オーディオブックとは

・ オーディオブックとは、書籍の朗読音声を、インターネットを通じたダウンロードやストリーミング再生によりスマートフォンやパソコンで聞くことができるようにしたもの。従来はカセットテープやCDの形で作られていた(カセットブック、CDブックと呼ばれた)が、近年のインターネットの普及により、音声ファイルとしてダウンロードできるようにしたものが増えてきた。

・ オーディオブックのジャンルは幅広く、小説や文学の名作から、ビジネス書、実用書、教養書、語学学習書まで豊富にそろっている。書籍だけでなく、新聞のニュースを読み上げるオーディオブックサービスもある。

・ わざわざ本を読む時間や場所を確保する必要がないうえ、別のことをしながらでも本の内容を聞くことができる利便性が、忙しいビジネスパーソンから支持されている。オーディオブックの各サービスでは、ビジネス書や自己啓発本の人気が高い。また、プロの俳優の朗読をじっくり味わえることから、紙で読むのとは違った読書の楽しみ方として、注目されている。

・ 利用者がオーディオブックをどのように楽しんでいるかについて、日本のオーディオブックサービスの最大手FeBeを手掛けるオトバンクの代表取締役会長上田渉氏は次のように説明している。

ポイントとなるのは通勤時間。電車や歩きの時間はビジネスパーソン歩いているタイミングが多い。オーディオブックが適しているのは、倍速でのながら聴き。通常1冊4~5時間だが、2時間程度で読めてしまう。スマホであれば、LINEやゲームをしながらでも聴ける。『ながら聞き』での需要はなかなか強く、ビジネス書での勉強には大変向いている。

(引用元:週刊アスキー|注目のAmazonオーディオブックの全貌 本を「聴く」は普及するか?

・ オーディオブックは、もともと欧米を中心に普及していた。特に乗用車で移動することの多いアメリカでは車でカセットやCDを持ち運びしやすく、1970~80年代にはすでにカセットテープを移動中の車で聞く文化があり、その時期からオーディオブックの市場が確立していた。アメリカの現在の市場規模は1,600億円で、世界的でもっとも大きな市場。紙の書籍とほぼ同じタイミングでオーディオブックも発売されるなど、そのサービスは広く定着している。

・ 日本でも1980年代後半に、小説の朗読や講演、落語などのカセットブックの流行が見られたが、電車やバスなど公共交通機関を利用して移動する人が多いため、アメリカのような市場拡大はしてこなかった。2000年代後半ごろから認知が広がり、2007年以降参入業者が相次いだものの、撤退するサービスも多い状況だった。現在では、iPodなどのデジタルオーディオプレーヤーやスマートフォンの普及により、インターネット経由で購入するオーディオブックの利用が急速に拡大しているが、その市場規模は50億円ほどで欧米に比べて小規模にとどまっている。

オーディオブックのサービスの仕組み

- FeBe(フィービー)

日本最大のオーディオブックサービスであるFeBeは、2007年にオーディオブックのサービスを開始した。配信コンテンツ数は、2016年7月に18,000を突破。ベストセラー小説から古典的ビジネス書、ラジオドラマ、語学学習書など多岐にわたるジャンルを取り扱っている。

FeBeは、次のような仕組みのサービスである。

サイトで聴きたい本をひとつずつ購入して、スマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)、MP3形式の携帯音楽プレーヤーなどで聴く。
(中略)
購入した本は端末にダウンロードして専用アプリで聴くか、ブラウザ上でストリーミング(逐次再生)で流す。スマホに音声データをダウンロードしておけば、ストレスなくオーディオブックを楽しめる。
再生は4倍速まで変えられる。

(引用元:NIKKEI STYLE|オーディオブック、プロが朗読 「ながら読書」が充実

FeBeで販売されているコンテンツの例は、アドラー心理学のベストセラー『嫌われる勇気』が1,620円(税別)で再生時間は7時間16分。百田尚樹氏のベストセラー小説『海賊とよばれた男 上』は1,728円(同)で14時間46分。

- Audible(オーディブル)

2015年7月、Amazonが定額制のオーディオブックサービス「Audible」をリリースした。月額1,500円(税込)で、スマートフォンでAudible内のコンテンツが聞き放題になる。

Audibleは現在、日本のほかアメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど7か国で展開されており、合計約30万タイトルが利用できる。毎週人気のタイトルが追加され続けており、2016年11月には、『ハリー・ポッター』シリーズ全7作品のオーディオブック化の企画を発表し話題となった。Amzonの参入により、オーディオブック自体の認知度が向上すると期待が寄せられている。

(参考)
Wikipedia|オーディオブック
コトバンク|オーディオブック
NIKKEI STYLE|オーディオブック、プロが朗読 「ながら読書」が充実
日経ビジネスONLINE|注目された「オーディオブック」は今どうなっているのか?
週刊アスキー|注目のAmazonオーディオブックの全貌 本を「聴く」は普及するか?
ZUU online|時間がなくても本が「読める」オーディオブック ビジネスパーソンの支持集める
J-CASTニュース|スマホで聴く魔法…風間杜夫さん朗読でハリポタをオーディオブックに
ValuePress!|2016年上半期ビジネス書1位のベストセラー、『幸せになる勇気』オーディオブック配信を開始~FeBeでの配信タイトル数、18,000作品を突破~