AIアナウンサーとは

・ AIアナウンサーとは、テレビやラジオでニュースを読み上げたりする役割を持った人工知能。2017年7月、和歌山市のラジオ局・エフエム和歌山が、AIアナウンサー「ナナコ」を導入したほか、同年11月7日、株式会社Spectee(スペクティ)によって「荒木 ゆい」が発表された。「荒木 ゆい」は「CNET Japan」や「THE BRIDGE」などのIT系メディアに取り上げられ、実業家の堀江貴文氏もTwitter上で「CNET Japan」の報道記事を紹介しつつ「最近の進化はすごい」と発言した。

・ エフエム和歌山によると、AIアナウンサーの利点は「深夜、早朝、災害時を問わず、アナウンサーを確保」できること、および「長時間の生放送にも耐え」られることである。また、Specteeによる「荒木 ゆい」のプレスリリースによれば、「報道現場のコスト削減」が可能なだけでなく、AIアナウンサーが災害時の長時間放送を担うことで「報道現場の働き方改革」にも貢献できるという。

AIアナウンサー「ナナコ」

・ AIアナウンサー「ナナコ」がエフエム和歌山に導入されたのは、2017年7月1日。早朝および深夜の時間帯を中心に、ニュースや天気予報を伝えている。同局で開発されたシステム「ONTIME PLAYER」がニュース・天気予報を自動で取得・推敲することで、あらかじめ設定された時間に「完全無人の生放送」が実現している。

・ AIアナウンサー「ナナコ」を製作したのは、エフエム和歌山で企画・編成を担当する山口誠二氏。ベースとなっているのは、アマゾン社が提供するAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)内の人工知能「Amazon Polly」である。「Amazon Polly」とは「文章をリアルな音声に変換するサービス」であり、これを利用することで音声対応アプリケーションが製作可能。「Amazon Polly」の利用料金は、読み上げるテキスト100万文字につき、わずか4ドル(約460円)と安価で、エフエム和歌山がアマゾン社に支払うのは年間1,000円程度だという。

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AIアナウンサー「荒木 ゆい」

・ AIアナウンサー「荒木 ゆい」を開発しているSpecteeは、AIがSNSを分析し、ニュースとなるような画像やテキストを見つけ出す報道機関向けシステム「Spectee」を提供するビジネスを行っている。さらに、ニュース記事を自動で作成するAI技術も開発中であり、これらと「荒木 ゆい」を組み合わせることで「ニュース制作を一気通貫で行える技術の開発」が目指されている。

・ AIアナウンサー「荒木 ゆい」が基盤としている人工知能は、Specteeが開発した「Spectee AI」である。一部には、IT企業であるIBMのAI技術、精密機器などを製造するHOYA株式会社の音声合成技術が使用されている。

・ AIアナウンサー「荒木 ゆい」が得意とすることのひとつは「日本の様々な難読地名や同形異音語の読み上げ、読み分け」だ。たとえば、東京には日本橋(にほんばし)、大阪には日本橋(にっぽんばし)という地名があるが、「荒木 ゆい」は文脈から判断して読み分けることができるという。さらに「荒木 ゆい」は、質問に応答し、簡単な会話をする機能を備えており、将来的にはインタビューもできるように開発が進められている。

(参考)
Spectee News Press|AIアナウンサー「荒木 ゆい」Β版リリース、法人向けに年内無償提供
Twitter|村上 建治郎 Ken Murakami
Banana FM 87.7MHz|人工知能 ナナコの放送が始まりました
Banana FM 87.7MHz|人工知能アナウンサー ナナコ
ITmedia ビジネスオンライン|「AIアナウンサー」年間1000円の衝撃
週プレNEWS|女子アナがいなくなる? 年俸400円でDJもこなす「AI女子アナ」の実力
日本経済新聞 電子版|ニュース読み上げをAIで アマゾン系、ラジオ局向け
和歌山経済新聞|和歌山のコミュニティーFMが人工知能を導入 ニュースや天気予報を放送
AWS|Amazon Polly
THE BRIDGE|AIでニュースを収集・配信するSpectee、VC複数社や成毛眞氏らから2.6億円を調達——海外での動画素材販売を伸ばすべく、現地体制を強化へ