インスタジェニックとは

・ インスタジェニックとは、「Instagram」と「フォトジェニック(写真写りがよい)」を組み合わせた造語。Instagramで映える写真、Instagram向きの被写体、という意味の言葉である。「インスタジェニックな写真」と言えば「Instagram映えする写真」という意味。「インスタジェニックな景色」「インスタジェニックなカフェ」「インスタジェニックなファッション」などと被写体について言う場合には、その被写体を写真に撮ってInstagramに投稿すれば映える、という意味になる。

・ インスタジェニックという言葉の初出は、SNS関連情報の専門メディア「kakeru」にて2015年5月に公開された「”インスタジェニック”至上主義!? 平成生まれ女子たちがInstagramにハマる本当の理由」であると見られている。2015年6月頃からインスタジェニックという言葉の検索数が急激に増えはじめ、注目度が高まった。(Google Trends調べ)

・ この記事は、フリーランスのSNSコンサルタントである石井リナ氏とkakeru編集部による対談記事で、インスタジェニックの意味について次のように説明している。(Kotona氏はkakeru編集部のInstagram世代、えとみほ氏は当時のkakeru編集長)

Kotona:(Instagramに美しい写真を投稿する目的について)私もモヤっとしてるんですけど、強いて言えばセルフブランディング的なものかなと。自分はこんな人間ですっていうアピールのひとつ。だから、汚いよりきれいなほうがいいし、見栄えがいいものをアップしたいんです。インスタジェニックなものを。

えとみほ:インスタジェニック??ってなんですか?初めて聞く言葉ですが。

石井リナ:一言でいうと「インスタ映えするかどうか」ってことですね。

Kotona:私たちの世代って、判断基準の1つに「SNSに投稿するネタとしてイケてるかどうか」っていうのが無意識レベルであると思うんですよ。その判断基準を一言で「インスタジェニック」って私たちは呼んでるんですけど(笑)

(引用元:kakeru|”インスタジェニック”至上主義!? 平成生まれ女子たちがInstagramにハマる本当の理由

・ Instagramは写真を主体にするコミュニケーションであり、写真好きの人が多いと言われていることから、「美しい写真を投稿するSNS」という暗黙のルールがある。そのためユーザーの多くが、いかに美しい写真を撮るか、日常をいかに美しく切り取るかを追求している。インスタジェニックはInstagramユーザーの憧れでもあるので、インターネット上ではインスタジェニックな写真の撮り方を解説する特集が多くみられる。

インスタジェニックの条件

・ インスタジェニックはフォトジェニックに由来する言葉ではあるが、単に写真写りがよいだけではなく、Instagramならではの条件があり、大きく次の2種類に分けられる。

- 写真映りがよいという意味のインスタジェニック
色彩が豊かで、誰が見ても美しい写真だと思うような写真のこと。またはそのような被写体のこと。

- 「リア充」アピールできるという意味のインスタジェニック
近年、Instagramユーザーの中には、Instagramに投稿する目的でイベントに参加するといったようなInstagram前提の行動が見られる。このような行動とインスタジェニックとの関係について、石井氏は次のように解説している。

最近、若年層を中心に、カラーランやバブルランなどの「◯◯ラン」が大流行しています。走るだけならば、市民マラソンに出ればいいのですが、流行の背景には、「自分にはこんなに友達がいて、楽しそうで、リア充なんだ」というアピールをしたいという気持ちがあり、それにつきると言っても過言ではないでしょう。インスタジェニックとはただの価値観ではなく、インスタ世代における購買や行動に直結する行動指標にもなっているのです。

(引用元:AdverTimes(アドタイ)|20代女子が自ら解説 インスタ世代の行動指標“インスタジェニック”

Instagramに投稿したいから、フェスに行く、ハロウィン仮装をする、星野リゾートに行くなど、SNSありきの消費行動は、20代前半の女の子を中心に増え続けています。どの場所でどう正方形に切り取れば、インスタジェニックになるのか、彼女たちの頭の中では常に想像がされています。

(引用元:AdverTimes(アドタイ)|インスタジェニックを追い求める若者たちに「自分らしく」の声は届くのか

・ Instagramに限らずSNSユーザーの間では、SNSでのコミュニケーションのために行動する・消費するという傾向が見られる。特にInstagramの場合はその傾向が顕著で、インスタジェニックな人と、インスタジェニックな場所に行き、インスタジェニックな行動をして、インスタジェニックな写真を撮ることによって、リア充を美しくアピールすることに価値を見出すユーザーが多い。

・ このようにInstagramでは、センスの良さ、ユーザーの世界観を、写真を通して美しく伝えることが最大の目的と考えられている。近年では企業がマーケティングにInstagramを活用する例も多いが、その場合も、インスタジェニックな写真を投稿しなければInstagramユーザーには響かない。また、若者を対象にしたイベントを開いたりマーケティングをしたりするならば、インスタジェニックであるかどうかを考える必要がある。

(参考)
kakeru|”インスタジェニック”至上主義!? 平成生まれ女子たちがInstagramにハマる本当の理由
AdverTimes(アドタイ)|20代女子が自ら解説 インスタ世代の行動指標“インスタジェニック”
AdverTimes(アドタイ)|インスタジェニックを追い求める若者たちに「自分らしく」の声は届くのか
MERY|これであなたもインスタジェニック◎プロに学ぶinstagramの写真の撮り方
朝日新聞社メディアビジネス局ウェブサイト|「インスタジェニック」
できるネット|Instagramユーザーの価値観「インスタジェニック」とは
nikohshi|インスタジェニックと最初にネットで言ったのはこの人です