位置情報ゲームとは

・ 位置情報ゲームとは、位置ゲーム、位置ゲーとも呼ばれ、携帯電話端末に搭載されている位置登録機能を利用したゲームのこと。携帯電話事業者の基地局に基づく位置情報、あるいはGPSを利用して、ゲーム運営側に携帯電話端末の位置を知らせ、移動距離や現在位置などのデータをもとにしてゲームを進めていく。なお、「位置ゲー」という言葉は、位置情報ゲームのパイオニアと呼ばれる株式会社コロプラが商標登録しており、同社は位置ゲーに関する技術で特許も取得している。

・ 位置情報ゲームは、移動することとサイトで位置情報を登録することによってゲームが進む。携帯電話を持ったユーザーが移動すると、移動したという情報がゲーム内のアクションとして反映される。移動することに重きが置かれているため、ゲームを進めるためにわざわざ遠方に旅行する人もいる。

・ 位置情報ゲームの初期のものは2000年末頃には登場していたが、拡大してきたのは、携帯電話にGPSが一般的に搭載されるようになった2000年代の半ば以降。2003年、上述のコロプラが位置情報ゲーム「コロニーな生活」の提供を開始し、また2008年には地図検索サービスを手掛けるマピオンが「ケータイ国盗り合戦」を発表。以後位置情報ゲームは大きな市場へと拡大していった。

・ 位置情報ゲームの内容は、移動しながらスタンプを貯めていくスタンプラリーのようなものや、各地の情報を利用してアイテムやデータを収集するもの、移動した総距離によって都市が成長するシミュレーションゲームなど様々。例えば、「コロニーな生活」は、次のようなゲームである。

現実の移動距離に応じて得られる仮想通貨(1キロ=1プラ)を使い、携帯電話の中で自分の街を発展させていくゲーム。土地を広げ(1マス=80プラ)、酸素、水、食料などの生産設備を置き(各15プラ)、人口が増えるのを待つ。(中略)利用者が提携店で品物を買うとカードがもらえ、そこに書かれた英数字を携帯電話で入力すると、ゲーム内でも同じ品物が希少な「仮想お土産」として手に入る。ほかの利用者に高額のプラで売り、それを元手にさらに街を大きくして楽しむ。

(引用元:コトバンク|位置ゲー

また、モバイルファクトリーが開発したゲーム「ステーションメモリーズ!」は以下のようなゲームである。

「ステーションメモリーズ!」(以下「駅メモ」)とはモバイルファクトリー社が運営する、日本全国の駅をゲットしてコンプリートを目指す位置ゲームです。「でんこ」と呼ばれるパートナーを使い、駅を位置登録で取得してコンプリートを目指したり、相手の駅を奪ったりして競います。
(中略)
中には移動時間やアクセス手段により、行くことが難しい駅(秘境駅)もありますが、これがプレイヤーのコレクション魂をくすぐります。

(引用元:SEKAI LAB TIMES|なぜ今「位置ゲー」なのか – 国内人気アプリに見る ゲームの”マンネリ”回避のポイントとは

・ 2016年7月にリリースされ世界中で大ヒットとなったゲーム「ポケモンGO」も位置情報ゲームである。「ポケモンGO」は、以下のような仕組みで進める位置情報ゲーム。

ポケモンGOの基本的な流れは、街をとにかく歩いて、ポケモンを収集することにある。ポケモンがユーザーの近くに現れるとスマホが振動するので、アプリケーションを開いてポケモンにモンスターボールを投げつけて、ポケモンをゲットしていく。アプリはスマホのGPS(全地球測位システム)センサーを使ってプレーヤーが歩く距離などをチェックしているようで、しばらく歩かないとポケモンは現れてくれない。
(中略)
ポケストップで手に入るポケモンの卵を「孵化器(インキュベーター)」に入れると、ポケモンが卵から生まれてくるのだが、その生まれる条件は「一定の距離を歩くこと」。筆者が手に入れた卵の中には、プレーヤーが10キロメートルを歩かなければ孵化(ふか)しないものもあった。

(筆者とは日経BP社シリコンバレー支局の中田敦氏)
(引用元:日本経済新聞|大人が昼から街ゾロゾロ、「ポケモンGO」巧妙な仕掛け

位置情報ゲームのビジネスへの活用

・ 位置情報ゲームのなかには、ユーザーが移動するという特性を生かし、ビジネスと連携しているケースが盛んに見られる。特に親和性が高いのは旅行業界。各地のホテルや飲食店、交通機関などがゲーム運営企業と連携し、ビジネスでの相乗効果を狙っている。例えば、提携する店舗で商品を買ったり食事をしたりすると、ゲーム内でアイテムがもらえるという仕組みがある。ポケモンGOのモデルとなった位置情報ゲーム「Ingress」は、観光産業において次のように活用されている。

(Ingressとは、ユーザーが)地図上の「ポータル」と言われる拠点を取り合い、ミッションをクリアし、陣地を広げていくという『陣取りゲーム』です。
イングレスは、様々な企業・自治体と提携しているのが注目すべき点です。(ローソン、伊藤園、ソフトバンク、自治体など・・・。)
岩手県ではイングレスを使ったイベントを開催して、観光地にポータルを作り、イングレスプレイヤーの呼び込みに成功しました。他の自治体でも観光事業の促進として活用するケースが増えています。

(引用元:SEKAI LAB TIMES|なぜ今「位置ゲー」なのか – 国内人気アプリに見る ゲームの”マンネリ”回避のポイントとは

・ 位置情報ゲームは、地方の活性化にも役立つと見られている。ゲーム上の目的を達成するためにわざわざ地方まで出かける人が増えれば、知名度が低く観光資源が豊かでない地方にも人を呼び込むことが可能になる。

・ また、位置情報ゲームは現在は主にスマートフォンやタブレットを通じて行うユーザーが多いが、Google Glassのようなウェアラブル端末の普及を後押しするとの見方もある。このようなウェアラブル端末を使えば、ユーザーはスマートフォンの画面を見なくても、身に着けたメガネなどの端末を通じ、ゲームの情報を得ることができる。ポケモンGOについては、スマートフォンの画面を見続けることなくプレーできるデバイス「Pokémon GO Plus」が2016年9月に発売される予定。これを使うと、スマートフォンがスリープ状態でもポケモンが出現したことをデバイスのランプの色や振動によって知ることができ、ボタン操作でポケモンを捕まえることが可能となる。

(参考)
Wikipedia|位置情報ゲーム
コトバンク|位置ゲー
IT用語辞典バイナリ|位置ゲー
日本経済新聞|GPS使うゲーム拡大 ユーザー同士、トラブルも
日本経済新聞|大人が昼から街ゾロゾロ、「ポケモンGO」巧妙な仕掛け
SEKAI LAB TIMES|なぜ今「位置ゲー」なのか – 国内人気アプリに見る ゲームの”マンネリ”回避のポイントとは
O2O INNOVATION LAB|位置情報による新しいゲームの形とは?! GPS情報連動ゲーム まとめ 4選
コロプラ|コロプラ、位置ゲー基本特許を取得
Pokémon GO|Pokémon GO Plus
日経ビジネスONLINE|「ポケモンGO」上陸で時間争奪戦が勃発