エシカル消費とは

・ エシカル消費とは、消費者が買い物の際に倫理的な基準で判断して商品を選ぶこと。エシカル(ethical)とは英語で「倫理的な」を意味する。品質や価格のみで判断するのではなく、倫理的な背景をも考慮して商品を選ぶことで、人権問題や環境問題の解決に貢献することが目的。エシカル消費は購買行動の新たなパターンとして注目されている。

・ エシカル消費が広がった背景のひとつには、大量生産・大量消費する現代の消費行動によって、途上国で不当に働かされる多くの児童労働者が生まれたことが挙げられる。2014年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家のカイラシュ・サティヤルティ氏は、児童労働問題とエシカル消費の関係を以下のように述べた。

児童労働が関わっていないと保証される製品を使用してください。これは消費者の意識の問題です。子どもの奴隷によって作られていることを知りながらこれらの製品を買い続けることは、加担しているのと同じことです。

(引用元:NHK解説委員室|「エシカル消費って、何?」(くらし☆解説)

・ 日本政府は「日本の経済社会の高品質化」を目指して、エシカル消費に関する調査を進めている。2015年、消費者庁は『「倫理的消費」調査研究会』を設置し、会を2、3カ月に1回開くことを決定した。2016年10月に行われた第8回研究会では、エシカルな商品につける認証マークに関しての情報共有が行われた。

エシカル消費の種類

・ 一般社団法人エシカル協会によれば、エシカル消費には3つの種類がある。それぞれ「環境に配慮された消費」「人・社会に配慮された消費」「地域に配慮された消費」と呼ばれ、以下のような特徴や行動例が挙げられる。

環境に配慮された消費:
- 生産・製造にあたり、自然環境を壊さないように配慮されたサステナブルな商品(オーガニック食品など)を買う。
- リサイクル製品を買う。
- 自動車をほかの人と共有し、必要なときだけ使う(カーシェアリング)。

人・社会に配慮された消費:
- フェアトレードの商品を買う。
- 障害者の作った製品を買う。
- 人権問題などの解決に貢献している企業に投資する。

地域に配慮された消費:
- 地元で作られた商品を買う。
- 地元の商店街で買い物する。
- 自然災害などで大きな被害を受けた地域の商品を買う(応援消費)。

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エシカル消費の関連団体

・ エシカル消費を促進する団体は、消費者がエシカルな商品を見分けやすいように認証制度を導入している。たとえば、環境保護を目的に結成されたNGOであるレインフォレスト・アライアンスは、認証した商品に緑のカエルのマークをつけている。対象商品にはコーヒー・チョコレート・紅茶が多く、レインフォレスト・アライアンス認証農園や認証森林で生産された、あるいはその産品を材料にして作られた商品にマークをつけている。

・ また、国際フェアトレードラベル機構は世界中に関連組織を持ち、フェアトレードを推進する活動を行っている。労働者に安全な労働環境を提供する、適正な価格で取引を行うなどの条件を満たした製品に「国際フェアトレード認証ラベル」をつけることで、国際的なフェアトレード基準が守られていることを示す目的だ。

・ 以上のような認証マークのついた商品は、専門店だけではなく、一般的なスーパーマーケットやコンビニエンスストアでも購入することができる。これらのマークを参考に、エシカル消費を意識しながら買い物をすることで、環境破壊や児童労働など、世界で起こっている問題の解決に一歩ずつ近づけるだろう。

(参考)
NHK解説委員室|「エシカル消費って、何?」(くらし☆解説)
NHK解説委員室|視点・論点 「倫理的消費とは何か」
レインフォレスト・アライアンス
一般社団法人エシカル協会
コトバンク|エシカル消費
消費者庁|「倫理的消費」調査研究会
Sustainable Japan|エシカル消費(Ethical Consumption)
日経BPネット|被災地への「応援消費」で、日本版エシカル消費が「人ごと」ならぬ「自分ごと」として定着。企業は今こそ「真のCSR」に取り組むべき。
Fairtrade Label Japan|国際フェアトレード認証とは
オリックスカーシェア|カーシェアリングとは?