教育版レゴ マインドストームとは、

・ 教育版レゴ マインドストームとは、子ども向けブロック「LEGO」を用いて、ロボットや機械などを作り、プログラミングを学習できるキット。ブロックに加え、ギアやモーター、タイヤ、通信機能、センサーなどの多様なパーツがセットになっており、専用ソフトウェアを利用してパソコンやタブレット上で機械を動かすロジックを組む。教育版レゴ商品のひとつで、ロボット作りを通してプログラムによる制御を学習するのに役立つ。

・ 教育版レゴ マインドストームは、マサチューセッツ工科大学と玩具メーカーレゴの共同開発によって生まれた。1998年に初代「RCX」が、2006年に第2世代「NXT」が発売され、現在は2013年9月に発売された第3世代「EV3」が販売されている。これまでに世界60か国、50,000以上の教育機関で、世界標準のロボット教材として導入されている。基本的な部品や機能が使える基本セット、拡張機能までを網羅した拡張セットなど、いくつかのパターンが販売されている。

教育版レゴ マインドストーム EV3

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(画像引用元:株式会社アフレル(※)|教育版レゴ マインドストーム EV3 基本セットV2(SW付き)
(※レゴエデュケーション日本正規代理店)

・ 教育版レゴ マインドストームでは、専用のソフトウェアを使い、画面上のアイコンをドラッグ&ドロップするだけで、プログラムを組むことができる。子どもなどプログラミングに関する知識が無い人でも気軽に、自作のプログラムでロボットを自律的に動かす体験ができる。

教育版レゴ マインドストームの教育効果

・ 教育版レゴ マインドストームは、STEM教育に適した教材として注目され、世界各国で利用されている。STEM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の理工系分野を重点的に教える教育モデルのこと。日本でも、理工系人材の育成を通じ国の技術競争力を高めたい狙いから、STEM教育が注目されており、STEM分野の知識を、体験を交えながら学び、理解を深めることができる教材として教育版レゴ マインドストームが使われている。

・ 日本では、STEM教育の一環として子ども向けプログラミング教育も大いに注目されている。2012年度より中学校でプログラミングが必修となり、2013年には高校でのプログラミング科目が選択履修となったほか、2020年度からは小学校でのプログラミング教育が必修化される予定。教育版レゴ マインドストームは、小・中・高でのプログラミング教育から大学の理系学部でのソフトウェア開発教育にまで、幅広く採用されている。

・ また、教育版レゴ マインドストームの教育効果として、21世紀型スキルと称されるスキルが身につくことも挙げられる。21世紀型スキルとは、これからの国際社会を生きるために必要な、思考力や判断力、表現力、コミュニケーション能力といったスキルを総称したもの。プログラムを組みロボットに目的の動きをさせるには、目的達成に必要な手順を論理的に考え、解決しなければならない。また、チームで組み立てるなら質の高いコミュニケーションも必要となる。教育版レゴ マインドストームによって得られるものは、プログラミングの能力だけにとどまらない。

・ 教育版レゴ マインドストームの教育効果に注目が集まるにつれ、指導する教員を育成する必要性も高まってきた。そのため、教員向けのプログラミングワークショップも開催されている。

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教育版レゴ マインドストームの導入事例

・ 日本工学院専門学校(東京)では、教育版レゴ マインドストーム EV3を100台以上導入し、プログラミング教育をはじめとする様々な授業に活用している。学生たちが、ものづくりの楽しさに目覚め、プログラミングの面白さに引き込まれるなど良い影響がみられているという。学校長の千葉茂氏は次のように語っている。

「マインドストームの実習をやる前年は、本格的にソフト開発を学ぶコースでも十分やっていける学生が、楽なコースを選んだりしていました。ところが去年からは、それほどプログラミングが得意じゃない、という学生までソフト開発のコースを選ぶようになってきたんです。『プログラミングを学べば楽しいことができるようになる』と気づいた学生が現れはじめたのです」

(引用元:マイナビニュース|「教育版レゴマインドストームEV3」導入数100台以上! 日本工学院が目指す感動教育とは

・ 教育版レゴ マインドストームは、企業研修向けにアレンジされたプログラムも提供されている。2004年から教育版レゴ マインドストームを社員研修に導入している富士通ラーニングメディア(ICT人材育成サービス大手)では、知識のない新人に分析→設計→実装→テストというシステム開発の全工程を学習させるために、教育版レゴ マインドストームを使用している。その効果について、富士通ラーニングメディア 執行役員の古川勝久氏は次のように語っている。

「私が新入社員の頃は、研修の中心は知識の詰め込みでした。『コンピューターとは何か』『データベースの基本』といったことをひたすら勉強していったわけです。それだけだと面白くないですし、新人が自ら考えて動けるようには、なかなかなりません。その反省を踏まえて、我々は少しずつカリキュラムを改善していきました」
(中略)
「講師が教えるだけでなく、受講者同士が議論して何かを生み出すという『場』を提供することが、これからの人材育成に必要なことだと思います。また、失敗して覚えることは大事な体験ですが、研修ではいくらでも失敗できます。そういった意味で、チームで試行錯誤しながら短期間でプロジェクトを回すというマインドストーム研修には意義があると考えています」

(引用元:マイナビニュース|短期間でシステム開発の流れを学ぶ – 教育版レゴ マインドストームを新入社員研修に

(参考)
PC Watch|レゴ、「教育版レゴ マインドストームEV3」~9月の発売に先駆け、記者体験会を開催
リセマム|子どもができるロボットのプログラミング、「教育版レゴ マインドストーム」
EdTech Media|教育版レゴ マインドストームEV3とは
日本経済新聞|ロボット教材「教育版レゴ マインドストーム」最新版 
マイナビニュース|「教育版レゴマインドストームEV3」導入数100台以上! 日本工学院が目指す感動教育とは
マイナビニュース|短期間でシステム開発の流れを学ぶ – 教育版レゴ マインドストームを新入社員研修に
マイナビニュース|NTTデータが新入社員研修に「教育版レゴ マインドストーム EV3」を導入した理由
リセマム|内田洋行、レゴマインドストームEV3の教員向けワークショップ開催
株式会社アフレル|教育版レゴ® マインドストーム®EV3とは
STUDY HACKER|STEM教育
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