ヒアラブル端末とは

・ ヒアラブル(Hearable)端末とは、耳に装着するウェアラブル端末。ワイヤレスイヤフォンとしての機能を備えていることが多いが、音楽を再生するだけでなく、ニュース情報を提供したり外国語を翻訳したりとさまざまな機能を搭載できるため、スマートフォンに次ぐ次世代の端末としてIT関係者などから注目されている。2017年6月、ヒアラブル端末を特集する記事が日本経済新聞に掲載されたこともあり、ヒアラブル端末の認知は広がりつつある。

・ ヒアラブル端末の種類は、2016年から爆発的に増えたといわれている。その理由のひとつとして、2016年9月に発売されたアップルの「iPhone 7」に、直径3.5mmの従来型イヤフォンジャックが搭載されなかったことがある。このイヤフォンジャックは広く普及しており、多くの製品に搭載されているものの、スマートフォン本体の性能を高めることを理由に「iPhone 7」から取り除かれた。そのためユーザーは、3.5mm端子の代わりに採用された「Lightning」端子に対応するイヤフォンか、ワイヤレスイヤフォンを使うしかなかった。このことから、「iPhone 7」ユーザーからの需要が見込まれ、多くのヒアラブル端末が発売されたのである。

ヒアラブル端末の特徴

・ ヒアラブル端末は基本的に音声入力で操作するため、手を使う必要がない。そのため、タッチして操作するスマートフォンと異なり、スポーツや家事といった動作を中断することなく使用できるのが大きな特徴である。また、操作する際に画面を見る必要がないため、スマートフォンの画面に夢中になることで事故につながる「歩きスマホ」問題の解決にもなると考えられている。

・ ヒアラブル端末は、頭や腕に装着するほかのウェアラブル端末と比べて小さいものの、インターネットでクラウドを経由することによって多くの機能を使うことができる。ニュースや天気予報といった情報を音声で提供したり、メールを読み上げたりするのはもちろん、ノイズキャンセリング機能によって周囲の騒音を聞こえにくくすることも可能である。さらに、同時通訳機能を搭載したヒアラブル端末も開発されている。

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国内外のヒアラブル端末

・ 電機メーカーのNECは2017年5月、ヒアラブル端末の実証実験用プロトタイプを開発したことを発表した。2018年度の事業化が目指されている。NECのヒアラブル端末には、加速度センサ3機、ジャイロセンサ(※)3機、地磁気センサ3機から成る「9軸モーションセンサ」が搭載されている(※角度や姿勢を計測する機器)。これにより、ひとりひとり異なる耳の形状を反射音で測定して個人を特定する生体認証機能や、地磁気を利用して屋内での居場所を特定する屋内位置測位機能が実現する。

・ 韓国の電機メーカーであるサムスン電子によるヒアラブル端末「Gear IconX」は、ユーザーの運動をサポートする機能を備えている。たとえばジョギングする際には、速度や心拍数を測定して、音声でアドバイスを行う。日本での単品発売は未定で、2016年に限定販売されたスマートフォンとヒアラブル端末のセット「Galaxy S7 edge Olympic Games Edition」(税込122,040円)に同梱されていたのみである。

(参考)
電通報|スマホに頼らないヒアラブル・デバイスを日本から
電通報|「ヒアラブル」が切り開くユニバーサルなコミュニケーション
ケータイ Watch|第798回:ヒアラブル とは
日本経済新聞 電子版|耳にコンピューター、「イヤホン+α」で5兆円市場へ  急成長「ヒアラブル端末」(上)
Wearable Technologies|Hearables – the new Wearables
ライブドアニュース|良い変化? iPhone 7が「イヤホンジャック」を廃止した理由
NEC|NEC、ヒアラブルデバイスのプロトタイプを開発
日経テクノロジーオンライン|NEC、2018年事業化に向けてヒアラブル端末を試作
Engadget 日本版|完全ケーブルレスなイヤホン「Gear IconX」が電池持ち以外は良好な試用感で将来のスタンダードになりそう
AV Watch|両耳無線の心拍計搭載イヤフォン「Gear IconX」付属。五輪限定Galaxy S7 edge