中公新書とは

・ 中公新書とは、1962年に刊行が開始された、中央公論新社が発行する新書レーベル。白地に深緑色の長方形を配した表紙が特徴。時事問題だけでなく、日本および諸外国の歴史や思想なども幅広く扱っており、内容のクオリティが高いことに定評がある。

・ 中公新書のなかでも、2016年10月に刊行された、呉座勇一『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』は、多数のメディアで取り上げられるなどして評判となり、2017年5月25日時点で発行部数は37万5,000部にのぼるという。この大ヒットにより、中公新書の魅力にあらためて注目が集まっている。

中公新書が読まれる理由

・ 中公新書の編集長である白戸直人氏は、webメディア「BuzzFeed Japan」による取材において、『応仁の乱』が大ヒットした理由を「うまく答えられない」としつつも、新聞広告の影響のほか、著者の呉座氏がその道の「第一人者」であり、1980年生まれと若手であること、さらに原稿の質が優れていたことを理由として挙げた。『応仁の乱』のみにかぎらず、中公新書の企画では、その道の第一人者に執筆が依頼され、実力さえあれば若手にも声がかかるのだという。

・ 「BuzzFeed Japan」が白戸編集長に取材した記事が「Yahoo!ニュース」で配信されると、コメント欄には「読者の知的欲求を掘り起こしてくれるタイトルが多くて好感が持てます」「価格も手ごろで内容も充実」など、中公新書を高く評価するコメントが寄せられた。このように、中公新書は読者からの評価が高く、ロングセラーになる本が少なくないため、中公新書の売上の半分は既刊が占めているのだと白戸編集長は話す。

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中公新書ラクレ

・ 中央公論新社が発行している新書レーベルには、中公新書のほか、2001年に創刊した中公新書ラクレがある。なかでも、2006年に発行された、早坂隆『世界の日本人ジョーク集』はベストセラーになり、同著者による2009年の『続・世界の日本人ジョーク集』や2011年の『「世界のジョーク集」傑作選』などを含めたシリーズは累計100万部を突破したという。

・ 中公新書ラクレ編集長の黒田剛史氏によれば、中公新書は「時代を問わない、本質的なことを提供する」一方で、中公新書ラクレは「よりタイムリーな、世相を切るような内容」を打ち出しているのだという。また、中央公論新社は読売新聞社の傘下に入っていることもあり、「時事性の高い内容」が求められているのだと黒田編集長は話している。

(参考)
中央公論新社
BuzzFeed Japan|マジメで地味な中公新書が『応仁の乱』で37万部超、意外なヒット連発の謎
Yahoo!ニュース|「地味すぎる」のにヒット連発、中公新書の快進撃
角川新書| 【特別版】中公新書ラクレ・黒田剛史編集長に聞く!
コトバンク|中央公論社