クラウドファンディングとは

・ クラウドファンディングとは、プロジェクトの起案者が、クラウドファンディング専用のサイトを通じて、プロジェクトへの資金提供を不特定多数の人々に呼びかけ、共感してくれた人から資金を集める方法。新たな資金調達の手段として近年注目を集めている。なお、クラウドファンディングという言葉は、Crowd(群衆)とFunding(資金調達)を組み合わせた造語。

・ 従来、資金調達の方法は、個人投資家やベンチャーキャピタル、銀行などにまとまった金額を提供してもらうのが一般的であったが、クラウドファンディングではインターネット上で多数の資金提供者を募り、一人ひとりの支援者から比較的少額の資金提供を受ける。こうした性質から、ソーシャルファンディング、マイクロファンディングとも言う。

・ クラウドファンディングの発想自体は、国内外ともに新しいものではなく、インターネットのなかった時代にも似たような事例が見られた。例えば、1884年、アメリカの自由の女神像の建造の際、台座を建造するための資金が不足したため新聞を通じて寄付を募り、6カ月で10万ドルを集めた。このとき、約125,000人が1ドル以下という少額の寄付をしていた。日本での歴史はさらに古く、1180年、焼き討ちで焼失した東大寺と大仏を修復するために全国各地の信者や有志から少額の寄付を集め、この頃から「勧進」(寺院・仏像の新造や修復のため庶民から広く寄付を求めること)が広まった。

・ 近年、クラウドファンディングは、ネット決済が浸透したことによって世界中で様々なプラットフォームが生まれるようになった。クラウドファンディングサイトの草分け的存在の一つで、現在世界最大の規模にまで成長したのが、アメリカで2009年に始まったKickstarter(詳細は後述)。日本では、2011年の東日本大震災をきっかけにしてクラウドファンディングサイトの開設が相次いだ。READY FOR(詳細は後述)、CAMPFIREMotionGalleryMakuakeなど、さまざまなサイトがある。クラウドファンディングが活用される分野も多様で、商品開発、映画製作、書籍出版、ゲーム・アプリ開発、CD製作やコンサート運営、建築物改修など幅広い。サイトによっては、絞った分野での資金集めに特化しているものもある。

・ クラウドファンディングの市場は、海外だけでなく、日本でも拡大傾向にある。

調査会社の矢野経済研究所(東京・中野)によると、15年度の国内クラウドファンディング市場(新規プロジェクト支援額ベース)は約283億円と、12年度の4倍になったもようだ。15年に未上場VBが調達した資金総額(1532億円、JVR調査)の約2割に相当する。専業の運営会社も約40社まで増え、ソニーやパルコなど大手企業も参入した。

(引用元:日本経済新聞|商品見返り「購入型」人気 規制緩和 株式型も伸びる

クラウドファンディングの種類、方法

・ クラウドファンディングのタイプは大きく分けて3つに分類される。

- 寄付型:支援者は、資金を全額寄付する。見返りはない。東日本大震災以降日本で広まりを見せたクラウドファンディングは、被災地復興事業の資金調達が主な目的であり、この寄付型が多かった。

- 投資型:支援者は、支援した先の業績に応じて、金銭的なリターンを得る。投資型はさらに、支援したプロジェクトの利益から配当としてリターンを得る「投資型」、支援者が利子という形で一定のリターンを得る「融資型」、2015年5月に解禁された資金提供の見返りに株式を取得できる「株式型」など、いくつかのタイプに分けられる。

- 購入型:支援者は、資金を提供した見返りにサービスや商品、権利などの特典を受け取る。気に入った支援先の魅力的な商品を得ることができ、社会貢献にもつながることから、この購入型が今後伸びると見られている。

・ また、クラウドファンディングのプロジェクトは、次の2タイプに分類される。サイトやプロジェクトによって、いずれかの方式がとられている。

- All or Nothing型:プロジェクトの起案者が設定した目標調達額を期限までに達成できなかった場合、プロジェクトが無効となる。

- 実行確約型:起案者は、調達金額が目標金額に達しない場合でも、調達できた分の資金提供を受けることができる。

・ プロジェクトの起案者としてクラウドファンディングによって資金を集めたい場合、利用したいクラウドファンディングサイトに登録し、資金調達したいプロジェクトに関する情報(目的、金額など)を申請し、サイト運営者の審査を受ける。審査に通れば資金集めを開始できる。支援者としてクラウドファンディングに参加したい場合は、興味のあるクラウドファンディングサイトを選んだり、SNS等でクラウドファンディングのプロジェクトの情報を得たりしてからサイトに会員登録し、支援金額を決定して資金を提供する。資金提供はインターネット決済によって行う。

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国内外クラウドファンディングサイトの例

・海外の例:Kickstarter

2009年4月にアメリカの民間企業が始めた、クラウドファンディングの草分け的サイト。アート、漫画、ダンス、デザイン、ファッション、映画・ビデオ、食べ物、ゲーム、音楽、写真、出版、技術、演劇などのカテゴリがあり、クリエイティブプロジェクトに向けた資金調達に特化している。

Kickstarterは現在世界最大のクラウドファンディングサイトであり、2015年には支援者からの出資総額が20億ドル(約2,400億円)を突破。日本国内のクラウドファンディング市場の規模(約280億円)も、Kickstarterの規模には遠く及ばない。

・日本の例:READYFOR

2011年3月に開設された。日本最大のクラウドファンディングサイトで、開設以降、4,470件以上のプロジェクトを扱い、17万人から25.8億円以上の支援金を集めている(2016年7月時点の情報)。中学生から80歳代まで、幅広い人に利用されている。国際協力や地域活性化、イベントの開催、災害支援、アート分野、教育分野など、幅広いプロジェクトを扱っている。

(参考)
A-port|クラウドファンディングとは
コトバンク|クラウドファンディング
東洋経済ONLINE|動き出す「投資型クラウドファンディング」
日本経済新聞|VB、ネット資金調達膨らむ クラウドファンディング活用
日本経済新聞|商品見返り「購入型」人気 規制緩和 株式型も伸びる
ハーバー・ビジネス・オンライン|クラウドファンディングの法改正で生まれる新しい資金調達の形
READYFOR|READYFORとは?
BLOGOS|Kickstarter、創業からの調達資金総額が20億ドルを突破。わずか19カ月で10億ドル集まる
Wikipedia|Kickstarter
Wikipedia|クラウドファンディング
MFクラウド公式ブログ|押さえておきたい!クラウドファンディングの基本とおすすめサイト10選