3DCG女子高生とは

・ 3DCG女子高生とは、まるで本物の女子高生のようにリアルな、3DCGのキャラクター「Saya」のこと。可愛さもさることながら、女子高生らしい肌の透明感や表情、髪や制服の質感などに見るクオリティが見事であるとして話題になっている。

・ 3DCG女子高生Sayaを制作しているのは、石川晃之・友香夫妻の2人から成るフリーランスのCG制作ユニット「TELYUKA(テルユカ。公式サイト)」。CG制作を独学で学んできた彼らは、結婚後2011年頃からTELYUKAとしてオリジナル作品を作り始めた。Sayaを初めて発表したのは2015年のことである。

・ Sayaが2015年10月に公表されると、その圧倒的なリアルさから、CG業界のプロだけでなく世界中の一般の人からも多くの反響があった。Sayaはその後もブラッシュアップを続けており、2016年9月にはSayaの2016年バージョン(下の画像)が公開された。TELYUKAの以下のTwitterを見ると、たしかにCGであることがわかる。

3dcg-joshikosei02

(画像引用元:TELYUKA

3DCG女子高生の制作の経緯

・ Sayaは、実在する女子高生をモデルにして作っているのではなく、完全にTELYUKAオリジナルの架空のキャラクターである。正統派の美少女をイメージして作られている。Sayaは技術向上を目的とした習作のひとつ。TELYUKAはそれまでに3DCGの人物を数体制作していたが、2015年春から、日本人少女をモチーフにするという以前からの構想を実行に移す形で制作が始められた。

・ TELYUKAが3DCG女子高生Sayaを作ることになった経緯について、TELYUKAの両氏は次のように話している。

石川友香氏:

実は人間のCGキャラクター制作で一番難しいのが、アジア系の女の子だって言われているんですよ。そこで、日本の女子高生を選んだという。
(中略)
女子高生の肌って、すごく透明感があって綺麗なんですよね。それをCGで再現しようとしてもディテールが足りずに、すぐ不気味の谷に落ちちゃうというか……。本当に難しいモチーフなので、試行錯誤の繰り返し。でも、だからこそ実現したかった。

(引用元:CGWORLD.jp|“かぎりなく実写”な女子高生CGキャラ『Saya』で国内外から注目をあつめるデジタルアーティスト、「TELYUKA」(テルユカ)とは、何者?

石川晃之氏:

肌がきれいで平面的な女子高生の顔は、しわや凹凸といった情報が少ないので、ごまかすことができない。実写のようにリアルに見せようと思っても、アニメっぽく見えてしまう。生きている感じを出すのが本当に難しい

(引用元:withnews|CG女子高生「Saya」が超リアル 「不気味の谷」超えた執念の手描き

・ 上記で石川友香氏が言及している「不気味の谷」とは、ヒューマノイド(人間の形をした)のロボットやCGをどんどん人間に似せていくと、人間にかなり近づいた段階で、極端に不快に感じられる現象のこと。Sayaは不気味の谷を越えているだけでなく、親近感すら湧いてくるキャラクターであると、高く評価されている。

・ Sayaの肌は、女子高生の肌の繊細さを再現するために、丁寧に手書きで色合いが重ね合わされている。また、制服づくりにおいては現実の服と同様に袖や胴回りなどのパーツが組み合わされており、現実に近い動きで自然なしわができるように計算されている。また、紺色ソックスは編み目や毛羽立ちまで再現されており、本物と見まがうほどにまで作り込まれている。

3dcg-joshikosei03

(画像引用元:TELYUKA

yoko815
苦手の文法を克服! TOEIC815点を獲得し、国際会議でスピーチ。英語力を大きく変えた3ヶ月の科学的トレーニング。
人気記事

3DCG女子高生の今後

・ TELYUKAは当初から、Sayaを2~3分程度の自主制作ムービーに登場させるキャラクターの1体として制作している。そのショートムービーからはVR動画も作られ、Sayaとは別の女子高生も登場する予定である。

・ Sayaは、今後アートとしての完成度を高めることを目標としながらも、大学や企業などと連携することにより社会での役立て方が研究されている。例えば、2016年10月に開催されるIT・映像・通信関連の展示会「CEATEC JAPAN 2016」では、シャープが開発する8K高精細モニターで、Sayaの8KCG動画が公開される予定。また、大学との連携では、慶應義塾大学の杉浦一徳准教授が、Sayaを活用した次世代の「デジタルサイネージ(電子看板)」を研究している。その意義について、杉浦准教授は次のように語っている。

「例えば、観光客を道案内する電子看板。今でも画面を押して目的地を探すものはありますが、いかにも情報機器という感じがするものが多い。Sayaを通してお年寄りや外国人、機械が苦手な人でも、知人に道を聞くように気軽に使ってもらえるものにしたい」

(引用元:withnews|CG女子高生「Saya」が超リアル 「不気味の谷」超えた執念の手描き

・ 上の研究にもあるように、不気味の谷を越えた3DCG女子高生のSayaからは、今後はCGが相手であっても、生身の人間を相手にするような自然なコミュニケーションができるようになる可能性が見込まれる。開発が進むVR(バーチャルリアリティ)との相乗効果がますます期待される。

(参考)
CGWORLD.jp|“かぎりなく実写”な女子高生CGキャラ『Saya』で国内外から注目をあつめるデジタルアーティスト、「TELYUKA」(テルユカ)とは、何者?
Twitter|Telyuka@CEATECで動画
TELYUKA
engadget日本版|3DCG女子高生Saya2016がヤバい出来に。完全に不気味の谷を超えた(世永玲生)
withnews|CG女子高生「Saya」が超リアル 「不気味の谷」超えた執念の手描き
AV Watch|シャープのCEATECブースはAIoTスマートホーム。8K Saya動画も
THE PAGE|リアルすぎる女子高生CG「Saya」が挑む“不気味の谷”とは何か
コトバンク|不気味の谷