ローカライズとは

・ ローカライズ(localize)とは、特定の地域・言語を対象に作られた商品を、ほかの地域・言語でも使えるように最適化すること。現地化ともいう。特にITの分野で、日本国内向けに設計したソフトウェア・アプリケーションを海外で販売するために翻訳・調整することを指す場合が多い。

・ スマートフォンのアプリケーションをローカライズして、対象地域・言語を増やすことにより、アプリケーションのダウンロード数およびユーザー数を増加させることができる。2017年2月、人気ゲーム「グランブルーファンタジー」などを手がける株式会社Cygamesは、日本語版と英語版で人気を博しているスマートフォン向けゲーム「シャドウバース」の韓国語版をリリースした。Cygamesは同月に海外事業部を立ち上げ、ローカライズやマーケティングを幅広く行える環境を整えており、「シャドウバース」のローカライズに注力している。

・ 韓国語版「シャドウバース」では、ゲーム中の音声を韓国語で収録し直すという配慮が行われた。音声の録り直しは珍しく、通常は字幕を追加するだけのことが多いという。また、「シャドウバース」に関しては韓国における大会や日韓戦の開催が予定されており、ゲーム人口の多い韓国に向けたユーザーサービスを充実させることによって、Cygamesは「シャドウバース」人気の更なる拡大を狙っている。

翻訳としてのローカライズ

・ ローカライズの第一段階として欠かせないのは、適切な翻訳である。アプリケーションに関するテキスト翻訳が不完全だったり、現地のユーザーにとって違和感があったりすると、不信感やストレスを招き、ユーザー離れの原因となるためである。

・ 正確な翻訳には時間がかかる。そのため、翻訳の質を高くするには、ローカライズのスケジュールを計画的に立て、テキスト翻訳の納期に余裕を持たせることが必要とされる。また、専門用語やニュアンスを適切に翻訳するには高度な技術が欠かせないため、専門の翻訳会社に外注することが最も無難だといえる。

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ローカライズで成功した「LINE」

・ 加えて、アプリケーションのローカライズとは、ただ正確に翻訳するだけでなく、対象地域に合った戦略を総合的に考えて実行することである。たとえば、LINE株式会社が提供するSNSアプリケーション「LINE」は、ローカライズによって世界中のユーザーに受け入れられている。LINE株式会社によれば、2017年1月時点で、日本国内における月間アクティブユーザー(※)は6,600万人(※月に1回以上アプリケーションを利用したユーザー)。全世界のアクティブユーザーは2億1,700万人にものぼる。

・ 「LINE」のアクティブユーザーが多い上位4ヶ国は日本のほか、台湾、タイ、インドネシア。インドネシア版の「LINE」には、学校の卒業名簿が登録されており、ユーザーが母校の名前と卒業年度を入力すれば自分の同級生を見つけることができる。インドネシアでは、2010年に公開された恋愛映画『ビューティフル・デイズ』が大ヒットし、その後日談として主人公2人が「LINE」の同級生検索機能を使って再会するショートムービーをLINE IndonesiaがYoutubeで公開したところ、大きな反響があった。インドネシアにおける「LINE」の人気は、このようなインドネシア独自のローカライズが成功したことが背景にある。

・ また、「LINE」の売り上げの多くを支配しているのはスタンプ販売であるため、地域色を採り入れたスタンプのデザインにも配慮がされている。たとえば、「LINE」の公式キャラクターである「ムーン」は、全身が白く、のっぺりした体形で、南米ブラジルでは受けが悪かった。そこで、ムーンを筋肉質にし、現地のスラングを追加したところ、売り上げが増加したという。

(参考)
エン転職|ローカライズって何?|IT業界の基礎知識
翻訳会社トライベクトル|ローカライズ
翻訳会社トライベクトル|アプリをローカライズするときに気をつけたい7つのこと
TENKAI|LINEの海外展開に学ぶ「ローカライズ」の戦略
コトバンク|ローカライズ
NIKKEI STYLE|人気ゲームが韓国進出 「シャドウバース」の戦略
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