ARとは

・ ARとは、Augmented(効果などが増大・拡張された)Reality(現実)の略。現実の風景に情報を重ね合わせて表示する技術のことを指す。スマートフォンやタブレット、メガネ型端末などを用い、画面に写された現実世界の画像・映像に、コンピューターによってさまざまな情報を重ねて表示する。例えば、今いる場所の風景を端末の画面に写すことで、ナビゲーション(道案内)や施設の情報が表示されたり、カタログにスマートフォンをかざすと商品の詳しい情報が表示されたりといったサービスがある。

・ ARの技術は、1960年代から研究が進んでいたが、ITの進化により、最近になって実用段階に入り、さまざまなサービスや活用事例が生まれている。ARの知名度は、2016年7月に公開されたスマートフォン用ゲームアプリ「ポケモンGO」のヒットによって急上昇し、今後さらに実用範囲が拡大することが期待されている。

・ ARと混同されやすい技術にVR(バーチャルリアリティ)がある。ARは、現実世界に人工的に作った情報を加味する技術を指すが、VRは、現実のように感じられる環境を作り出し、まるでその世界に自分が存在しているかのような感覚をユーザーに体験させる技術のことを言う。

ARの活用事例

・ ARの知名度を一躍高めたポケモンGOとは、スマートフォンの位置情報機能(GPS)を使って現実世界を移動しながら、画面上で見る地図に潜むさまざまなポケモンを捕まえ、コレクションしていくゲーム。実際に移動しながらポケモンを見つけると、ARの技術によって、その姿がスマートフォンの画面に写された実際の風景と合成して表示され、ポケモンが現実世界に存在しているような感覚が楽しめる。ポケモンGOが社会現象と言われるほどの熱狂を巻き起こしている理由は、ARを用いたこの仕組みにある。

・ 他にも、ARの技術は様々なサービスや商品において活用されている。

- 訓練、シミュレーション

日本航空は、アメリカ・マイクロソフトが開発しているAR用メガネ型端末「ホロレンズ」を活用した訓練システムを開発した。パイロット養成プログラムでは、ホロレンズを着用するとリアルなコックピット空間を体感でき、実際の機体と同じように配置された計器やスイッチ類の操作をシミュレーションすることができる。また、整備士養成プログラムでは、実際には容易に触れることができないエンジンをホロレンズ内に再現し、エンジンの構造や部品の名称などをリアルに体感・学習することができる。

- 画像加工アプリ

スナップチャットのような画像加工・チャットアプリでは、ARの技術によって、自撮りした画像の顔の位置を特定し、動物の耳や鼻を重ねたり、一緒に画像に写っている人同士で顔を交換したりできる機能がある。

- 購入前商品の疑似体験サービス

イケア・ジャパンが配信するアプリでは、スマートフォンで撮影した自宅画像に家具を配置し、家具を置いたイメージを疑似体験することができる。また、自分の姿に購入前の洋服を重ねて着用イメージを確認できるサービスを開発する衣料品メーカーもある。

- 観光、エンタテインメント

観光に活用されている例としては、観光地で、現存していない古い建物などをスマートフォン上に映し出すサービスがある。また、エンタテインメント性の高いサービスとしては、商品にスマートフォンをかざすと商品キャラクターなどの動画が表示されるものが代表的。雑誌全体にAR技術を活用し、スマートフォンを雑誌のページにかざすとコンテンツと連動した動画やサイトが現れるファッション誌も発行されている。

(参考)
Build INSIDER|拡張現実(AR)とは? モバイルARを実現するテクノロジーと開発ライブラリ[PR]
日本経済新聞|拡張現実(AR) ITで作った世界、現実に重ねる
日本経済新聞|拡張現実 広がる 「ポケGO」で脚光
日本経済新聞|ポケモンGOで注目 広がるAR
日本経済新聞|「日陰者」ARに脚光 ポケモンGOが進化を後押し
産経ニュース|日本初!一冊まるごとAR機能と連動した雑誌、スマートフォンを片手に次世代メディア体験が楽しめる『エル・ガール』5月号発売
英辞郎 on the WEB|augmented
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