「注文をまちがえる料理店」とは

・ 「注文をまちがえる料理店」とは、2017年6月3日・4日に期間限定でオープンしていたレストラン。認知症の患者が接客を担当したのが特徴で、客の注文を受けるのに時間がかかったり、客が注文したものとは異なる料理を配膳したりしてしまうこともあったものの、そのようなまちがいを客が受容することによって、認知症への理解と寛容が社会に広まることが目的のひとつに掲げられている。「注文をまちがえる料理店」は、新たな社会実験としてインターネット上で話題となり、注目されている。

・ 「注文をまちがえる料理店」は、都内某所にある個人の自宅の一角でオープンし、関係者のみが案内された。提供していた料理は「スペシャルきまぐれピザ」「ハンバーググリル 牛バラシチュー」「ぷっくり手包みエビ入り水餃子定食」の3種類。ドリンクつきで、価格はいずれも税込1,000円。外食産業の吉野家ホールディングスをはじめとした企業が協力しており、調理はプロが行った。今後はクラウドファンディングなどで資金を集め、2017年9月に1週間程度の期間で再び「注文をまちがえる料理店」がオープンする予定だという。

「注文をまちがえる料理店」の背景

・ 「注文をまちがえる料理店」を企画したのは、NHKディレクターの小国士朗氏。小国氏は2012年、NHKのドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』の取材で介護福祉施設を訪れた際、入居者たちが家事をできるだけ自分で行い、「普通の暮らし」を送る姿に感銘を受けたという。取材中、小国氏は入居者が作る食事を食べていたが、あるとき、ハンバーグだと聞いていたはずが餃子を出された。小国氏はまちがいを指摘しようとしたが、思いとどまった。

別にいいじゃん、と。餃子でもハンバーグでもおいしければいいよね。そう言えれば、おじいちゃん、おばあちゃんのこの“普通の暮らし”は続いていくんだよなぁと思った瞬間に「注文を間違える料理店」というワードが頭に浮かびました

(引用元:UNLEASH|社会はもっと優しくなれるかもしれない−−認知症の人たちが働く「注文をまちがえる料理店」で出会った可能性

・ 取材時に経験した上記のことから、「認知症に対する理解が広まってほしい」「『間違ってもいいじゃないか』というおおらかな気持ちが社会に広まってほしい」と考え、小国氏は「注文をまちがえる料理店」の企画を立ち上げるに至った。「まちがってもいい」という小国氏の考えは、「注文をまちがえる料理店」のロゴにも表れている。同店のロゴでは、「注文をまちがえる料理店」という文字の下に、口から舌が出ているイラストが描かれている。このイラストは、失敗してしまったときに照れ隠しとして「てへっ」と笑い、「ぺろり」と舌を出す、いわゆる「てへぺろ」を表す。

「注文を間違える料理店」は、間違えることを目的にしてるわけじゃありません。間違うかもしれないし、間違わないかもしれない。でも、もし間違えちゃった時には許してね(てへぺろ)っていう感じです。だから、あのロゴなんですよね。最初から、そのことを宣言しておけば、来るお客さんもおおらかな気持ちでそれを受け止められるんじゃないかなぁと

(引用元:同上)

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「注文をまちがえる料理店」への反応

・ 医療ジャーナリストの市川衛氏が「注文をまちがえる料理店」を取材し、客にインタビューしたところ、客は戸惑いつつも楽しそうで、以下のように語ったという。

たかが料理を注文するだけのことだけど、店員さんとコミュニケーションをとって、一緒に作り上げていく気分が味わえるというか。本当に注文したものが来るの?という点も含めてワクワクします。

(引用元:Yahoo!ニュース|注文を「忘れる」料理店 ふしぎなお店が目指すものは

・ インターネット上でも、「素敵」「優しい世界」など、「注文をまちがえる料理店」に対して好意的な反応が多かった。webサイトのブックマークを保存・公開できるサービス「はてなブックマーク」でも、「注文をまちがえる料理店」が取り上げられ、「『認知症だから』という言い訳がなくても人の間違いに寛容な人間でありたい」など、寛容さについて言及するコメントが複数見られた。

(参考)
Yahoo!ニュース|注文を「忘れる」料理店 ふしぎなお店が目指すものは
はてなブックマーク|注文を「忘れる」料理店 ふしぎなお店が目指すものは(市川衛) – 個人 – Yahoo!ニュース
けあサポ|専門職応援
Twitter|注文をまちがえる料理店
UNLEASH|社会はもっと優しくなれるかもしれない−−認知症の人たちが働く「注文をまちがえる料理店」で出会った可能性
NHK|闘う介護、覚悟の現場