超人スポーツとは

・ 超人スポーツとは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などのIT技術、ロボット技術など最先端のテクノロジーによって、人間がもともと持つ能力を超える力を引き出し、競い合うスポーツのこと。パワードスーツやウェアラブル端末を身に着けることでプレイヤー(と観客)の筋力や五感を拡張する、これまでにない全く新しいスポーツである。

・ 2015年6月、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科が、超人スポーツを推進する「超人スポーツ協会(Superhuman Sports Society)」を設立した。協会には、最先端テクノロジーに加えスポーツ科学や脳科学などの専門家らが集まり、超人スポーツの競技の開発、実践、普及に力を入れる。協会が掲げるビジョンは、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に「超人スポーツ5種競技」の国際大会を開催すること。

・ 協会は、超人スポーツはプレイヤーの年齢・性別・体格の差や障碍の有無とは関係なく競技できるものであるとし、協会の意義について次のように説明している。

人間の身体能力を補綴・拡張する人間拡張工学に基づき、人の身体能力を超える力を身につけ「人を超える」、あるいは年齢や障碍などの身体差により生じる「人と人のバリアを超える」。このような超人 (Superhuman) 同士がテクノロジーを自在に乗りこなし、競い合う「人機一体」の新たなスポーツを創造します。
(中略)
超人スポーツの実現に必要な技術開発、プレイヤーやコミュニティの育成のみならず、自ら新たなスポーツのルールをデザインし、新しい時代に対応した競技を生み出し、スポーツ分野そのものも拡張していきます。

(引用元:超人スポーツ協会|ABOUT超人スポーツとは

・ 超人スポーツを開発し普及させることは、関連業界の育成、活性化にもつながる。例えば、超人スポーツに必要なウェアラブル端末(メガネ型端末やウォッチ型端末、ヘッドマウントディスプレイなど)や用具などの増産・普及、超人スポーツのイベント開催による収益が期待される。また、超人スポーツ協会の設立以後、岩手や山口などいくつかの自治体では、地域発の超人スポーツを作ろうという動きが盛り上がっており、地域活性化にも一役買っている。

超人スポーツの例

・ 超人スポーツは、道具や競技ルールの開発が進められている最中である。超人スポーツ協会は、一般の人も参加できるアイデアソン・ハッカソン(※)をすでに数回実施。これまでのハッカソンでは例えば「Bubble Jumper」という競技が生まれた。(※アイデアソンハッカソンとは、制限時間内でアイデアやソフトウェア開発を競い合うイベント)

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Bubble Jumper(バブルジャンパー)は第1回超人スポーツハッカソンにて最優秀賞を獲得した、最初の超人スポーツの一つです。ジャンピングスティルツというジャンプ力を増す器具を装着して脚部を強化し、バブルボールという衝撃吸収体を身にまとうことで、ダイナミックなアクションを安全に行うスポーツです。
1対1で相撲を取ったり、個人技でハイジャンプを見せるものなど、競技の種類も拡充中です。

(画像・文章引用元:PRTIMES|第三回超人スポーツハッカソン開催のお知らせ

・ また、地方で超人スポーツが盛り上がっている例としては岩手県が挙げられる。2016年の国体開催県である岩手では、「岩手発超人スポーツ開発プロジェクト」を立ち上げ、アイデアソンやハッカソンを実施し競技を開発。岩手ならではの特色が盛り込まれた超人スポーツのアイデアが生まれている。

岩手大学で開いたハッカソンでは4種目が考案された。最優秀賞に選ばれた「toritori」は、岩手出身の宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』に登場する「鳥捕り」を競技にした。鳥捕りが鳥を捕まえる様子をドローンで再現。HMDでドローンのカメラ映像を見ながら小型ドローンを捕まえる。

チームリーダーを務める岩手大院生の稲上つくし氏は「大空を自由に飛ぶ感覚が楽しい。ただ高く飛んで周囲に建物が見えなくなると平衡感覚を失う。ドローン酔いを防ぐインターフェースを開発したチームが強くなる」という。

(引用元:ニュースイッチ|「ポケモンGO」はもう古い?“超人スポーツ”は地域活性化の起爆剤になるか

・ 超人スポーツは、競技者側だけでなく、観戦者側にとっても革新的である。観戦者も視聴デバイスを身に着け、自分がプレイヤーになったかのように競技を楽しむことが可能となる。またこれは、トレーニング方法の進化形としても今後注目されるとみられる。

ボクシングのパンチの衝撃や、テニスラケットに伝わるサーブの振動をデータに変換し、観戦者のもつデバイスへ送る。するとプレイヤーが感じた衝撃をリアルタイムに観戦者も体験できる、という仕掛けだ。

(引用元:リクルートライフスタイル|超人スポーツを知っているか。 スポーツ嫌いの研究者が描くスポーツ未来図

(参考)
超人スポーツ協会|ABOUT超人スポーツとは
週刊アスキー|超人スポーツ協会が発足 人間の限界を超えて競い合うって何が始まるのか
NIKKEI STYLE|相撲、超人スポーツ、能… 五輪に向け文化イベント
YOMIURI ONLINE|「超人スポーツ」の挑戦 人類の限界を超えろ
ニュースイッチ|「ポケモンGO」はもう古い?“超人スポーツ”は地域活性化の起爆剤になるか
リクルートライフスタイル|超人スポーツを知っているか。 スポーツ嫌いの研究者が描くスポーツ未来図
Kabutan|【特集】<話題の焦点>=東京五輪に向け「超人スポーツ」本格普及へ
PRTIMES|第三回超人スポーツハッカソン開催のお知らせ
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科|超人スポーツ協会( Superhuman Sports Society( S 3))設立のご案内