インバウンドとは

・ インバウンドとは、英語のinboundに由来するカタカナ語。inboundには、入ってくる、到着する、本国行きの、といった意味があり、そこから転じていくつかの分野で専門用語として使われている。なお対義語は、アウトバウンド。

- IT・通信関連
機器やシステム、ネットワークに向かって、外部からデータや接続要求を受信することを「インバウンドトラフィック」「インバウンドデータ」「インバウンド接続」などと表現する。また、サイト内のあるページに向かって外部からはられたリンクを「インバウンドリンク」と呼ぶ。

- コールセンター業務関連
顧客からかかってくる電話をインバウンドコールと呼ぶ。また、顧客からの着信や、窓口を訪れた人にに応対する業務のことをインバウンド業務と呼ぶ。反対に、企業側から顧客に電話をかけて商品説明や勧誘、アフターフォローなどを行う業務のことを、アウトバウンド業務と呼ぶ。

- 観光関連
外国人の訪日旅行、訪日外国人客のことをインバウンドと呼ぶ。近年、インバウンドと言えば一般的にはこれを指すと言ってよいほど定着している。詳細は後述。

- マーケティング関連
消費者に自社の商品やサービスを見つけてもらうためのマーケティング施策のことをインバウンドと呼ぶ。マーケティングにおいては、インバウンドとアウトバウンドの組み合わせが重要と言われており、詳細は後述する。

観光におけるインバウンドとは

・ 観光におけるインバウンドとは、外国人の訪日旅行または訪日外国人客のこと。近年、訪日外国人客が急増していることや、中国人観光客が日本で大量に買い物をする「爆買い」が注目されたことで、インバウンド観光、インバウンド消費といった言葉が脚光を浴びている。

・ 訪日外国人客の数は、政府が免税措置をはじめとした「ビジット・ジャパンキャンペーン」を開始した2003年頃から伸び始めた。ビザ要件の緩和や円安基調などの影響で、2013年からは急激に増加。2005年に670万人であった訪日外国人客数は、2013年に1,000万人を突破し、2015年の1,973万人という数字は1970年以降で初めて訪日外国人旅行者数が日本人海外旅行者数を上回る結果となった。JTBの予測によると、2016年は2,350万人程度まで伸びるとされており、政府が立てていた2020年までに2,000万人という目標は早期の達成が見込まれる。

・ インバウンドは経済への影響が大きく、訪日外国人客をターゲットにしたビジネスが活発化している。例えば、百貨店や量販店、飲食店などでの多言語対応(多言語表示、通訳派遣、翻訳サービスなど)、免税カウンターの強化、外貨両替機の設置など。また、宿泊施設を増やす必要性も高まっており、シェアリングエコノミーのひとつとして話題の民泊に関する法整備も急がれている。

・ 2016年に入り、中国の景気減速や円高傾向、中国政府による国外での購買品への課税強化などの影響をうけ、中国人の爆買いは停滞している。一方で訪日客は増加を続けており、2020年には東京オリンピックも控えている。今後は、旅行客のニーズに合わせた観光スタイルの多様化(例えば、日本文化を体験できるサービスの充実化)や、宿泊施設を大都市だけでなく全国各地で増やすことなど、インバウンド対策のさらなる進化が求められている。

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マーケティング用語としてのインバウンドとは

・ マーケティング用語としてのインバウンドとは、消費者の側から自社の商品やサービスを見つけてもらい、アクションを起こしてもらうためのマーケティング施策。既存の顧客だけでなく、潜在的な顧客の興味を惹きつける有益な情報を発信することによって、消費者の側からそれを見つけてもらうマーケティング手法である。

・ インバウンドマーケティングの代表的な施策は、オウンドメディアの運営やセミナーの開催、SNSでの情報発信。売り手となる企業が売り込みに熱を入れるのではなく、消費者が主体的にその情報を選ぶという点に重きを置く施策である。短期間では成果が出にくいものの、低予算ででき、継続していけば企業の資産になる点が特長。反対に、露出を増やすことに主眼を置き、広告出稿や電話営業などの売り込みを行うことをアウトバウンドマーケティングと呼ぶ。

・ インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングは、どちらかを行えばよいのではなく適切に組み合わせることが必要とされる。それについて、マーケティング情報サイトのプロモニスタは、次のように解説している。

もっとも理想的なのはインバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング、両方をうまく使い分けることです。
例えば、まだ市場で認知のないサービスや商品は、見込み客に見つけてもらう難易度が高いです。そういった場合はまず認知度を高めるために純広告やDMなどを実施すると効果的でしょう。
逆に認知度が高いサービスであれば見込み客が勝手に探してくれるので、そのときに必要とされるような情報を準備しておくことが重要です。

(引用元:プロモニスタ|【図解】インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違い

(参考)
英辞郎 on the WEB|inbound
コトバンク|インバウンド
IT用語辞典e-Words|インバウンド
JTB総合研究所|インバウンド
SMM Lab|【2015年のインバウンドを3分で振り返り!】 訪日観光客に関する最新データ&インバウンド景気で注目された企業まとめ
プロモニスタ|【図解】インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違い
CNET Japan|「爆買い」なき今、インバウンドは「FIT」を狙え–ニーズの多様化に合わせた施策を
日本経済新聞|インバウンド消費 モノからサービス・体験へ