第5世代のペンとは

・ 第5世代のペンとは、高級筆記具メーカーの老舗パーカーが手掛ける、新しい構造をもつ筆記具「パーカー インジェニュイティ」(以下、インジェニュイティ)の通称。インジェニュイティ(ingenuity)とは、創意あふれる発明品という意味。2011年12月の発売以来、従来の筆記具の長所を集めて開発された新たな筆記具として、注目を集めている。ビジネスユーザーを中心に世界中で人気がある。2016年8月には、インジェニュイティの新作ラインが発表された。

パーカー「インジェニュイティ」ブラック CT

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(画像引用元:日経トレンディネット|ボールペンでも万年筆でもない! パーカーの第5世代ペン

・ インジェニュイティは、見た目は一見万年筆だが、ペン先の先端に黒い突起(チップ)があり、そこからインクが出る仕組みになっている。インジェニュイティが兼ね備えている従来の筆記用具の良い点とは、次のような点である。

- 筆圧をほとんどかけずに滑らかに書くことができ、ペン先は万年筆のようにしなり書き手の癖に合わせて馴染む。
- 万年筆のようにペン先を慎重に扱う必要はなく、扱い方の容易さはボールペンに似ている。
- インク交換などのメンテナンスが楽。
- キャップをせずに放置してもペン先が乾きにくい。
- サインペンのようにはっきりと濃い線を書くことができ、滲みにくい。

・ インジェニュイティには、パーカーが滑らかな書き心地を追求するために開発した独自の技術「パーカー 5th テクノロジー」が採用されている。パーカーブランドを扱うニューウェル・ラバーメイド社の副社長(2011年10月当時)デヴィッド・ミラー氏は、パーカー 5th テクノロジーについてこのように語っている。

「Fine Writingのための新しいテクノロジー」
(中略)
「50以上の特許が使われていて、しかも消費者からの従来の筆記具に関する声を発想の原点に置いて開発(された)」

(引用元:日経トレンディネット|ボールペンでも万年筆でもない! パーカーの第5世代ペン

・ この技術によりインジェニュイティは、万年筆のような書き心地でありながら、面倒なメンテナンスや書き方のコツなどが要らない、画期的なペンとなった。パーカー 5th テクノロジーは、2011年以後細かな改善を重ね、2016年には、軸とキャップの素材をアルミニウムにして軽くスリムにした新しい商品ライン「ラグジュアリーライン」を発表した。

・ インジェニュイティのターゲットは、「ヤング・アスパイアズ(上昇希求層)」。上昇志向があり、高級万年筆を持ってみたい若年層を狙いとしている。定価はモデルによって21,600円~27,000円(税込)で、高級筆記具の部類に入る。なお実売価格は店舗によって異なり、実際には1万円前後で手に入る店もある。

第5世代のペンが開発された経緯と評判

・ 第5世代のペン、インジェニュイティは、「ユーザーは従来の筆記具に満足していない」という問題意識から開発されたもの。万年筆は、高級感があり書き味も良いが、扱いが面倒。油性ボールペンは、耐水性や耐光性に優れるが書き味に劣る。水性ボールペンは滑らかに書けるが、インク漏れしたり字がにじんだりする。従来の筆記具の良さはそのままに、これらの不満をなくしたのが、インジェニュイティである。

・ 「第5世代のペン」という呼び方には専門的な定義があるわけではなく、パーカーが商品戦略のために名付けた通称である。しかし、ボールペンに関する専門のサイトによれば、ペンの歴史を見ると、第1~第4の世代と言えるペンの変遷があった。第1世代は万年筆、第2世代は油性ボールペン、第3世代は水性ボールペン、第4世代はシャープペンシル。インジェニュイティは、その流れを汲んで第5世代のペンと解釈することができる。

・ 第5世代のペン、インジェニュイティは、パーカーが「撫でるような滑らかさ」と表現する通りの書き味の良さが、評判になっている。デザインや重量感などに表れる高級感も、好評を得ているようである。

・ 一方で、価格の高さに不満をもつユーザーもいるようだ。本体価格が高いのに加え、リフィルは1本1,080円。他の筆記具に比べて決してリーズナブルとは言えず、客層は限られるとの意見がある。また、リフィルはペン先・インク一体型の替え芯であるため、使ううちにペン先が書き手の癖になじむと言っても、インクを取り換えればまた新品をゼロから使い始めるのと同じになる。この点において、万年筆には及ばないとする意見もある。

(参考)
PARKER|インジェニュイティ
日経トレンディネット|ボールペンでも万年筆でもない! パーカーの第5世代ペン
日経トレンディネット|パーカー“第5世代ペン”の新作はアルミニウム仕様!?
PRTIMES|「パーカー」(PARKER) トランスフォーメーション第4弾 革新を続ける次世代のペン『パーカー インジェニュイティ』がリニューアル
ASCII.jp|パーカー社の第五世代筆記具「インジェニュイティ」を衝動買い
JOOY|万年筆とは違うのだよ!”インジェニュイティ”パーカーの第5世代ペン
net price|革新的な第5世代の筆記具!PARKER 「5th」アーバンプレミアム
GQ|万年筆でも、ボールペンでもない。パーカーが第5モードの筆記具を発明!
ピントル|第5世代と呼ばれる最新のボールペン!?
英辞郎on the WEB|ingenuity