フィージビリティとは

・ フィージビリティとは、英語のfeasibilityの日本語訳。実行できること、実現の可能性、という意味。

・ ビジネス用語としては、「フィージビリティ」だけでなく「フィージビリティスタディ」という言葉がよく使われる。フィージビリティスタディとは、日本語では「実行可能性調査」「事業化調査」「採算性調査」の意味で、頭文字をとって「F/S」や「FS」と表記されたり、後ろを省略して「フィージビリティ」と言われたりすることもある。ビジネス、IT、技術開発・研究、行政など幅広い分野で使われる。

フィージビリティスタディとは

・ フィージビリティスタディの主な目的は、企業の新たな事業・商品・サービスやプロジェクト、国の政策などが実現可能なものかどうか、採算がとれるかといったことを事前に調査し検討すること。調査だけでなく、計画を本格的に実行するかどうかの判断をするために実験的にやってみることも含む。フィージビリティスタディの結果次第で、計画の内容を変更したり、計画そのものを取り消しにしたり、複数案から最適案を選んだり、代替案を検討したりする。

・ フィージビリティスタディは、数週間から数カ月、長いものでは実証試験を交えながら数年にわたって行うこともある。フィージビリティスタディにおける調査範囲は幅広い。自社のビジョンと計画の内容が一致しているかどうかといったことから、技術的・システム的な実現可能性、業界・市場・社会面(業界の動向、競合状況、市場規模、市場特性、政治情勢、規制、知的財産権など)、財務面・経済面(資金調達、採算性、販売計画、コスト、利益、景気の動向など)、業務面(自社のオペレーション能力、協力会社との連携有無など)にいたるまで、多角的な視点から調査を行う。

・ フィージビリティスタディは、計画の立案から意思決定までの間に行う。フィージビリティスタディの結果は、起業の際や新たな事業(サービス)を起こす際、新規事業でなくとも設備や人など何かに投資する際の判断材料となる。特に、財務面から検討した実現可能性は、計画に資金を融資する側にとっては重要な情報である。

・ このような多角的な視点に基づく体系的なフィージビリティスタディが最初に行われたのは1933年のことで、アメリカ政府が設置したTVA(テネシー川流域開発公社)という公共事業体によるものであったと言われている。ダム、原子力関連施設、空港、ごみ処理場などの大規模な公共事業開発には、上記の視点の中でも特に政治的影響を十分に検討することが必要である。

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フィージビリティスタディの具体例

・ フィージビリティスタディを分かりやすくイメージする例として、大和総研が以下のような身近な事例を挙げている。

例えばラーメン店を出店する場合、立地条件、投資額、経費(従業員の給与、原材料費等)の前提条件を設定し、店の売り上げがいくらであれば採算が取れるかを判断する。客単価、席数等の条件を変え、採算性をシミュレーションする。重要なのは、将来の事業の評価のために、出店の前提条件として何を基準としていたかを明確にしておくことである。来店客数等の基準が明確であれば、容易に拡大、縮小の軌道修正が出来、どの状態になれば撤退すべきかの判断が出来る。

(引用元:大和総研グループ|フィージビリティ・スタディ(FS)再考

・ また、同じくコンサルティングを手掛ける船井総合研究所は、新規事業を立ち上げるからといって、既存の市場はないと決めてかかったり、可能性だけを信じて事業を進めようとしたりしてフィージビリティスタディをないがしろにしてしまうと、計画につまづいたときに原因を明らかにすることができず適切な対応策を打つことができないため、危険であると解説している。新しい市場を狙った事業の場合でも、どんな市場がありそうなのか、どんな問題を抱えている顧客に売れそうなのか、その市場は拡大できるのかといった仮説を立て検証することが必要不可欠であり、フィージビリティスタディには大きな意義がある。

(参考)
サバナビ|フィジビリティ(フィジビリティスタディ)
コトバンク|フィージビリティー
コトバンク|フィージビリティスタディ
ITmedia エンタープライズ|フィージビリティスタディ(ふぃーじびりてぃすたでぃ)
IT用語辞典e-Words|フィージビリティスタディ 【 feasibility study 】 実現可能性調査
大和総研グループ|フィージビリティ・スタディ(FS)再考
企画経営室.com|フィジビリティスタディの必要性