「近しい」の正しい用法

・ 「近しい」は「親しい」という意味なので、人間関係にまつわる表現としてよく使われる。

(例)
‐ 「近しい間柄」「近しい人」「近しい親戚」 など

‐ 「親しき中にも礼儀あり」は、「近しき中にも礼儀あり」とも言う。

「近しい」の誤った用法

・ 「近しい」に「近い」の意味は無いが、「近い」という意味を何となく強調したい場合や、丁寧に表現したい場合などに、誤って「近しい」を使う例がある。

(例)
‐ 「このデータと近しいデータを探します」(正しくは「近いデータ」「似ているデータ」)

‐ 「会食会場は、A駅と近しいこちらのお店はいかがでしょうか」(正しくは「A駅に近いこちらのお店」)

・ 「近しい」の反対語は「疎い」「疎遠だ」である。誤って「近しい」が使われている場合、「近しい」を「疎遠な」に置き換えると意味が通らない。

(例)
‐ 「近しい親戚」は「疎遠な親戚」と言っても意味が通じる。

‐ 「A駅と近しいお店」は「A駅から疎遠なお店」と言うと意味が通らない。

・ 誤った用法がいつから広まったかについて、正確なデータはないが、2010年1月には、インターネット上に「近しい」の誤用に違和感を感じるという質問が投稿されている。この時点ではすでに誤用が広まりつつあったと思われる。

(参考)
Weblio辞書|三省堂 大辞林 ちかしい
Weblio辞書|三省堂 大辞林 近しき中にも礼儀あり
Yahoo!知恵袋|「近しい」の意味について
yanok.net|気になる言葉の誤用
OKWAVE|「近しい」の用法