エレベーターピッチとは

・ エレベーターピッチは、アメリカ・シリコンバレー発祥のプレゼンテクニック。「ピッチ(pitch)」とは「売り込む」という意味で、エレベーターに乗っている間の30秒(~長くて1分)程度の限られた時間で、相手に自分の提案やアイデアを売り込むためのテクニックを指す。シリコンバレーの起業家の間では、

「起業家はエレベーターの中で投資家に会ったら、自分のビジネスプランを30秒で的確に伝えられなければ未来はない」

(引用元:ITmedia エンタープライズ|30秒、250字で魅力を伝える――エレベーター・ピッチとは

と言われ、投資を得るための簡潔で印象的なプレゼンスキル、アピールテクニックの工夫が重ねられてきた。その結果生まれたのが、エレベーターピッチというビジネス文化である。エレベータートーク、エレベーターブリーフィングとも言う。

・ エレベーターピッチは、以下のようなエピソードに由来すると言われている。

起業家が、投資家やベンチャーキャピタルの勤務するオフィスのエレベーターの前で“待ち伏せ”し、偶然を装って彼らと同じエレベーターに乗り合わせ、目的階につくまでの短時間にプレゼンテーションを敢行。自らの事業内容の魅力を説得することに成功し、資金調達にこぎつけたというサクセスストーリー

(引用元:日本の人事部|エレベータートーク

・ エレベーターピッチは、投資を受けるためだけのテクニックではない。顧客訪問や商談、報連相、就職や転職時の自己紹介など、ビジネスに広く活用することが可能であり、エレベーターピッチの方法を説くセミナーが行われたり書籍が出版されたりしている。

エレベーターピッチの手法

・ エレベーターピッチで主に想定されるプレゼンの相手は、商品を売り込みたい相手や取引先の役職者、自社のトップやマネジャー層など、ビジネス成立におけるキーパーソン。決定権や影響力を持つ人物であるので、たとえ短時間であってもそれを最大限に活用するための様々なテクニックが提唱されている。

・ エレベーターピッチの手法として、おおむね30秒間、文字数にして約250字で自らの主張をまとめる。分かりやすい言葉を使うこと、結論から先に述べ背景や理由は後から述べるということや、相手が得るメリットを端的に明示して相手の興味を引き付けることが大切である。

・ 数々のソフトウェア関連のスタートアップ企業に勤めた経験を持ち、アントレプレナーシップやイノベーションに精通する Chris O’Leary氏は、著書『Elevator Pitch Essentials』の中で、エレベーターピッチでは次の「9つのC」を追求することが肝心だと説いている。

1. Consise(簡潔であること)
2. Clear(明確であること)
3. Compelling(説得力を持っていること)
4. Credible(信頼感を持たせること)
5. Conceptual(コンセプトを重視すること)
6. Concrete(具体的であること)
7. Customized(カスタマイズすること)
8. Consisten(一貫性を持たせること)
9. Conversations(会話であること)

(引用元:Hivelocity|新年にエレベーターピッチを使って、自分達の強みを確認しようより要素名のみ抜粋して引用)

・ エレベーターピッチ研究会を主宰し、著書『15秒で口説く エレベーターピッチの達人――3%のビジネスエリートだけが知っている瞬殺トーク』を出版している人財育成コンサルタントの美月あきこ氏は、話し手の頭の中を整理するための「GTCメモ」の作成と、話すための本文テンプレートの作成が効果的であると言う。

GTCとは、『Goal=自分のゴール』『Target=ターゲット(相手)が欲しいもの』『Connect=GとTの2つをつなぐアプローチ』のこと。
(中略)
GTCメモができたら、今度はそれらを『フック(=ツカミ)』『ポイント』『クロージング』という順に、3つのパートにあてはめ、本文を作ります。

『フック』はターゲットが欲しいもの、『ポイント』はGとTをつなぐアプローチ、『クロージング』は自分のゴールをもとに考えましょう。

(引用元:キャリアコンパス|世界最短のプレゼン“エレベーターピッチ”! 15秒でチャンスをつかむ極意とは!?

美月氏の手法に沿うと、例えば自分が本の書き手で、出版社を相手に本を出版させてほしいと頼む場合には、

G:本を出すこと。
T:多く売れる本を出版すること。
C:○○というテーマは、海外でも流行っていて話題性もあるから必ず売れる。

といったメモを作成し、

フック:「絶対売れそうな、面白いテーマがありますよ」
ポイント:上記のCの内容に説得力のある数値などを付け加える。
クロージング:「ぜひ出版させてください」

という流れで本文を作成する。

・ エレベーターに乗っている程度の時間では、すべてのことがらを説明しきることはできない。したがい、もっと話を聞きたいと相手に思わせ、次のチャンスを得ることが、エレベーターピッチにおいては重要である。それがたとえエレベーターに乗っていない場合であっても、印象に残るプレゼンを行うためには効果的であると言われている。

(参考)
日本の人事部|エレベータートーク
ITmedia エンタープライズ|30秒、250字で魅力を伝える――エレベーター・ピッチとは
All About|瞬間のプレゼン法!エレベーターピッチの簡単な作り方
@type|ビジネスシーンで役立つ「エレベーターピッチ」はご存知ですか?
キャリアコンパス|世界最短のプレゼン“エレベーターピッチ”! 15秒でチャンスをつかむ極意とは!?
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