、ビジネス実務を目指す専門大学院(経営管理研究科)、研究職を目指す大学院(商学研究科)という3種類の大学院も用意されています。

難関大学ということに変わりはありませんが、それでも早稲田大学の看板学部と呼ばれる政治経済学部や法学部などに比べると少し入りやすいと言えるので、MARCHより上を目指している人は狙ってみる人が多く、例年倍率が10倍近くに及びます。

次章以降では、早稲田大学商学部の合格に必要とされる入試問題の傾向、勉強法について解説するので、参考にしていただければと思います。

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看護学部を卒業後、医学部受験に挑戦。卒業後わずか1年で合格を勝ち取った「教科書レベル」からの挑戦
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2. 概要

2.1 試験日

2月21日
10:00-11:30 外国語
13:00-14:30 国語
15:00-16:00 地歴公民 / 数学(15:00-16:30)

2.2 試験範囲・試験時間・解答形式

(試験範囲)
・外国語
英語(コミュニケーション英語基礎・コミュニケーション英語I・コミュニケーション英語II・コミュニケーション英語III・英語表現I・英語表現II)、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語

ただし、 ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語を選択する場合は、センター試験の当該科目を受験する。センター試験外国語得点(配点200点)を一般入試外国語得点(配点80点)に調整される。

(試験時間)
90分

(解答形式)
マークシート解答用紙 / 記述解答用紙併用

2.3 配点

外国語:80/200
国語:60/200
地歴公民または数学:60/200

2.4 出題の傾向と特徴(概要)

近年の早稲田大学商学部の問題は、大問1に会話文問題、大問2~5に長文問題という構成となっています。長文問題はいずれも500~600語程度なので、他学部と比べると短いと感じるかもしれません。しかしながら、合計すると2000語は優に超える計算になるので、決して楽と言えるものではありません。また、長文のジャンルも文系から理系まで幅広く出題されるため、文系の受験生であっても理系の英文にある程度読み慣れておくことが重要です。英文の難易度は他の学部とあまり変わらず、出展も英字新聞や雑誌になるので、こうした高度な英文を日頃から読んでおき、試験本番では抵抗なく読めるようにしておく必要があります。

問題の種類は内容一致、内容説明、空所補充などオーソドックスなものばかりですが、英文和訳問題、和文英訳問題があるため、私立専願の受験生は記述式の演習をする必要があることに注意しましょう。長文の語数の割に問題数が多いので、設問に該当する箇所を特定するのにそこまで時間はかかりません。そのため、速読力も重要ですが、同時に的確に文意を読み取る精読力も要求されます。

長文問題以外では会話文問題が毎年出題され、2017年度は若干傾向が変化し、インタビュー形式の問題が出題されました。設問形式は長文問題に似ており、内容一致、内容説明、空所補充問題を中心に出題されます。また、口語表現や高レベルの会話文問題への対応力を高めておきましょう。

文法の単独問題は出題されませんが、内容一致問題などでは紛らわしい選択肢が多く、文法力の欠如から意味を取り違えないように基本的な文法力は備えておかなければなりません。したがって、合格を勝ち取るためには長文と会話文問題だけやれば良いというものではなく、単語、文法、読解など全てにおいてバランスの取れた力をつけることが求められます。

3. 出題の傾向と特徴(詳細)

3.1 長文内容一致問題

本学部はほとんどが長文問題で構成されており、内容一致問題は多くの配点を占めます。複数の選択肢のそれぞれについて正解もしくは不正解を答える問題なので、消去法を使うことができません。不正解の選択肢も部分的には合っているものが多く、一見すると正解に見える選択肢が多いので、慎重に選ぶことが求められます。

3.2 長文空所補充問題

空所補充問題は、長文の前後に合うものを選ぶ形式ですが、単純な単語やイディオム、文法知識で正解を選べる問題は少なく、文脈に合ったものを選ばなければならない問題がほとんどです。空所の前だけでなく、後ろまでよく読むことが重要です。

3.3 同義語問題

下線部の同義語を選ぶ問題です。同義語は文意によって決定される上、選択肢も似たものが多いので、仮に何となく下線部の意味がわかっても誤答を選んでしまうケースが多く見られます。

3.4 内容説明問題

下線部の意味と同じ選択肢を選ぶ問題です。この問題も紛らわしい選択肢が多いので、前後関係から何となく意味がわかったとしても正解を選べるとは限りません。ひっかけの選択肢を見抜く力を養うことが求められます。また、記述式の内容説明問題が出題される場合もあるので、記述力もつけておきましょう。

3.5 英文和訳問題

国公立大学でよく見られるタイプの問題ですが、一部の国公立大学のように非常に複雑な英文構造をしているような問題は見られません。そのため、基本的な英文和訳の演習を積んでおけば十分に点数を取れる問題となっています。

3.6 和文英訳問題

和文英訳問題も英文和訳問題と同様に、基本的な知識を活かして解くことができる問題です。一旦和文を英訳しやすい和文に言い換えてから英訳するという、いわゆる和文和訳をする必要はなく、文法問題集などで出てくる構文を用いて書けるタイプなので、そのような知識があるかどうかがポイントとなるでしょう。

3.7 会話文問題

会話文問題ではありますが、会話の流れを追うのが難しいというよりは、長文問題と出題形式が似ており、空所補充、内容一致、下線部の内容説明問題などが主な出題形式です。2017年度はインタビュー形式の問題が出題されました。

4. 勉強法とおすすめ参考書の紹介

4.1 単語と文法の基礎を固める

本学部の問題は長文が4題、会話文が1題という構成となっており、単語力が重視される傾向です。長文、会話文のいずれも基本単語の知識が理解度を左右するので、下記に挙げるレベルの単語帳をまずはしっかりと覚えましょう。

『システム英単語』

・『ターゲット1900』
『ターゲット1900』

さらに余裕があれば、下記の上級レベルの単語帳にも手を伸ばしてみましょう。このレベルまで取り組んでおくと、数点の差となって表れてくるはずです。ただし、上記の単語帳の定着を優先させてください。

・『キクタン リーディングAdvanced6000』
『キクタン リーディングAdvanced6000』

・『単語王2202』
『単語王2202』

・『速読英単語2 上級編』
『速読英単語2 上級編』

また、長文や会話文問題などで英熟語の知識も必要とされるので、熟語帳にも取り組んでいただきたいと思います。代表的なものは、以下の通りです。

・『速読英熟語』
『速読英熟語』

・『解体英熟語 改訂第2版』(Z会出版)

次に文法対策を行いましょう。本学部の入試問題では典型的な文法の4択問題が出題されませんが、これは文法対策をしなくて良いという意味ではありません。文法力が不正確だと長文の選択肢の意味を取り違えたり、自由英作文で不正確な文を書いてしまうなど入試直前期に修正不可能な問題が出てきてしまいます。基礎を作る段階でしっかりと固めておいてください。

・『アップグレード 英文法・語法問題』
『アップグレード 英文法・語法問題』

・『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』
『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』

余裕があれば、さらに難易度の高い文法問題にもチャレンジしましょう。ただし、このレベルの文法問題が直接的に問われることは無いので、優先順位はやや下がります。

・『全解説頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)
・『大学入試英語頻出問題総演習』(桐原書店)

また、誤文訂正や整序問題(1問出るかどうかではありますが)は直接的に出題されませんが、4択問題で鍛えることのできる注意力を養うと同時に、勘違い・誤答しやすい理解の誤りを正すことができるので、必ず取り組んでください。

・『スーパー講義英文法・語法正誤問題』(河合出版)
・『大学入試 早稲田・慶應・上智 直前講習 英文法・語法 正誤問題』(旺文社)
・『英語整序問題精選600』(河合出版)
・『頻出英語整序問題850』(桐原書店)

ランダム形式の問題集で定着度を確認しましょう。文法形式別の問題集はどうしても答えが半分わかってしまう(例えば不定詞の章をやっていたら、不定詞が出るということがあらかじめわかっている)ので、ランダム形式で正解できてこそ、本当に文法力がついていることがわかります。

・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編)』(桐原書店)
・『全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編)』(桐原書店)

英文法問題集を解いていて、解説を読んでも理解が不十分だと感じたら、参考書を読んでみることをおすすめします。代表的なものを挙げますが、学校で使用しているもの(beやEvergreen, Zestarなど)があればそれでも十分です。

・『総合英語Forest』
『総合英語Forest』

さらに、構文についても取り組んでみましょう。文法力と同様、長文問題で選択肢を正確に読むためにも構文力は欠かせません。

・『英語の構文150』
『英語の構文150』

・『解体英語構文 改訂版』(Z会)

4.2 長文問題に取り組む

本学部の問題は長文が大問4つに分かれており、最も多くのボリュームを占めるので、ここの対策で合否が決定すると言えます。まずは基本レベルの長文を正確に読めるようにしていき、徐々にスピードを上げて読めるようにしていきましょう。

・『やっておきたい英語長文』
『やっておきたい英語長文』

・『レベル別長文問題集』
『レベル別長文問題集』

下記の問題集はリスニングCDがついているので、シャドーイングやディクテーションなど、リスニングのトレーニングも行いましょう。リスニングテストが無いとしても、リスニング学習は速読力を鍛えるのに有効なので、本学部のような長文が出題される問題に当たるにはリスニング学習も交えるのが理想的です。

・『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』(桐原書店)
・『大学入試 全レベル問題集 英語長文 6国公立大レベル』(旺文社)

最後の仕上げに難関レベルの長文問題集にも挑戦してみましょう。

・『TopGrade 難関大突破 英語長文問題精選』(学習研究社)
・『難関大のための 上級問題 特訓リーディング』(旺文社)

4.3 会話文問題に取り組む

本学部の問題は会話文問題が例年出題されます。会話文問題の演習を通じて、会話独特の表現に慣れておきましょう。先ほど文法の項目で紹介した『NEXT STAGE 英文法・語法問題 3rd Edition』などにも会話文問題はありますが、さらに、下記の問題集にも取り組んでおきましょう。

・『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)
・『英語入試問題解法の王道〈1〉会話問題のストラテジー 』(河合出版)

4.4 英文和訳問題に取り組む

私立大学の中には選択式問題のみという大学も少なくないのですが、本学部では英文和訳問題が出題されます。問題自体は標準的なレベルで、本学の受験生としては落としてはならないレベルです。したがって、対策をせずにうっかりと落としてしまうと差がついてしまいます。まずは、下記のような入門レベルの英文和訳問題に取り組んでみましょう。ただ文の意味がわかるというだけでは、いざ和訳を書くとなったときに案外適切な和訳が書けないということがよくあります。面倒だと思うかもしれませんが、しっかりと答えを書き、模範解答と見比べることが大切です。

・『入門英文解釈の技術70』
『入門英文解釈の技術70』

・『英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版』

上記の問題集が終わったら、入試レベルの問題に取り組んでください。下記のレベルよりも難易度の高い英文和訳問題もありますが、本学部の問題数と難易度を考える限り、そこまで手を伸ばす必要はありません。

・『ポレポレ英文読解プロセス50』
『ポレポレ英文読解プロセス50』

・『英文解釈の技術100』
『英文解釈の技術100』

4.5 和文英訳問題に取り組む

本学部の問題では、長文問題、もしくは会話文問題の一部に英作文が出題されます。形式は一般的な和文英訳問題で、難易度も標準的な国公立レベルです。そのため、英文和訳同様、標準的なレベルの問題をミスなく解けるための基礎知識を身につけておくことが重要となります。まずは、基本例文がしっかりと書けるように対策をしておきましょう。文法問題集や構文集の和訳を見て、英訳してみるというのも良い学習法です。

・『ドラゴン・イングリッシュ基本例文100』
『ドラゴン・イングリッシュ基本例文100』

以下に挙げるのは、詳しい解説が書かれている参考書です。こちらも参考にしてみてください。

・『大矢英作文講義の実況中継』
『大矢英作文講義の実況中継』

・『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』
『竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』

基礎力がついたら、和文英訳問題にチャレンジしてみましょう。

・『減点されない英作文』
『減点されない英作文』

・『[実践編]英作文のトレーニング』
『減点されない英作文』

4.6 過去問・模擬試験を用いた演習

ここまで終了したら、過去問演習に入りましょう。本学部の過去問はもちろんのこと、他学部の問題や慶應義塾大学、上智大学など私立難関大学の過去問演習にも取り組むことをおすすめします。ただし、難易度の高い文法の単独問題は出題されないため、併願する受験校にそのような問題が出題されないのであれば、長文と会話文問題だけに集中しても構いません。過去問演習は10年分、3回は繰り返すことをおすすめします。

その他、早稲田大学の単元別に分かれている問題集もあるので、参考にしてください。

・『早稲田の英語[第6版]』(教学社)

(参考)
早稲田大学商学部|学部について|学部長挨拶
早稲田大学 2018年度(平成30年度) 入学試験関連情報|一般入試、センター利用入試 入試要項|本文